落語家 新作落語 愛犬 三遊亭円丈落語の世界

落語関係

円丈おなじみトリ.シリ-ズその07
~いつも笑って帰って欲しいと思うけど・道は遠いそれに見えない壁もある~

円丈トリ日記&イベント日記2007年度版

またひとつ歳をとって62才!ホントにふざけやがって・・。どうも歳を取ることだけが納得出来ないんだ。100年生きたらホントに百才になるのかね。
とにかく歳を取ると集中力がなくなって、記憶力がなくなって、もうなくなるものばかり。年々そうなるんだから・・とにかく、円丈落語ワールドの集大成を急がなくては、その前にボケてしまう。
今年も独演会は、なんどかしそうだけど・・・。しかし、トリが今年は一度もない。でもまあ、年末までには何度かあるだろうね。とにかく頑張る!!

三遊亭  円 丈

【画像:演ずる時は一人・・7年3月にぎわい座で「妾馬」をやる円丈・・出来はよかった】

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12月23日・国立演芸場・「円丈の『らくだ』を聴く会」!円丈は“らくだ”に勝てたのか?

前売りは即完売!当日は満員!

白鳥、昇太、小ゑん、円丈、彦いち、喬太郎去年は、30分で券が売れ・・当日、二十席以上の空席!おい、聞きたがっていた人が、一杯いるのに、なんで空席があるの?まあ、いろんな販売券システムとか、いろんな都合だけどね。
今回はどうか、あまり変わらないね。「行きたいんだけど切符が手に入らなくて!」と随分言われた。すんませんねえ!それで客席を楽屋のモニターで見てると突っかけが悪い!それでも最初のオープニングで上がったら、立ち見が出てた。しかし、これは円丈一人の力じゃ全然ない!
後輩たちが盛り上げてくれおかげだね。

【画像:オープニング、左から顔写ってないけど白鳥、昇太、小ゑん、円丈、背中だけど彦いち、さらに全然写ってないけど喬太郎の各師匠!こら~~っ、たん丈!チャンと撮らんかい!


【63才で1か月3本ネタ下ろしって、いやあ、疲れるなあ】
ホントに正直63才円丈は頑張りすぎだね。なんと63歳誕生日から、2週間でネタ下ろし3席をする!
キ~~ッ、おそろしい!ほんと大変だよね。
◎ 12月10日:無限落語:円丈63才誕生日にネタ下ろし!これが自作ネタで「なんばん」、まあ、結構ウケた。
◎ 12月12日協会台本募集「しゃべり盛りの花」作吉田達を熱演し、最優秀賞をとった。もちろん、ネタ自体がよかったからだけどね。まあ、とにかく、これで2席目!
◎ 12月23日・国立演芸場・円丈の『らくだ』を聴く会!長講一席55分の「らくだ」ネタ下ろし!いやあ頑張るよね。 さあ、どうなった。できたのか?

これが国立演芸場のネタ帳だ~~よ!!13:00開演

  一言コメント
オープニング
円丈、小ゑん、昇太、白鳥、彦いち、喬太郎
客席・・やっぱり・・満員!開演前、突っかけが悪くて、前売りが完売してても本当に来るのか?新作の会より、年齢層はズ~ッと上だけど、
林家彦いち
「反対車」
今回は、直伝の噺で「代脈」。正直、もう少し稽古したかったなあ。じゃ、しろよ!そうだね。いやいや、稽古がもうチョイしたかった。思っているより、笑いがやや少なかった。
柳家喬太郎
「擬宝珠(ぎぼし)」
擬古典の感じで「擬宝珠」!若旦那が病気で恋煩いかと思ったら、ギボシオタクだった・・・という意外な展開!いやいや喬太郎くんの高座は、安定してて、すんごい安心してられるねえ。マクラの掴みも絶妙だ。
柳家小ゑん
「鉄の男」
小ゑんワールド・オタクの世界。その中でも鉄道オタク。もうオタク落語日本一だね。もっともオタク落語をやる人は数十人もいない。じゃ、数人?いや、いや一人?いや、とにかく、小ゑんオタク落語はおもしろい!
春風亭昇太
「お見立て」
昇太クンの「お見立て」!しかし、十年前じゃ考えられなかったことだね。「お見立て」がしかも正統派の「お見立て」だね。しかもキチッと笑いをとってる。しかし、これを見てると古典だけしかやらない噺家って、正直、どうするのか?と思うねえ。新作派はj古典も出来る。
 **仲入り**  
三遊亭白鳥
「ナースコール」
何年ぶり?いや、10年ぶりぐらいか?自作「ナースコール」をやった。いやいや、白鳥でいつもえらいのは、以前やったものは、大抵アレンジをして、やってる。新作の方が、その時代のネタを放り込むので、古くなるのも早い。
それを白鳥はキチンとアレンジして掛けてる。今回もそうだね。
三遊亭円丈
「らくだ」
汗だくの一時間!円丈が堂々一時間の「らくだ」に挑む!さあ、どうなった!円丈は落語を忘れたのか?ちゃんとできたのか?続きは下に・・・・・。

10日間でアレンジして覚えた!・・えっ、それで出来たの?答え:わかりません

とにかく本格的に「らくだ」のアレンジと稽古を開始したのが、12日の台本発表会のネタ下ろしが終わって、それから23日にやるから、正味23日まで10日しかないじゃん!おい、おい、これって結構ヤバ~ッ感じだよね。
勿論、それまでに、師円生の「らくだ」のシナリオ化し、更にそれから何回かシナリオ変更した。更に本格的アレンジ前の状態だった。それから残り10日間でアレンジし、覚える!スンゴイ綱渡りだよ。えるのだってもう、火吹いたねえ。63才の爺さんには、キツイ!でも覚えるしかない。

5日間アレンジして、6日間で覚える!・・どうだ!・・できるの?わからん

とにかく残された日数は、11日間!それを前半の5日間アレンジして、最後の6日間で覚える、うん、これで決定!しかし1時間もある長い噺。六十手習じゃないく六十三の手習いで、ホントに覚えられるの?分からん。とにかく現実にこれが円丈に与えられた時間なんだから、せめてその前のネタ下ろしが一席だったら、かなりの時間を「らくだ」に割けたけど・・しゃ~~ない!やるしかない。

円丈「らくだ」のアレンジ法

63歳円丈その1・・元が良くできて、他の古典より、改良なしで行けそう。アレンジは小規模なものする。
その2・・後半、らくだの兄貴を酔うと泣き上戸にしる。焼場の安さんは、大声上戸にして、変化をつける。

稽古をして・・・・なんて難しい噺だろ?

今まで古典落語は140本近くネタ下ろしをした。しかし今まで、正直、難しい落語って今まで思ったことない。しかし今度の「らくだ」は初めて難しいと思ったね。
去年やった「文七元結」、「妾馬」、「怪談噺「豊志賀の死」より、どんな噺より難しい。とにかくだんだん酔っ払って行く。しかも屑屋と兄貴分が酔って立場が逆転する。しかもラストは焼場の安さんも間違って焼かれる願人坊主も全員が酔ってる。しかも4人酔っ払いを演じ分けないといけない。出来る?どうするの?人情噺だったら、最後は涙で逃げちゃう。しかし「らくだ」は落とし噺!笑いに持って行く。誤魔化せない!だから泣かせる人情噺よ、笑わせる落とし噺の方が、メチャンコ難しい!だから「らくだ」は折り紙つきに難しい。

【画像:63歳の円丈。なん~か老けて来たな~~あ、いやだ~~~な】

「らくだ」はちっともラクじゃない!
前半笑いがほとんどない、恐い!しかも意図することがみんな裏目に出る・どうする?

正直、なんとかカスカスに覚えたって状態!もっと「らくだ」に時間を割きたかったけど、その十日ほど前にネタ下ろし2席だからね。正直、今回は仕方がない。高座に上がった。正直熱い。もう汗っかき円丈から汗が噴き出てくる。汗は嫌いなんだ。汗を拭き拭き、落語やるのは、お客さんの不快感を与えるようで、いやだね。しかも暑いと集中力が欠けてくる。元々、馬鹿になってるんだから・・・。
しどろもどろではないが、スラスラと言うにはほど遠い。ゴツゴツと噺が進む。やっていて自分でもテンポが悪いと感じる。しかも前半・・ほとんど笑いがない。グヒッ!マズイ!どうする。
「今月の月番」が、顔表情を一切変えずに「こわい、とてもこわい」と言う新しい演出パターンを考えた。しかし、これが演技の方が上手くこなれていない感じでお客さんには良く分からなかったのではと感じた。それからどうも死体にかんかんのうを踊らせるトコもより具体的に演じた。しかしこれも不気味さを増しただけで笑わせるより、逆効果になってしまったようだ。そして兄貴のキャラもドスが利くタイプ。これも迫力は出るが、笑いには逆効果。それと屑屋キャラもペコペコする明るい屑屋をイメージしたが、どうもいろいろと頭を使うとこが多すぎて、屑屋キャラがあまり表現できていない。

後半・屑屋が明るい酒乱になって、兄貴が泣き上戸に変わるとこから、やっとウケ出した!

それで後半なって、どうもこのまま行くとまずい。どうも少し手探りでソッと喋ってる感じでは?そこで声の声量く一段階上げた!これの効果なのか、それとも今まで「らくだ」とは違う兄貴が泣き上戸になるあたりから受けだした。いやいや、とにかくやっと笑いがきはじめた。それから、まあ、なんとかなって・・サゲを変更。いやいや、正直自慢ができるサゲじゃないけど、
今までは
「ここは日本一の火屋(ひや)だ~っ」「冷でもいいからもう一杯くれ」・・正直、火屋が分からない!
そこでせこいけどこんな風に変える。
「おまえを焼くんだ」「焼く・・私は坊主だけにガンニン(願人坊主)してください」
いや、これが意外に受けた。

終わってから・・カスカス合格だったかどうかだね?

正直、今回の「らくだ」はイベントとしての会全体からすると・・なんとなく成功だったと言える。しかしあの「らくだ」の出来だけを考えれば、カスカス合格か、あるいはカスカス失格かどちらかだね。終演後、いろんな人から意見を聞いたが、小ゑんさんは「兄貴は泣き上戸になるとこが、おもしろい!よかったのではないか?」
弟子天どんは「師匠は、ギャグを作る方と演ずる方の二つの才能のある稀有な方です。だからもっと稽古してからやってください!前半もっと稽古してテンポ・アップすれば、受ける筈です!」という。
円丈自身は、前半の導入部から変えてしまおうと考えている。

◎ 今まで「らくだ」は・・兄貴がらくだの家にやってきてフグで死んだらくだを見つける。
◎ 円丈がする「らくだ」は・・屑屋が、一人語りっぽくこの長屋に入ってきて、兄貴に「屑屋!」って呼びとめられる。
◎ 兄貴のキャラをもう少し明るい兄貴キャラに・・。屑屋は更に明るいペコペコ・キャラにする。
◎ それで抜くとこどんどん抜いて35分サイズの落語に短縮して、寄席でもできるように噺を短くしたい。そういくら何でも55分は長すぎる。

ゲッ、11月4日・にぎわい座独演会に夜の「文七」・・これってダブルブッキングじゃん!どうする?

マイッタ!独演会の後、夜「文七元結」無理だよ!

袖からいやいや、ホントまいったね。いや、もう今年の早い段階で馬桜さんから、かれが以前からやってる円朝座(日本橋亭にて:11月4日)で「」去年やった「文七元結」をやってくれと頼まれてOKしてた。それでスケジュールには入れてなく、にぎわい座の独演会が、後20日と言う段階で馬桜さんから11月4日夜よろしく!
「 なにそれ?えっ、11月4日夜:ウソ!」
ガツ~~ン!!参った!だって独演会だけでも大変なのに!夜、「文七元結」。そんなの62歳のジジイにや、無理だよ。知ってりゃ絶対に日にちをずらしたのに!
しかし、もうあと20日じゃ独演会のネタだけでも手一杯なのに「文七元結」まで出来ない。そんなことしてると下手すると共倒れになる!もうあやまっちゃうしかない。
とにかくそう言う精神状態で11月4日を迎えた!しかもネタが全然覚えられない!しかも結構仕事がいそがしい。稽古する時間がなかなかとれない。その上、62歳で疲れる。いやいや、ど~~するの?どうなるの?まいったねえ。

【画像:袖からパチリ!】

それでこれがにぎわい座独演会 14:00開演

  一言コメント
オープニングだがね 円丈、丈ニ 弟子丈ニと対談!
三遊亭円丈前座噺として「代脈」 師匠円生直伝の噺で「代脈」。正直、もう少し稽古したかったなあ。じゃ、しろよ!そうだね。いやいや、稽古がもうチョイしたかった。思っているより、笑いがやや少なかった。
三遊亭丈ニ
「バイト・やくざ」
以前からやってる。バイトで募集したやくざの噺。これは以前から、しっかり笑いをとってる。この日も受けていた。いやいや、弟子の丈ニより、おれのネタだよ。
三遊亭円丈
「グリコ少年」
前日「フジの目玉寄席」でも「グリコ少年」をやった。しかし、3日に目玉寄席は円丈は2席と対談と色モノだけ。早い話、これも独演会みたいなもんだよ。しかし、なんでこうも集中するのかね。正直、もう少し間隔開けて。それぞれもっと頑張りたかったなあ。この時の「グリコ少年」は、思ったよりは受けなかった。
 **仲入り**  
三遊亭円丈
「新首提灯」
しかし、歳をとるのは悲しいなあ。朝覚えていたのに、少しねたらもう忘れていた。やむなく講釈台を置いて、台本を見ながらやった。このスタイルはこれなりに受ける。しかし、ちゃんと覚えてからやりたかった。来も、お客さんの満足度も大成功だったと思う!いや、良かった良かったと自画自賛!

にわい座独演会の円丈自己採点・・かすかすセーフ!

円丈、丈二とにかく、仕事が集中してるのに歳で、集中力を欠いた。前日は、目玉寄席で帰ってきたら、稽古しようと思ったけど、疲れきって、当日の朝、いや、午前2時半夜明け前から稽古を始めて、なんとか「首提灯」覚えてる。しかし、少し寝たら、忘れてしまった。 歳をとるのは悲しい。それからまた稽古。とにかくシナリオが納得でくるまでアレンジするからなあ。今回、独演会・・・「グリコ少年」が以前賑わい座の独演会でやったことが、あるのも問題だった。もっと別な噺をやった方が、良かった。 自己評価からするとスレスレのセーフ!いや、次回は頑張る。




【画像:なんとなくピリピリした雰囲気、弟子の丈ニくんは、引き気味】

11月4日:独演会の夜に奇跡は起こった!・・どうなった・・日本橋亭円朝座にて・・

円丈には独演会の後、それは奇跡が起こったように思った

正直、にぎわい座で3席やったけど・・まだ夜がある!朝、「疲れた時に飲む一番高いドリンク剤を買ってきて!」とかみさんに頼んだら、「倒れる寸前に飲むドリンク剤」と言うのを買ってきた。それを飲んで効いたかどうか?分からない。昼のにぎわい座が終わってから、夜の7時前まで、今度、ひたすら「「大晦日文七元結」の台本を読む、ひたすら感情を入れながら、読見続ける・・・。もう覚えられないから・・朗読するしかない。とにかくお客さんに謝ってから朗読しよう。えっ、それでも許さないダメと言うんなら、もう腹切って死んでやる!

夜、どうするか?こうしよう。 もう決めていた。
(1)とにかくお客さんに謝る!
(2)「文七元結」をもう朗読する!しかし2、3日ずれてたらな。

げっ、朗読でやってもバカ受けじゃん!・・こりゃ奇跡だよ

朗読それでまず高座に上がってから「お客なだめ作戦」
(1)にぎわい座で余ったグリコを配って、ごめんなさい・・セコイ作戦でも案外これが、演者と客の距離を詰める。
(2)手ぬぐいを希望者に送ると言う物量作戦!・・ごめんなさい物量作戦!

そしてつに朗読を始めた。そうしたら客は笑うのだ。もちろん、朗読してるから笑うのではなく、そのストーリーのツボツボで笑うのだ。
「えっ、落語って、読んでも笑うの?」
もちろん、声だけ聞いていれば落語そのものだけど・・。円丈が改作した「大晦日文七元結」がキチンと笑い円丈はアレンジ意図をしっかり受け止めて「朗読文七元結」が、受けている。正直、落語を朗読して受けるとは?

正直、この日は、独演会のあとの「文七」もうどうなることかと思ったら、円丈のここ10年で一番疲れて日、奇跡が起こった。へえ、神様って粋なサゲを用意してるじゃんと思った。正直、あんたら、一度、円丈の「大晦日文七元結」を聴きなさい。おわったら、へとへとかと思ったら、まだ三.四席なら出来るだけのスタミナ、意志があったね。円丈って、なんだろう?今にもへこたれそうで、実際は更に困難があってもクリアしちゃうんだよね。スゴイね。

【画像:「円朝座」にて、ホント「文七」を朗読してるじゃん!】

名古屋・大須演芸場・円丈独演会8月11日~12日・13:00開演~いやあ、連日満員~~っ!大成功!

地元名古屋の独演会、なんか心配だもんね

高座からパチリいやいや、とにかく2日間、満員で二日間ともお客さん満足度は結構、高かったと思う。それに円丈自身も同級生の顔は見れるし、お盆で墓参りも行けたし、まあ、よかった。よかった。

お客さんの入りは、正直、あと30人ほど入れて、立ち見を出したかった。・・・でも独演会に来て立ち見じゃ失礼だもんね。丁度、立ち見が出る寸前に終わるのがいいんだね。

ニ日で四席落語をやって、・・うん、二日目に汗だくになりながらやった「遥かなるたぬきうどん」だけが、少しネタの選択間違いかなと思った。それ以外は、まあまあだったね。
今回の大成功には白鳥が、大きく関係してるね。全体からして、白鳥の笑いを取ると少し、ややさみしい感じはしたね。
今回、この企画に乗っていただいた若ダンナに感謝!そして割れても尚、話続けた折れた入れ歯に感謝!  

【画像:11日(初日)のオープニングで高座からパチリ!】

8月11日・初日・円丈名古屋まつり

  一言コメント
オープニングだがね 全員 大須演芸場の歴史の勉強
雷門獅籠(シカゴ)
「勘定板」
言わず言わずと知れた立川獅籠(シカゴ)くん。立川流から、名古屋の雷門の小福師匠にトレード!元気な高座。ネタがうんこネタでウケてたけど・・。ねえ?
三遊亭白鳥
「おばさん部隊」
ホントはここに天どんが入る予定だったのが、天どんが」、ここでコケると後が、やりにくくなるので」と志願して。ここでマクラで探りながら、一番白鳥の得意ネタ「おばさん部隊」!いやいや、狙い通り受けたね。
三遊亭円丈
「名古屋弁金明竹」
とにかくいろんな多国籍なお客さん!でも円丈が地元名古屋でやるんなら名古屋弁のネタが一番。そこで名古屋弁のネタと「名古屋弁金明竹」。なんせ、多国籍客なので、お客さんによって笑うとこ全然違ったが、途中からもの客席全体を笑いがと包み込んで。最後いい雰囲気になった。
 **仲入り**  
三遊亭天どん
「合併家族」
なんとなく天どんもいつもより、やりにくそう!笑うけど、いつもの笑いはない。やっぱり、出番を白鳥と交代して良かったのかもしれない。
柳家三亀司
江戸独楽
名古屋の芸人柳家三亀司さん、ギャグも芸もかなりオリジナル芸。なかなか笑わせていた。
三遊亭円丈
「悲しみの大須」
オープニングで解説した奇跡の寄席・大須演芸場のドキュメント落語。まあ、始まる前にあれだけ、大須のことを云い倒したので、この日の「悲しみの大須」は、よく受けた。そして幕が下りた時のお客さんの独演会、拍手が温かく力強かった。うん、初日は入りも出来も、お客さんの満足度も大成功だったと思う!いや、良かった良かったと自画自賛!

8月12日・千秋楽・円丈落語まつり…入れ歯が高座前に折れた!グヘッ、どうする?

  一言コメント
オープニングだぎゃ…全員 とにかくにぎやかにオープニング!
雷門幸福
「強情灸」
彼も立川一門から、名古屋小福門下にトレードされてきた。古典の「強情灸」を熱演したが・・・。お客さんは静かだった・・。ほかのネタの方が良かったのかねえ?
三遊亭白鳥
「シンデレラ伝説」
白鳥くんは、プロだね。その時のお客さんに合わせられる。
三遊亭円丈
「遥かなるたぬきうどん」
高座前に入れ歯を折った。入れ歯安定剤を塗りながらの熱演!いやいや、いつもの笑いが全然ない!・・汗はさらに出るわ・・。正直参ったね!いや、他のネタにした方がよかったね!
 **仲入り**  
三遊亭天どん
「初天神」
それなりにがんばってる。しかし、やはりこう言う多国籍のお客さんだと・・。天どん、最近、少し脚光を浴びつつあるけど、でもこう言う状況だとまだまだ勉強不足の感があるね。今後、兄弟子の白鳥と肩を並べるためには、まだまだ不十分。更なる奮起が必要だね。
柳家三亀司
江戸独楽
昨日とほぼ同じネタなんだね。でも昨日のウケは全然ない。実は2日通しのお客さんが、60名ほどいる。すると昨日の今日だから、そのお客さんは笑わない。同じネタだったけど、受け方が明らかに半分以下。
こう言う二日やる場合、ネタとギャグを二日に分けて・・トリネタだけ同じにすると言うやり方とか、少し変えた方がいいと思った。
三遊亭円丈
「居残り佐平次」
正直、最初の一席、「遥かなるたぬきうどん」で、どうもコケ気味だ。この最後の一席「居残り佐平次」でコケると・・。やばい!
果たして古典で女郎買いの噺が、名古屋で受けるのか?わからん。とにかくやるしかない。マクラで円丈風味の遊郭の説明してから、本ネタに入る。
いやいや、受けるじゃん!行けるじゃん!来てる、来てる! いいねえ。それにあの陽気な佐平次のキャラが円丈に良く合ってる。この噺が終わったあとの拍手!温かく力強かった。うん、大成功!この「佐平次」今のところ外してない。

おまけ情報:これが折れてしまった入れ歯

入れ歯いや、ホント、焦ったね。高座30分前に、おにぎり食べてたら、ポキッだもんね。
でも入れ歯安定剤で上手くいった。この入れ歯は仮り歯なんだ。多分、来年はこの下の歯は、インプラントを埋め込んで、下の歯は、入れ歯からブリッジになっる。いやいや、うれしいね。円丈最後の贅沢だね。普通はブリッジから入れ歯になるけど、逆に入れ歯jからブリッジになる。いやいや、落語も頑張るぞ!




禁煙ボケと闘いながら…にぎわい座円丈独演会7月1日14:00開演~いやあ、モウ大成功~~っ!…マジで?

当日はかなりの円丈ファン、セリフが頭に入らない!どうする?

ライティング調整中いやいや、マイッタね。今回のメインのネタは「真景累ケ淵・豊志賀の死」なんだ。これ、去年やって、今年は俺をもう少しアレンジでしてやろうと思ったけど・・。いやいや、禁煙ボケの後遺症か、セリフが全然頭に入らない!どうする?マイッタネ。そこで寝ながら稽古を実施した、少し稽古をしたら、それを長期記憶に固定するために寝る!また少し稽古をしては寝る。相撲取りは「くっちゃ寝る」m¥、噺家は「喋っちゃ寝る。そうしたらなんとか、大分、覚えられるようになった。とにかく禁煙ボケ、62歳のジジィの記憶力は、油断が出来ないね。
しかし、この日、お客さんは、1階ほぼ満員と言う入り、逆に今年の春の時より、少しだけ増えた感じ。それでお客さんの年代層は、今までより、やや年代が下がって・・逆にうんと若い世代も少し減ったと言う感じ。
しかしやって見て気がついたことは、今回は、すんげえ円丈ファンが多かった。寄席のマクラなんか、ふってもかなりのお客さんは、すでに聴いてるって感じだった。いやいや、もうにぎわい座で何回か独演会をやってるけど、今回が、円丈ファン度が一番高かった。いやいや、頑張らないとね。

【画像:豊志賀の死、今回はこのために血の色に赤をイメージして真赤な羽織を来て、ライテング調整を兼ねながらのリハ!本番ではメガネを取ってやる】

高座前、あせらない、落ち込まない、心配しない!

とにかく、禁煙ボケして、分かったことがひとつ!実は禁煙ボケでセリフを忘れたりするけど、しかし、実はそれより、「わあ~っ、セリフふが出てこない、もう駄目だ~っ!」と言う精神状態そのものが、更に頭の回転を悪くして、高座を致命的にダメしてしまう。つまり
(1)禁煙ボケ・・少し頭の回転をダメにする。
(2)禁煙ボケで落ち込む・・致命的に記憶力を下げる!
だから、やる前は落ち込んで上がるとセリフを更に忘れる。だから陽気でワ~~ッと上がるようにしよう!つまり頭って奴は、明るい気持ちでないと能力が下がる。昔、鬱だった時は、ひどく記憶力が下がったもんね。だから明るく上がろ~~~う!出来うんぬんより、まずちゃんと話せるってことだね。

円丈の三席・・「強情灸」、「真景累ケ淵」、「寄席沈没07」で勝負!!7月01日開演14:00~ にぎわい座

  一言コメント
前座:三遊亭たん丈
「出来心」
たん丈をモニターを見ていたけど・・今、45歳!いや、顔に老いが現れたね。頑張れ、たん丈
オープニング
亜郎、円丈
今日の三席の落語の説明と禁煙ボケでニコチンパッチをして、もう大丈夫を強調したね。やる前からお客さんを不安がらせちゃよくないからね。
三遊亭円丈
「強情灸」
いやいや、にぎわい座独演会でやる、最初一席でやる古典落語・・なんか評判がいいね。今回の「強情灸」は今まででやった前座代わりの古典落語の中で一番受けたね。
三遊亭亜郎
「たがや」
亜郎にはとても期待している。いつもするアドバイス、陽気す過ぎるので、陰の部分を作れ、それが実は陽気の部分を更に引き立たせ、噺が盛り上がると・・。今日の「たがや」はまだ陰の部分がない。陰がきっちり出るようになったら、亜郎は最強の噺家になるんだけどなあ。
三遊亭円丈
円朝作
「真景累ケ淵・豊志賀の死」
うまく・・行ったね。46分ほどの噺。自分でも納得の出来だった。
 **仲入り**  
新作落語
「寄席沈没07」
正直、アレンジがうまく行ってないような気がしたね。それなりにはウケたけど・・。やや不満が残る作品となった。禁煙ボケの最中だし、あと二席はうまく行ったので・・。元防衛大臣久間さんの口癖!・・「しょうがない」・・。なんだしょうがないとは?って問題になったりして・・。

一席目「強情灸」・・あとせめて三時間欲しかった

【意外にウケた・・もう少しアレンジして寄席でもやるぞ】
今回は、「真景累ケ淵」と「寄席沈没07」のアレンジと覚えるのでだけで、もう手一杯!1席目の「強情灸」まで手が回らないと言うが、正直なところ。第一、なにをしようかと2.3日前まで悩んでいたところ。この「強情灸」にした一番の理由は、二つ目時代から真打のなりたて辺りまで、良くやった得意な噺。これなら基本的なセリフや、流れが頭に入ってる。もうメイン2席のネタを覚えるのに疲れた時、気分転換にこの「強情灸」をアレンジしながら稽古!もう稽古の色モノみたいなもんだね。少しギャグを変えて・・。いやいや、なんか稽古の段階から行けるんじゃ?と言う感じがしたけど・・。正直、もう少しギャグ変えてキチンと覚えてやりたかったけど・・時間がなかった。

【いやいや、予想以上にウケた・・「強情灸」を寄席でもやってウケを取るぞ!】
いやいや、ホントにおざなりの稽古とアレンジだったけど、思った以上に受けた。うれしい!!このまま普段の寄席でやってもソコソコ受けそうだ。よかったあ。うれしい!
この「強情灸」のサゲが
「・・・うあ~~~あ、(とあまりの熱さにお灸を手で払いのけて)あ~~あ、イッツ・ア・クール!」
「なにが、イッツ・ア・クールだ、熱かったろう?」
「いや、おれはクールだけど、五右衛門はさぞ、超熱かったろう」
と言うサゲになった。 
独演会終了後、更にこの噺のアレンジした。これを覚えて今度、寄席でもやる!乞う、ご期待!

ニ席目・・今回のメイン噺・怪談噺「真景累ケ淵・豊志賀の死

いやあ、予想をはるかに超えた良い出来だった!

【「真景累ケ淵」をやるまで・・・いやあ、これだけ覚えられないのは、禁煙ボケ以外にない】
正直、参ったよ。去年、無限落語でやったネタ。それを少しアレンジして、やろうと言う訳だけど・・。しかし、20時間ほどは稽古してるのに・・良く覚えられない。禁煙ボケだよなあ。絶対に・・。
お医者さんに行ってニコチネルを出してももらって、大分良くなったけど・・。どうもその時によって、思い出せたり、出せなかったり、どうも不安定なんだ。少しずつ寝ながら稽古をする。1時間半稽古して、20分寝るとか、それを続けて、少しは長期記憶に入ったような気がする。気がする。気がするだもん。なんか不安だなあ。

【なんと奇跡的に全くつかえずよどみなく・・もう名人だね・・?】
それで高座上がる時に頭を切り替えた。弱気や、陰気にならないコト!どうもそう言うマイナスの陰気な思考自体が、思考能力や、記憶力を低下させるんだ。以前一番記憶力が低下したのは、鬱になった時だからね。
もう高座前は明るく明るく・・。それで高座に上がった。
何と脳がクリアなんだ。ピシッとして・・セリフが後から後から湯水のように出てくる。しかもセリフがしっかり出てくると今度は余裕が出てきて。それが演じる部分を集中できる。感情移入は滑らか出来、豊志賀が、新吉との会話、そして嫉妬に燃えてお久との会話とか、うまく行った。終わった時、亜郎が去年この「真景累ケ淵」を聴いていて「いやあ、去年より、はるかにいい出来でしたよ」と言ってくれた。円丈自身もそんな感じだったし、終わってから関係者の感想もそうだった。最後、上がった時、客席から「日本一!」と言う掛声が掛った。正直、びっくりした。でも多少でもそんな印象を持ったとすれば、「真景累ケ淵」のせいだったろうと思う。

円丈の「真景累ケ淵」ラストの締めはこうだ!
豊志賀の深すぎる愛は、とうとう呪いになってしまったという・・。果て恐ろしき(チョーン!拍子木)
ジェラシーじゃな~~~あ(チョンチョンチョンチョ~ン!)絶望のラブ・ストーリー「豊志賀の死」でございました。

三席目・少し心配だった「寄席沈没07」・・やっぱ、多少そうだったか・・・

【「寄席沈没07」:やるまで・・・こんなアレンジはこうした】
「寄席沈没07」去年やったけど・・。ウケたけど、いろいろあってねえ。いやいや、内部事情みたいな理由で・・それで今回、少しアレンジした訳だけど・・。正直、どうもアレンジが、スキッとしない。どうもモッサリしたアレンジの感じがする。しかし、少し前まで禁煙ボケでトリで悪戦苦闘の真っ最中。それが終わってから、無限落語のネタで・・その後のにぎわい座独演会!結構精神的にもスケジュール的にもハードだったんだ。
思うようにアレンジに時間が取れなかった。でもまた間際までアレンジしてたんじゃ、当日また覚えられなくて、高座でとんでもない目にあいそう。そこでアレンジは不十分だと分かっていたけど、それより、覚える方に比重を置いた。どんなにシナリオが良くても、覚えてなきゃしょうがない。正直62才のじいさんには、少しきついスケジュールだったね。

【「寄席沈没07」をやって見る・・・やっぱ、後、もう一歩だったあ】
いやしかし、この日のお客さんは、すんごい円丈ファンが多かった。なにしろ、寄席のマクラを振ってもそのマクラをすでにどっかで聴いていたお客さんが、三割ほどいたって感じだ。手ごわいお客さんだ。
「寄席沈没」に入ってから、ウケてるけどウケがやや弱い。なんとなくしゃきっとしないアレンジは、ヒットしたとことしなかったとこがある。もっとも円丈の寄席ネタは「パニック・イン落語界80」(これは名作だね・・表現が新しかったし、ストーリーが・)とか、「演芸ホール2004」とか、結構あるけど、その中でまあ、中程度のネタかな。
正直、失敗でもないけど成功でもなかった。終わってから、ワザオギの社長が「もう1回、これは取り直しましょう!」とこういったのが、如実にこの噺の出来を物語っている。・・・でもこの噺・・・フフフッ、二度と録音する気はない。永遠に幻のネタになってしまうのか?

国立演芸場:6月上席(1~10日)昼トリ日記・10日間(2007/06/01~10)

ポスター5日と9日お休み・スンマセン!

【17日にネタ下ろしって・・できるのかねえ?】
トリをとるのはいいけど、17日にネタ下ろしをするんだけど、どうするんだ?もうトリネタの稽古も大切だけど・・。ネタも作らなくちゃいけないし・・。
どうしよう?集中力は年々衰えてくるし、ホント円丈はどうするのかね?

意外と駄目になる日は近いと見てるね。これを防止するのは、稽古意外にないねえ。でもその稽古が嫌いで、しかも稽古してもその稽古に集中できない。あんた円丈と替わって63歳円丈になって見る?結構大変だよ。でもスリリングでおもしろい体験だろうけどね。とにかく老醜は晒したくない。

三遊亭 円 丈

6月1日初日(金曜日)・・・円丈ってやっぱ、やばいんじゃないの?

【その日のお客さん・・・・・いや、円丈ウオッチャーがポツポツいるねえ】
今日はお客さんは、昨日とはうって変わって少ない。6~70人ってとこかなあ。最近、落語ブームとか言われてるけど、元々こんなもんじゃないないのかねえ。この位の少ない方が、普通の入りなんだよ。しかし、やや高齢のお客さんに混じって、円丈ウオッチャーが23割いるねえ。出来のいい時も悪い時も円丈を丸ごと楽しんじゃおうと言う円丈ウオッチャーだね。
正直、円丈」ウオッチャーの特徴。
(1)自分を決して円丈ファンと言わない!
(2)殆ど隠れ円丈ファン・・あんたら、もうそろそろ、円丈ファンだと声を上げろよ。
(3)死んでから、あるいは、評価が上がってから「おれは昔から円丈ファンだったなんて言わないで欲しい。円丈自身、そう言う人をファンとは認定しない。・・まあ、そんなことはどうでもいいか?でも円丈って死ぬと結構ファンが殖えそうな感じがするねえ。

【実際やって見て・・・・もう「ガマの油」!ヤバイ、こけそう・・】
この日のお客さんは、さすがは円丈ウオッチャーだね。いつものマクラではクスッとも来ない。うん、それでこそ、円丈ウオッチャーだね。「ガマの油」をやると言ったらむっとした感じだったね。もっと骨っぽいネタをやれよと言う感じだった。とにかく今日は「ガマの油」・・このマクラも受けないし、「ガマの油」の本編に入っても受けない。
それより、セリフがすんなり出てこない。ヤバイよ。ヤバイ!これが62才の恐怖だよ。少し集中が途切れると噺を今までは何気なくヤッって来たように噺を上手くつなげない!情けない。ヤバイよ。ヒヤッとしたね。
酔ってからのガマの油売りあたりからやっと受けてきた。ラストの方でなんとか帳尻を合わせたった感じだねえ。

【終わってからの感想・・この日、新宿でも・・少しヤバかった】
しかし、ホントに稽古しないとダメだけど、その稽古をいざしようと思うと集中力がなくて、稽古できない。だめだね。ホントに!それでこの芝居は寄席は池袋と新宿と計3軒でてる。それで新宿の高座でワリと良くやる「ランゴランゴ」をやったが、途中ややあやふやな部分があったなあ。「ランゴランゴ」なんて結構やってる噺でもこれだもん。もう師匠円生みたいに稽古の鬼にでもならないとだめだね。ホント、それより今日なにやるんだよ?それが、問題だよなあ。

6月2日二日目(土曜日)・・・客層とネタ・ギャップで沈没「悲しみの大須」

【その日のお客さん・・・・良く笑う素直なお客さんてえ・・ことは?】
この日のお客さんは、半分ほどの入り、でもとても良く笑うイイお客さんだった。久しぶりに寄席ドキュメンタリー落語の「悲しみの大須」をやることにした。しかし・・これがそもそも・・すんごいギャップだったね。

【実際やって見て・・・・なに?全然素直に笑わないじゃないない?どうしたの?】
?今日のお客さんは、素直・・てえか、素直すぎるっていうのか?ズバリ言えば、殆ど落語を知らないお客さんだね。と言うえことは今日のネタ、名古屋・大須演芸場をテーマにした「悲しみの大須」なんて、全然、ダメじゃん?そう、やったらダメなんだよ。
しかし今まで「悲しみの大須」を寄席でやった中で、一番ダメだった方に入る。普通寄席でこの噺をやると、もう少し落語を知ってる客層がいて、もう少しどうにかなるんだけど・・。もう正直、このネタにどう反応していいのか?お客さんが戸惑ってる感じだね。もう少し、落語に詳しいそうがいれば、反応も違ったのに・・・。殆ど初心者みたいなかんじだったね。どうも今の円丈っていろんなものが、全て一つずつ狂ってる感じだね。それがもうひとつずれてたら、ぴたっと合ったのにねえ。残念!

【終わってからの感想・・・・・とにかく頑張ろう!】
国立では後半からは、円丈のCD用の録音を撮るんだけど・・上手く・・出来の良いのがとれるのか?分からないね。とにかく頑張る!それだけ、ネタはある!でも直ぐ出来て絶対受けるネタ。これがない!

6月3日三日目(日曜日)・・・円丈が死んだ日・それは今日だ!

【この日の高座・・・・遂に円丈は死んだ・・夢一夜】
ひどかった。書きたくもない。思い出したくもない。この日、間違いなく円丈は死んだ。ムカつく!悔し~い。もう腹っ掻っ捌いて内臓を引きずり出してやりかった!円丈は円丈が大嫌いなんだ。

【現実として今後円丈はどうするのか?】
まあ、今日死んだと言ったって、実際、この日、池袋演芸場や新宿末広でも高座で落語をやって笑わせてる訳だよ。じゃ死んでないじゃん?そう・・生きてる。現実に明日も国立の高座に上がる。まあ引き分けにはもって行こうと思ってる。
じゃ、今、円丈のなにが問題になってるのか?問題、少し複雑なストロークのある落語の流れを上手くコントロール出来ないのだ。短めの落語ではそう言う問題はあまり出て来ない。まだ現実にはなんとか誤魔化せる。とにかくこれから先を考えると円丈の選択肢には二つある。死に物狂いで落語の稽古をして死ぬまで落語をやり続ける道!それともうひとつはなるべく早目に噺家を引退して楽に生きるか?の二つのうちのひとつだね。

【終わってからの感想・・・・・だが現実にはまだ死ねない】
しかし現実にはまだ死ねない。やらなければいけないことがある。弟子もいる。今は死ねない。まだくたばる訳には行かない。あと最低でも数年は頑張らないと死ねない。自殺と言う選択肢じゃ円丈にはない。これがあるとホントに楽だけどね。でも円丈はそんなとこに逃げこまない。ダメな時はどの位ダメなのかさらけ出してやる!

6月4日四日目(月曜日)・・・今日は寄席の日?関係ねえよ!そんな日は

【その日のお客さん・・・・もう精神的にキツイけど・・まだ余裕がある】
しかし、円丈って、精神的にはスンゲエ強いねえ。自分を全てさらけ出して、しかもめげてるようでめげない。すんごい冷静な自分がいる。つまり、早い話、高座でウケりゃ良い訳だよねな?簡単じゃん。早い話、営業ネタをすればいいじゃん?それだけだよ。とにかくうけりゃいいんだよ。
しかし、円丈が追い詰めれてる状況で寄席の日だあ。ふざけんなよ。

【実際やって見て・・・・「イタチの留吉 」をやる・・受ける・・ホットした】
「イタチの留吉」をやる。まあ、マクラからズ~ッと受けさせた。とにかく、ウケてほっとした。よかった。今日は寄席に行くまで落語の稽古をしてた。意外や意外、そのネタは2本とも古典落語「妾馬」と「居残り佐平冶」の2本。しかし、キチンと覚えていないので・・今日はこれをやる自信はなかった。

【終わってからの感想・・・・・集中力を高める薬があったら、たとえ寿命を縮めても射つね】
とにかく集中力さえ上がれば、以前ように、落語が出来るけど・・。ダメだね。この日、新宿末広で「ガマの油」をやったけど、最初の導入部から「ガマの油」のマクラに上手く入れない。ごつごつとして、ダメだった。とにかく、これからは稽古をしていくしかないだろうなあ。全くなあ・・稽古嫌いだからなあ。あ~~あ、稽古だなあ。

6月5日五日目(火曜日)・・・お休み・・ごめん!


6月6日六日目(水曜日)・・・5時間稽古しても良く覚えない「居残り佐平冶」を!

【その日のお客さん・・・・今日から3日間円丈CD用の録音】
この「居残り佐平冶」は、結構稽古したね。前日からだから6~7時間やったけど・・。なかなか覚えないね。にくかく、今日は「」居残り佐平冶」をやろうと思う。この日は半分ほどの入り、やや高齢者が多いかなあ。でもとても陽気なお客さんだ、しかし女郎買いの噺があうのか?分からないけど、まあ、やってみよう!

【実際やって見て・・・・うん、反応は悪くない。いいんじゃない?】
半分ほどの入り?もうこの日は開き直ってやった。陰気になってやると脳の働きも悪くなってしまうかも知れない。出来もそう悪くない。この「居残り佐平冶」は円丈の古典の中では一番評判がいい方だろうね。もう少し稽古をしていれば、更に良くなっていたと思うと少し残念だね。

【終わってからの感想・・・・・一様に評判が良かった】
まあ、ワザオギの関係者の評判も良かったし、この日、訪ねてきてくれた島崎さんも「居残りが聞けてラッキー」と言っていたし、帰りにお茶を呑んだら、その店にたまたま国立演芸場で聞いていたお客さんがいて「とにかく抜群だった」っと言ってくれた。何と比べ、どう抜群なのか知らないけど・・!でもまあ、うれしい言葉だ。とにかく元気出して、残りを頑張ろう!

6月7日七日目(木曜日)・・・完全にもうヘトヘト。CD録音なんかしてる場合じゃねえ

【この日の円丈・・・・朝から5時間「東京阿足立伝説」の稽古をして・・別なネタを!】
正直、メチャ疲れているよ。こんなHPの更新なんかしたくねえ。疲れてんだよ。冗談じゃねえ。ホントこの疲労度なら、普通なら休場だよ。病名なんてなんでも付けられる。きっと病気で休めば世間も同情してくれるだろうし、しかも今日なんか5時間稽古して、そのネタをやらなかったんだよ。覚えてるか自信gはなかったんよ。それで「遥かなるたぬきどうん」をやる。

【実際やって見て・・・・「遥かなるたぬきうどん」・・ダメだ、心が入らない!】
正直ダメだった!もうCD録音用にやったけど。。もうそんな円丈は精神状況じゃねえだろ?もう円丈はもう好きにさせて貰おう。なんでそこまで円丈は自分自身を追い詰めなきゃいけないんだ。普通の人間なら精神が壊れるぞ!繊細だけど、とても強靭な円丈の心だから持ってるだけだ。もうそんなのに合わせない。あすは好きにやらしてもらう。円丈をこれ以上疲れさせることを円丈は許可しない。アンタが円丈になれ!円丈がどれほど疲れてるかわかるだろう。明日は二席分の稽古をして、締め切りの原稿1本に、他落語を計4席・・ホントにもう・・よってたかって円丈を潰す気か?苛立つなあ。

【終わってから・池袋と新宿末広で・・・・・落語の疲れを落語でとる】
この日、へとへとになって池袋演芸場に着いた。これからまた落語・・冗談じゃねえ。もうかんべんしてくよ。まだ落語をやるのか?しかし、考えかたを変えて「名古屋弁金名竹」をやる。実はこの「金明竹」は、円丈の数少ない楽しめる(演じて楽しい噺なんだ)。よく受ける高座で。ドカンドカンと受けて・・降りたら疲れてが大分取れた。いやよかったなあ。落語の疲れは、落語で取る。このあと新宿でも「金明竹」をやって・・それなりにつかれが取れた。
自分でやって楽しめる落語をしないといけないね。もっと円丈自身は楽しめる落語を作らないといけないね。人のためより、自分ためにもう少し落語をやっていいんだよ。
とにかくあと3日だ、早く時間が経って欲しい。

6月8日八日目(金曜日)昼の部・・・稽古したのにな~あ「妾馬」

【その日のお客さん・・・・6~7時間も稽古したのに・・「どうも妾馬運が悪い】
?どうもこの「妾馬」は、ネタ下し以来二度ほどやったが、さほどの評価を受けてない。しかも現在、禁煙ボケしてて、6~7時間稽古したのに・・どうも覚えが悪い!こう言う時って、だめじゃん!まあ、とにかくやってみようと思う!

【実際やって見て・・・・げっ、録音中に突然、雑音!なんだ!!これは】
いやいや、どうもホント妾馬運が悪いね!なんと妾馬の録音中んみ、高座に突然、雑音!なんじゃ、こりゃ参ったなあ。しかも・・結構稽古したのに・・どうもウロ覚えで、どうもセリフがごつごつする。ダメだよなあ。まあ、こう言うもんだろうね。

【終わってからの感想・・・・・「禁煙ボケの薬」ったらセデスをくれたけど効くのかね】
結局、最近の不調の原因は、禁煙ボケだとおい確信を持ったんで・・。ドラッグ・ストアで「禁煙ボケに効く薬って聞いたらなんとセデスを勧めてくれた!おい、マジでセデスって、禁煙ボケの薬になるのかね?でもとにかく、聞くかおづか分からない阿けど、とにかく、まあ、セデスを飲んでみよう。

6月8日八日目(金曜日)夜の部・・・殆どヤケ気味でやった“読む落語「東京足立伝説」”でバカうけ

【高座前に・・・・もうやるネタがない!どうしよう】
?今日は「妾馬」とも1本「東京足立伝説」をやろうと思ったけど、「妾馬」ですっかりクタビレてしまったし、それに「足立伝説」は良く覚えていない。とにかう・・うん・・もうなるようにしかないね。

【実際やって見て・・・・もう堂々と原稿を見るより、原稿を読もう】
今までも正直、高座まで原稿を持って上がることはよくあった。しかし、さらにそれを一段階推し進めて・・その原稿を堂々と読んじゃう!そう今日の「東京足立伝説」は落語スタイルではなく、講釈師スタイルで行こう!講釈の机に台本を置いて堂々と原稿を読んじゃおう!
こうして講釈台をに原稿置いて、やったが・・もうバカ受けだった!「東京足立伝説」と言う昔語っぽいテーマとも会っていた。今までやった中でこの日の「東京足立伝説」が一番うけた。うれしい。次回も必ずこの「東京足立伝説」は今回のように読もうと思う。いやいや、うれしいなあ。ざまあ見ろ。これからは新作落語を読む時代なのだ。わははっは!

【終わってからの感想・・・・・今日は疲れたけど・・なんでも一生懸命やれば、あんとかなるもんだ】
とにかく、思わぬ形で「と追う今日足立伝説」がうけてよかった。人生ってイイコトばかりでもないし、それに悪いことばかりでもないってことだね。がんばろう!

6月9日九日目(土曜日)・・・お休み・・ごめん!


6月10日楽日(日曜日)・・・リターンマッチになったのか?「妾馬」

【その日のお客さん・・・・ラストはリターンマッチで「妾馬」】
今日はお客さんが、結構入ってる。ホント浅草からのトリを20日間やって・・もうヘトヘトだよ。8日目のリターンマッチで「妾馬」!

【実際やって見て・・・・そんなに「妾馬」こだわらなくてもいいのでは?】
?どうもこの日のお客さんはどういうお客さんなのか?良く分からない!噺を聴いてはいるけど、よく分からないね。第一、ホントに少し「妾馬」にこだわりすぎだよね。ただ今日やって果たしてどの程度のネタだか分るね。それで終わった?よかったのか?悪かったのか?よくわからないね。この「妾馬」しばらくやるのはやめよう。

【20日間終わっての感想・・・・・円丈はのた打ち回ったが、よくやったと思う】
禁煙してから、トリをとった。もう完全に禁煙ボケになりながらも・・20日間も良くトリを取った。いやあ、よく円丈はやったと思う。かなり追い詰められた精神状態にもなったが、それでも仮病にもならず・・20日間、トリをとりきった。円丈自身、ここまで自分が図太いとは思わなかった。お客さんの側から見れば、出来とか、いろいろ不満足な部分もあったと思う。 しかし、本人から見ればスゴイ!

簡略版:5月下席(21~30日)昼トリ日記・10日間(2007/05/21~30)

4日だけお休み・ホントにスンマセン!

突然の禁煙の上、体調がヘン!・・とにかくやるしかないよねえ!

円丈どうもなんか体調がヘン!またこここんトコ痩せてきて、疲れやすくて、168cmで体重が55キロを切った。54キロ、大丈夫かな?しかも長年に喫煙の影響でとてもいやな咳が出るようになった。ヤバイんじゃないない?そこで健康診断を受け、そろそろ結果も分りそう。とにかく一度、心と体と脳みその再統一をしないといけないね。その中での20日間のトリ日記!そんなにモツのかなあ。
ホント落語ってのは4~50代のもんだね。60過ぎなんてハンデがあり過ぎ。いや、そんなことより、もう一度、心と体、芸と感性を再統合して。新たな円丈を作り出したい。その前に・・・まず健康でないとね。



三遊亭 円 丈


5月21日初日(月曜日)・・・お客さんは多い!しかもやはりお年寄りだね

【その日のお客さん・・・・・お客さんも・・客層から見て「名古屋版金明竹」が行けそうだが・・・】
この日、2階ともに満員状態!ネタで直ぐ思い出したのが、「名古屋版金明竹」だね。こののネタが一番外さない感じを受けた。反対に新作は、ネタによっては少し苦しいものがありそうだね。
それで楽屋入り!小ゑんさんや、清麿さんがいて、今日は完全に新作のお客さん!古典がうけなかったと言う。ホント?マジなの?
客席を除くとなぜか暗い!訳を聞くと突然客席の照明が切れてしまって暗い。なんかいやな予感がするなあ。
今日はとにかく「悲しみの大須をやろう!」と決めていた。なぜ?いや、もう総決めたの。

【実際やって見て・・・・末期ガンの噺「夢一夜」で行こう!】
それで高座に上がると一部で熱狂的な拍手!なるほど、そう言う感じのお客さんね。もう大体読めるね。そしてネタは、末期ガン患者のナンセンス落語「夢一夜」をやる。まあ、マクラのそこそこ受けたし、ネタに入ってもそこそこ受けた。後半今ひとつだったが、年代層から見てもそうだろうね。しかし、静かになるシーンでは、客席が静かになったら、なんと子供もわあわあ言う声が聞こえた。まあ、こう言う状況で落語をやってたとも言えるね。まあ、いいんじゃないのかねえ。

【終わってからの感想・・初日の打ち上げ・・稽古したいよ~~っ!】
終わってから、初日の打ち上げで・・焼肉屋さんへ・・。まあ、楽しく楽しく・・あまり、高座のことは話さなかった。いいんじゃない。それより、もう少し健康診断の結果が気になるなあ。もしガンだったらどうするよ?面倒だな。何時入院するよ?でもまあ、そうじゃないと思うけどね。今はこの日のネタより、検査結果が一番知りたいねえ。まあ、落語の稽古でもしながら、結果を待とうね。

5月22日二日目(火曜日)・・・禁煙中!・・タバコが吸いてえ・・「イタチの留吉 」

【その日のお客さん・・・・・客層キュアは昨日と似てる聞き込むけど静か】
どうも禁煙して、しかもパソコンを新しくしてアプリケーションを引越しの最中!しかし、このソフトの引越しが、上手く行かない。しかも禁煙のイライラと2倍イライラする。どうも落ち着いて落語に取り組み環境にない・・。でも頑張ろうね。この芝居は高齢者が多そうだ。「いたちの留吉」なんかは世代的によさそう。もうこれをやる。

【実際やって見て・・・・「イタチの留吉 」まあ、まあ・・いや、タバコを吸いてえ~え】
?この「いたちの留吉 」は忘れかけた頃に、やってみるけど、まあ、それなりにウケルねえ。そろそろ作って」20年になるけど、結構作者孝行のネタかもしれないね。コンスタント」に受けたね。

【終わってからの感想・・・・・タバコが吸いて~~え!】
いやいや、高座の後はユックリとタバコを一服したくなるね。今日で禁煙6日目・・ますますタバコを吸いたくなる。大体、この頃からタバコを吸う気が少なくなるんだけどね。日を追って、タバコ吸いたくなる。これは禁煙を1ヶ月続けてもまだまだタバコを吸いたいだろうね。いやあ、もっと落ち着いて噺に集中したいなあ・・。

5月23日二日目(水曜日)・・・検診はOK!ネタは「金明竹」

【その日のお客さん・・・・・明るい年配のお客さんって感じだね】
?この日、一週間前の健康診断の結果が出た。基本的に全てOK!悪いとこはなかった・しかし、なんか逆にモノ足りないって感じもしたねえ。とにかく頑張ろう。

【実際やって見て・・・・まあ、いいんじゃない?「金明竹」】
?まあ、まあだっったと思うね。しかし、マクラで少し意外と思うお客さんの反応があった。少し骨ッぽい新作をやったら、意外とソレタってかんじだったね。とにかくいまの時代、どんな世代の客にもウケるなんてありえない時代だね。その馬にいるお客さんの一番良さそうなネタをやるしかないねえ。

【終わってからの感想・・・・・白鳥らと一緒にデニーズで打ち上げ】
?高座降りたら。二番弟子の白鳥くんが来ていたので・・近くのデニーズで打ち上げ。しかし結構安上がりでいいねえ。打ち上げで話した内容は企業秘密!なにが企業秘密だ。結構、大事な話しをした。それは言えない。書けない。てなことでではでは・・。しかし初期のガンだったらもっとドラマチックだったけどなあ。残念だな

5月24日四日目(木曜日)・・・お休みごめんなさい


5月25日中日(金曜日)・・・雨の降る日は「ガマの油」

【その日のお客さん・・・・・朝から雨・・】
?禁煙10日目ほどになるが、イライラは相変わらずだね。正直、トリ日記を書く気にもならない。でも書く・・。今日のお客さんは、少ないけど・・いいお客さんだね。

【実際やって見て・・・・以前やった「ガマの油」にリベンジ】
今日は以前浅草でやって駄目だった「ガマの油」のリベンジ、結局、円丈のやる現代版「ガマの油」が知らないと笑いにくいので正調の「ガマの油」の口上をやる。これでよく受けるようになった。円丈の「新寿限無」の時、元々の口上を入れてるアレだね。ま、あまあじゃないかなあ。「ガマの油」のラストをもう少しなんとかしたいなあ。

【終わってからの感想・・・・・どうも芸に集中出来てない】
正直、目下禁煙してて、そのイライラと今新しいパソコンが届いて、この乗り換えが全然上手く行ってない。体調もシャキッとしてないし、・・・残った5日頑張るぞ!

5月26日六日目(土曜日)・・・駄目だった「たぬきうどん」あ~~あ!

【その日のお客さん・・・・・満員でしかも団体も入って】
満員で団体のお客さんも入っている。でも大体、土曜日に来るお客さんが、一番は意欲的!ホントか?、なんとなくそんな感じなんだね。だから、冒険するなら土曜日。それで一番、レードの高そうな噺をやっちゃう。でまあ、「」遥かなるたぬくきうどん」をやることにした。

【実際やって見て・・・・カシッ!カシッ!に入ってこない。あれなんでだ?】
まずきちんと稽古をしてからやるべきだった。そう言う年齢になってきたね。マクラが、どうも入ってこない!アレ!そうなの?しかもカシッカシッに入ってこない。・・・で駄目だね。サッパリ、・・また円丈がそう言うことに過剰反応してしまう。余計駄目になった。今までやった「たぬきうどん」の中で一番出来もひどかった。芸は芸人がするんじゃないね。お客さんがさせるんだね。玉砕のような高座だった。

【終わってからの感想・・・・・?落語ってな~あに?やっぱ余興?アート?どっちなの?】
落語って、結局な~んだと言うことになるね。円丈落語にはアートが入ってる噺がある。この「たぬきうどん」もそう言う部分がある。しかし、そもそも演芸ってなんだ?コテコテのお笑い!余興じゃねえのか?そう、でも違う。ただ笑わせるのも落語だけど、ジックリ聴かせるのも落語なんだ。・・難しい!円丈はアーチスト宣言をしちゃえばいい。「オレの落語はアートだ。分からない奴は相手にしない」なんて言えば良いんだろうけど、どんなに駄目でも「今日の客にはオレのアートが分からない」なんて毎日言ってたらそれって逃げだよね。言い訳だよ。円丈は、良い訳しない。受けないのはゼ~~ンブ円丈のせい。さあ、次の高座は、コテコテで勝負なのか?分らん。

5月27日七日目(日曜日)・・・「悲しみは埼玉に・・」をやる

【その日のお客さん・・・・・昨日より、良いお客さんじゃないのかなあ】
なんか、お客さんの反応を見てると昨日より、はるかに良い反応で、昨日やった「たぬきうどん」を今日やれば、きちっとした結果がでたんじゃないのかなあ・・。と思いつつ高座に上がる。

【実際やって見て・・・・「埼玉」でハマッて、良かった!】
どうも歳だね。慣れた噺でもやる前にもう一度きちんと稽古しないとなんかギクシャクする。今のネタも一応、稽古した・・。芸人って奴はいつも強気と弱気が同居するのものだろうね。「もうオレもそろそろ駄目なんじゃないのか?」と言う弱気と「いや、大丈夫、円丈が駄目だったら誰が残るんだ?心配ない」と言う強気が交差する。この日のトリは大丈夫だった。とにかくもっと稽古しないといけない歳になったが、どうも稽古が嫌いだからなあ。

【終わってからの感想・・・・・いろんなことが全てずれてるなあ】
?今、円丈で一番大事なことは稽古することだけど。。円丈の心は新しいネタを作りたがってる。しかも禁煙中で集中力を欠いててて・・。今、一番したいことは休養だね。心の開放・・ゆっくりしたい。そう言う環境の中で自然とおもしろいネタだって出来てくるだろうけど・・。やる気も能力もあるけど、それが全てずれてる。いやいや、そんなことより、明日はなにをするんだろう?

5月28日八日目(月曜日)・・・トリ前で団体客が帰ったけど「ランボー怒りの脱出」

【その日のお客さん・・・・100名以上の団体客が帰った後だけど・】
今日は「東京足立伝説」をやろうと思ったけど、どうも中途半端な覚え方なのでやめた。それで「ランボー怒りの脱出」でもやろうかと思う。しかし62才になると一度上がる前にザッとでもさらわないとミスが起こるので軽くさらう。今日は百数十名の団体客がいたが、トリが上がる前に既に帰った!なんだい、そりゃ?客席は半分以上空席。一体、どんな客なのか?人によって意見が違う。まあ、いいさ。上がろう!

【実際やって見て・・・・結構ハマった『ランボ怒りの脱出』】
仕草の多い噺なので、少し仕草をさらわないと間違えいてしまう。それで軽く浚ってやったが、少ないが結構良く笑ってくれるお客さんだ。多分、団体客がいなくなった分だけ、お客さんが、精鋭化したのだと思う。残りモノには福がある・・みたいなお客さんだね。昨日の日曜も良かったけど今日も良いお客さんだったね。

【終わってからの感想・・・・・ネタも変えたいけど・・笑ってもらわないとなあ】
正直、やりたい噺はあるけど・・それより、目の前のお客さんに笑って欲しいと思う。今日は、駄目なら「手紙無筆USA」をやろうと思っていた。しかしこの「手紙無筆USA」って、なんかウケ方が中途半端なんだ。ある程度受けるけどドカ~ンと来ない中途半端な噺だ。古典も「妾馬」、「居残り佐平冶」なんかもやって見たいが、果たして演芸ホールのお客さんには合うのか?そう考えると・・・と少し考えてしまう。

5月29日九日目(火曜日)・・今日も団体客帰って良いお客さんだったねえ

【その日のお客さん・・・・・昨日に続きメインの団体さん帰って、いいお客さんだった】
?二日続きでメインの団体客がトリ前に帰った。しかし、今日も残り物には福がある。良いお客さんだったね。馬風師が、「いやあ、円丈さんのお客さんは明るくていいよねえ」と言った。いや、そんな円丈の客ってことはないけど、良く笑うお客さんのことだけは確かだね。この10日間の中ではまた一番高齢の日でもあった。最初、ネタは「東京足立伝説」をやりおろうと稽古したけど。どうもウロ覚え。しょうがないから予備ネタで「手紙無筆USA」と思ったけど、この年齢層なら、ズバリ「金さん銀さん」!とネタの変更をした。

【実際やって見て・・・・ズバリ命中「金さん銀さん」もうドカウケ!!臭過ぎたかなあ】
?マクラからドカンドカンとウケて「金さん銀さん」の本ネタに入る。この「金さん銀さん」は、円丈が結構演じて遊べる数少ないネタ。いやいや、良くウケたね。自分で演じていても・・少し臭すぎるかなと思うほど臭かったなあ。途中で2人ほど帰ったお客さんがいたけど・・いやいや、臭過ぎたせいかなと思ったほど、正直、気持ちいいほど臭かった。まあ、いいんじゃないかねえ。

【終わってからの感想・・・・・明日は楽だね】
これであすはいよいよ楽だ。なにをしょう?まあ、明日考えよう!

5月30日楽日(水曜日)・・・団体客に招待客に中学生!・なんだこりゃ?

【その日のお客さん・・・・・もう営業だと割り切ればいいのさ!】
?昨日までは招待券のお客さんは昼席に入れてない。しかし、今日は団体客、招待券客、なんでもありの日、今日こそ「東京足立伝説」をやろうと思ったけどやめた!目の前のお客に合わせるしかない。とにかく笑い易い安い噺でそう「新寿限無」なんかでいいじゃないかねえ。とにかく笑わせよう。オレはプロなんだ!

【実際やって見て・・・・「新寿限無」で正解、良くウケていた】
?上がる時、営業ネタなら「お笑い小噺ツボ体操」でもやろうかと思ったけど、それはやめた。マクラでウケさせてから「新寿限無」・・む~ん、正解だね。これで良かったと思う。

【10日間終わっての感想・・・・・9日間で全部ネタを変え・・お客さんにも合わせた・・グッド!!】
?もっとやりたい噺もあったけど、しかし、その寄席によって、集まってくるお客さんと層も違う。それに合わせながら、全部ネタを変えて・・。駄目だったのは、自分でコケタ「遥かなるたぬきうどん」の日だけ。あれだった。その内必ずリターンマッチをする!やはり芸人は上手いも下手もなかりけり、行く先々の水に合わねばだよね。

にぎわい座独演会高座に上がるまで編:独演会まであと三日!…精神状態がヒドイ…。クソッタレ!07/03/03

【この2ヶ月ほど落ち込んでいた】
亜郎、円丈、天どんいやいや、今年は頑張ろうと思っていたら1月に風邪を引いて、20日間抜けない。「やるぞ!」と思った途端、足を引っ張られて、ズドーン!コケたって感じだね。にぎわい座の1ヶ月ほど前から、アレンジを始めたけど・・。なんか昔の集中力がない。時間ばかり掛かってるけど、仕事が進まない。
その上「ガマの油」のアレンジしてるけど、そのギャグが、どうも今ひとつだ。やはり年かな。なんだかんだで、自分がしようと思ってることと現実のギャップが、ありすぎる。そこでさらに落ち込む。
だけど、どうも悩むのが好きな円丈なんだろうね。しかし落ち込んだり、悩んだりしてはいけない!悩むと余計脳の働きが鈍くなって、更に集中力がない、イイギャグが出ない・・となる。今流行りの「鈍感力」だね。あの本買ったけど・・。内容が鈍感だったもん。世の中ってそんなもんだよね。しかし、分っているけど性格で直ぐ悩んで落ち込む。鈍感力、鈍感力!

【画像:にぎわい座・独演会、高座前の楽屋:左から亜郎、円丈、天どん】


【2月28日、無限落語の福笑さんのカウンター・パンチ】
それで無限落語で「ガマの油」をやって・・。笑わない訳じゃないけど・・。駄目だぞ!こりゃ、と思った。ドカ~ンと更に落ち込んでそこに「このおっさん、もうあかんでえ~」のカウンタパンチで、T・K・O!
しかし、その時既に円丈の心には逆バネが、働きだしたのを感じていた。円丈はとても直ぐめげてしまう弱さと同時に竹のようなしなやかさがある。今まで62年生きて来て、本当に精神的にダウンしたことなどない。なにしろ、鬱を医者にも掛からずらズ一人で治したんだから、最後の最後は、倒れた分だけ反対にギャグバネが働くのだ。

【もう二日間しかない!ボヤボヤしてられないぞ】
無限落語から帰ってきてから無性に腹が立って来て、その深夜に「ガマの油」のキャラをラジカルなガマの油売りになおしたら、なんと自然にそう言うギャグが出てきて、まあ、これなら円丈アレンジとして、なんとか合格ラインだと思った。

【やるきゃない!と思ったら、火事場の集中力が出てきた】
実質、2日間で「ガマの油」と「妾馬」を覚えてやるしかない!そう思ったら、なんと俄然集中出来た。なんと2日でなんとか2本を覚え、当日迎えることが出来た。いやいや、危なかった~あ。危機一髪だったね。   三遊亭 円 丈

そしてにぎわい座の本番編:いや大成功。上手くいった!・・天国と地獄だね!

【この日のお客さん・・・「どんなお客さん?」「お前の客だ?」「そうだね」】
どんな仕事でも大体、舞台の袖から客席を見てその日の客を観察して、客層を把握する。そのためにいつも「どんな客?」と聞く。自分の独演会でも“どんなお客さん?”“アンタの客だよ”“そう?ホントにそうかなあ!”疑り深いんだね。
この日は下がザッと一杯で2階にパラパラッて入り。やや年代層が高め。この日のお客さんは、笑うトコと笑わないとこが、はっきりしてる。自分の感覚に合わないと笑わない。しかもかなり落語を聞き込んだお客さんだね。7割以上かなり聞き込んだお客さんと見た。

日時:2月28日開演13:00~ 場所:にぎわい座

  一言コメント
前座:三遊亭玉々丈「からぬけ」 どうも・・。こんなもんでしょ!
オープニング
天どん、円丈
初めてこう言うオープニングで天どんと二人でやったが、いやあ、噛み合わないなあ。天どんのリアクションが、うん、盛り上がらない。まあ、勉強にはなったねえ。
三遊亭円丈「やかん」 とにかく、やった!20分チョイあったのか?
三遊亭天どん「初天神」 マクラではソレ気味だった。後半は受けだした。まあ、なんとか、ラストの方で盛り上がっていた。
三遊亭円丈
人情噺「ガマの油」
なんとか・・。本人も久しぶりだと言う「浮世床」。二ツ目の最初の頃やったネタとか、今回はは少ないが、ツボツボではキチンと受けた。
 **仲入り**  
三遊亭円丈
人情噺「妾馬」
約55分、アレンジしてサブシナリオを入れての時間だからまあ、仕方がないね。出来れば40分台にしたいと思うケけどね。終わって幕が閉まってもまだ拍手がしばらくあったから・・まあ、良かったんじゃないかな~あ。

一席目:「やかん」・・使用前:使用後

【古典「やかん」はそのまんま、ここまで手が回らない】
「やかん」は25年以上高座に掛けていない。稽古でお弟子さんの教えるのでなんとか覚えている。少し変えたいが、2本のネタで手一杯。前日に1回だけ稽古しておしまい。前座代わりでやるで一席なので、もうこれで勘弁してもらおう。

【一席目「やかん」!・・一部受けるけど・まあ、1回の稽古じゃこんなもんかなあ】
弟子の天どんと二人でオープンニングをやるが、司会の天どんが無口の司会者で上手く噛み合わない。ここで受けさせて、和やかかなな雰囲気で最初の落語に入ろうと思ったが、まだお客さんが、暖まらない。円丈、天どんコンビ、こりゃ漫才師ならコンビ解消だな!
それで 暖まらないまま、一席目の古典落語「やかん」をやる。師匠円生直伝の落語を大体教わった通りやる。まあ、笑いは少しはあるけど・・・う~~~~ん、まあ、こんなもんだろうなあ。途中で2.3箇所間違えたとこがあったけど、1回しか稽古してないんだもんな。これは前座代わりの一席のつもりだったから・・いいんじゃない。

【「やかん」が終わってから・・・予想外の評判良くて驚いたなあ】
意外だったのが、この「やかん」が評判良かったことだね。だって笑いはさほど、あんまり取ってなかったよ。「あれはよかった。さすがです」とか、どうさすがなの?弟子亜郎は「いや、特に最初の頃の感じは来てましたね」とか、どう来てたの?分からない。でもなんだか、評判が良かった。多分、そこには充分、古典をやってもイケル円丈の横顔のようなものが見えたんだろうね。

【円丈さんは、どうして自分の評価がそんなに低いんですか?】
まあ、タマに言われることは「円丈さんは、どうして自分の評価がそんなに低いんですか?」と言われることが良くある。円丈は自己嫌悪タイプ。自分が嫌いだからね。またハードルが高いんだろうね。どうしても自己評価は・・。でも実はチャンと自己評価はしてるんだ。それにハードルが高いから、この「やかん」では、良いよと自分にOKを出さないんだね。だからまあ、よかったんじゃなかね。まあ、少なくとも「私古典やってます。うまいでしょ?」と言う噺家なんぞより、はるかに古典らしくて安定してて、面白かったんだね。きっともう少し円丈オリジナルのギャグが入って、笑いが、5倍ぐらいあったらOKを出すかもしれない。

ニ席目:現代版「ガマの油」・・やってみて:やったアト

【「がまの油」・やるまで・・・アレンジがどうもなかなか上手く行かない】
最近、この「ガマの油」のやり手が少なくなって来た。どうも原因は、少し古くなりすぎたてそのまんま固まったせいじゃないのか?
そこで今回、現代版「ガマの油」をやることにした。ガマの油売りが、酔っ払ってもう一度と表で口上をしたが、居酒屋に道具を忘れて、衣装も着ずジャージのままで!しかも刀も居酒屋に忘れたので、持ったいた「日刊現代」を丸めて刀代わり、すると見物人のひとりがカッターナイフを貸してくれる・・・。それでいよいよ腕を切ることに・・なんて感じだったけど・・これを28日の無限落語でやって・・どうもコケた!
それでそのアト更に前半を刈り込み後半をアレンジしてラジカルなガマの油屋にして臨む。こう言う時は前回撃たれたあとのピッチャーみたいな心境で結構プレッシャーがある。でも実は円丈はこう言うプレッシャーには、結構強いんだ。高座では基本的に上がらないタイプだからね。
マクラもアレンジ最初は自分が子供の頃に見た見世物の話だったけど・。どうもパットしないので縁日での「絶望のゲーム」「絶望の食べ物」・・。特別おもしろいと思わないけど、円丈らしいマクラの変更。そこそこ受ける。

【「ガマの油」をやってみて・・・いやあ、上手く行った。は~あ、良かった】
前半の口上部分・・。ギャグを入れてあるけど、弱いし、そんなには受けない。まあ、仕込みの部分にもなる訳だし、今までの「ガマの油」には、口上部分って笑いはゼロだったから・・、まあ、画期的にうけたとも言える。
後半酔ってからの部分は、ウケた。ウケた。カッターナイフから刺身包丁に変えて、成功だったね。自分でも納得の行く出来だった。一部、それたトコがあるけど、そんなのはカットするだけだからね。なにより、この「ガマの油」は稽古が大事だね。口上がスラスラと行かないと駄目だ。この日のは、それなりに稽古したからよどみなく言えた。

【「ガマの油」のやったアト・・寄席でやったら25分、さん喬さん、ごめんなさい】
独演会が終わってから・・。やっぱりトリの「妾馬」の泣き笑いの方が感動的だってせいか、印象がやや薄くなった感じだね。
それで、この「ガマの油」を寄席でやって見た。いや、どうも口上もスラスラ行かない。ダラダラする感じ。お客さんが、年配者が多く。反応がイマひとつと言うか、今3つぐらい。終わってみたら25分もあった。トリのさん喬さん!ごめん。そうしたら円蔵師匠が聞いてて夜円蔵師匠から
「おもしろい!絶対あのネタ捨てちゃ駄目だよ」
とわざわざ電話があった。おそれ多い!まあ、この時のお客さんは、元々のガマの油の口上をどの位知ってたか?それによって、この円丈の「ガマの油」をどの位笑えるか、決まってくるのだ。その辺のことをどう解決するのか?あと3.4回、やってその辺のフォローが出来れば、寄席でも受けるようになると思う。果たして現代版「ガマの油」は、モノに出来るのか?乞う、ご期待。

三席目:「妾馬」・・やる前:やってみて:やった後

【「妾馬」:やるまで・・・こんなアレンジはこうした】
「妾馬」は1999年以来の8年ぶり。しかしその時は全くアレンジをしてない。かなり作り込んである噺で下手に変えないほう方が良いと思った。しかし、この「妾馬」完成されているけど古くなってる。多少壊しても笑いを取り、更に感動する場面もでも「良い出来でした」と言われた。
「妾馬」は、裏長屋に住むお鶴が、大名にみそめられて側室に・・。やがて、お鶴が、お世継ぎを生み、兄八五郎が、お屋敷に呼ばれて、そのお屋敷でこの姿を「一目おふくろに見せてやりたかった」とホロリとさせる人情噺。

アレンジ1・お鶴が落語の中で一言もしゃべらない。こりゃ、へんだよねえ。今回、お鶴が喋る!
アレンジ2・赤ん坊は登場させた方がストーリー的に盛り上がるはず、この噺に出てこない。今回出てこない。
アレンジ3・この噺は、八五郎が、お屋敷に行ってからが、メンイなので、屋敷に行くまでは省略し、行ってからを膨らませる
アレンジ4・どこまで現代のギャグをいれても許されるのか?これはいろんな人台本を読んでもらって意見を聞く。

・・とまあ、こんなトコだね。そしてラストで八五郎とお鶴の兄弟愛、お屋敷に行けず、孫の顔すら見られない母親の悲しみ、この家族愛を山場にドカーンと持って行く、ラストで都都逸を唄うが、本当は大して唄いたくない。でもこれが「妾馬」のパターンなので残した。アレンジは、まあそれなりに上手く行ったと思うけど、本番ではどうなのか?

【「妾馬」をやって見る・・・どうも去年やった「文七元結」より、良かったのではないかね】
「妾馬」は、前半切りまくって、後半を膨らませる作戦の台本。マクラは以前からやっていた円丈オリジナルの「切捨て御免」・・斬ってから「ごめんね!」って謝るネタ!どうも昔のようには受けない。次やる時はカットかね。それから大名の家来でお目見え以下を振り、もし弟子にお目見え以下の弟子を作ったら・こうなる・これは受けた。
本題に入り、とにかく省略しまくって、一目散に八五郎がお屋敷に!三太夫に案内されて行く時に「この池はスッポンの養殖?ああ、ブラックバス」「ごっちゃらな、ごっちゃら言うない」とか、「このお廊下は追い越し禁止である。ここなお女中注意である」・・これは意外と受けなかったね。お屋敷に行ってからは、お客さんが、完全に安心してついて来たね。良く笑ってた。
そして最後の方でお鶴が話す!「お兄ちゃん!お兄ちゃん」そしてお鶴が赤ん坊を抱いて八五郎のそばに・・。そして思わず鼻高くな~れと赤ん坊の鼻を抓む。三太夫が激怒する。殿様トが止める。そしてお鶴が、孫の顔を身分の違いで見ることすら出来ないおっかさんにと生まれた日に撮って足型、手形をおふくろ託す。「こりゃ、おふくろ喜ぶぜ。きっと孫の顔が見られなくても・・こうして孫の手足は毎日触れられるって、紙がぼろぼろになるまで触るだろうよ」ここで兄弟愛、親子愛、孫への愛、家族愛が炸裂。この辺は円丈オリジナルの部分だね。これで一気に泣きモード突入。円丈も真剣に泣いてしまった。
しばらく泣いてから手をポーンと叩いて「ハイ、泣くのおしまい!あんまり泣くと円楽さんみたいになっちゃう」って受けた。この後、都都逸を一つだけ歌って終わり。完全にピタッときた。幕が閉まるまで、力強い拍手が続いた。いや、良かった。良かった。

【「妾馬」をやった後・・・どうも今までで一番円丈が泣かせた落語かも知れない!】
終わったら、お客さんが、来て
「いや、もうワンワン泣いてしまいました。もう周りの人もみんな泣いてました」
「えっ、マジで?」
お前は落語をやっていて分らなかったのか?そう、分らなかった。この時は100%八五郎になりきって泣いてたから、もう客席の様子は分からない。ただにぎわい座の舞台袖の人に聞いたら
「ええ、赤ん坊が登場するころから客席のモニター見てたら、ごそごそとポケットから、なにか出してるのが目立ちましたから、泣いてたと思いますね」
「本当?」
全員が泣いたとか、その後、どのお客さんも涙で席を立てなかったと言うのは、大げさだけど・・。かなり、泣いたと思うね。と言うのは、泣かせるシーンの結構前から、そう言えば涙を拭いてる感じのお客さんがいたからね。

【「妾馬」はどうも円丈メインの持ちネタのひとつになるかも知れない】
しかし、家族愛っていいね。これは世代や、地域を越えるから・・。感動や、悲しみが、誰にも分るから・・。一般度が、高いのかも知れない。去年やった「文七」は、50分あるからなかなかやる場所がない。でも今度の「妾馬」は、正味35分だからトリを取った時でも出来るし、いろんな場所でできそうだ。とにかく28日無限落語がを終わった時点で二日しかなくてどうしようかと思ったけど、とにかく上手く行ってよかった。

喜んでいただき、また色んなご意見ありがとうございました。
それから師匠、円生の名前使せていただきました。
ありがとうございました。    円丈ひたすら感謝・平伏!


◎横浜にぎわい座にて・・平成19年3月3日の「円丈の古典独演会「円生、ふたたび」より

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