更新日09/12/08
今年は応募作品は多かったが・・・。
04年から始まった、落語協会の募集台本も今回で6回目、去年区尾念は50本ほどの応募台本だったが。今年約200本と殖えた。 |
【画像:4人選考委員の先生、左から、志ん五、世之介、丈ニ、円丈】 |
【台本200本を読むのはタイヘン】 |
---|
第一次に残った噺・・この時点までは作者名は不明 |
こんな感じ・・。 |
---|---|
「孫の顔」 |
現代物・ドロボーと母と娘と・・。 |
「猫皮衣料品アンドクリーニング店」 |
現代物・着ぐるみの・・ |
「江戸のうちわ」 |
現代物・ウチワ職人に弟子入りに来たのは今時の若者だった |
「うたたね」 |
マゲ物・幽霊物で・・おもしろい |
「イカの惑星」 |
現代物・この惑星でイカを食ったら、イカの両親が探しに来た |
「亡者の品格」 |
現代物・冬山で男2人女1人が遭難して・。・ |
「みたらしや」 |
まげ物・みたらしやの噺・・よく覚えていない |
「今犬」 |
現代物・医者から君は犬だと言われたが、そのレントゲン写真は、 |
「白和え」 |
現代物・別れようとする若夫婦とその二人に料理を作るおばあちゃん・・ |
「供養の水」 |
現代物・ゆうれいもの |
「金時娘」 |
まげ物・ブスで力持ちのお嬢様と美人女中の噺 |
「十五夜」 |
現代物・飼育していたカブトムシが、いろいろ話をする・・円丈お勧めの噺 |
「へのへの茂平冶」 |
まげ物・しんみり噺 |
「株式会社アバウト」 |
現代物・前半面白いが、後半がどうも・・・作品がアバウトだね。 |
「認知症は夫婦円満」 |
現代物・やりようで結構面白くなる可能性を秘めた作品!! |
09年佳作5本と出演者が決まった。 |
5本の内、3名が女性の作者! |
10月5日、十数名の台本部員がが、上の15本の台本の中から、投票の結果、5本の台本が佳作として選ばれた。どうも作品傾向も今回はかなり違うので、 今回、毎年、応募してくる常連さんが、いないのではと思ったが、そうではなかった。初期の頃、かなりの面白い台本を送ってきたある作家さんは、今回も実は3本送ってきたが、1本も15本に残らなかった。逆に頑張ってまた素晴らしい作品を送ってきて欲しい。 今回は、なんと言っても女性の作者が3名、男性の作者が2名。遂に女性の書いた本数の方が多くなった。台本読む時は、性別、名前などの個別情報は一切伏せられているので、意図的に女性を選ぶと言うのは出来ない。 |
【選ばれた作品作者と演者・・12月1日夜:お江戸日本橋亭にて】
作品と作者 |
演者 | コメント |
オープニング・トーク | 丈ニ他・・・ | 毎年客席をあっためてからと言うのでオープニングをやるんだけど今年は少し長かった。丈ニ、乗り過ぎだよ・ |
「 今 犬 」 作 杉 山 聡 | 入船亭扇治 | 現代物・レントゲンに写った姿が犬だから君は犬だと言う・・ある種「犬の目」のナンセンスものか? |
「金時娘」 作 松 川 朝 子 | 林家正雀 | まげ物・ブス力持ち娘とのそれに従う美人の女中・・なかなか良く出来たストーリー。 しかしそれが笑いと言う形で高座で出てくるで使えそうなギャグがいつくかあった。結構お客さんも笑っていたが、本人は意外にも、新作はもうやるの大変で・・とぼやいていた。 |
「株式会社アバウト」 作 小林由起 | 柳家小ゑん | 会社を首になって、新しい会社の面接を受けたそれが、株式会社アバウトでホントにアバウトな会社だった・・・。「アバウト」がテーマな落語。 ただ個人的には、この今の厳しい時代にそんなアバウトないい加減な会社が成立するの?と考えてしまった。それなりにおもしろい。 |
仲入り | ||
「イカの惑星 」 作 伴 和 久 | 林家きく麿 | ある星に不時着して、食べ物を探して探索していたら、イカがいたので食べて、その後、この星のイカ星人に助けられたが、食べたイカは、その子どもらしい・・・なんて噺。若い世代の噺家に人気があった噺。 |
「 白 和 え 」 作 松 川 朝 子 | 金原亭世之介 | 分かれようとするカップルと2年前に旦那を先立たれたお婆ちゃんの物語。 料理作りを通して、再び若い二人をもう一度、くっつけようとする・・。噺が静かに進行して、少しホロッとさせる。 |
12月1日:夜:日本橋亭で発表会をやるぞ〜〜ッ!
|
12月1日の台本募集発表会が行われる。数日前、台本リハーサルが行われた。きく麿さんが、仕事で来られなかったが、それ以外の出演者と、台本部の円丈、志ん五の役員や、メンバーが集まり、行われた。 正直、少し低調な感があった。小ゑんさんのやった「株式会社アバウト」は、“キャラをもう少し変えたら・・”なんてアドバイスした。 それぞれの作品にアドバイスした。 ただこのリハの日、若手に人気があった「イカの惑星」のきく麿さんが、きていないのが、本番どう響くのかだね。そして当日はやって来た。 |
日 時:平成21年12月1 日(土) |
【作品と作者とこんな感じ・・お江戸日本橋亭にて】
作品と作者 |
演者 | 作品とコメント |
オープニング・トーク | 丈ニ、天どん | 毎年客席をあっためてからと言うのでオープニングをやるんだけど今年は少し長かった。丈ニ、乗り過ぎだよ・ |
「 今 犬 」 作 杉 山 聡 | 入船亭扇治 | 医者が飼ってた自分の犬のレントゲンと患者のレントゲンを間違えて、君は犬だという噺。扇治さんも随分、苦労してギャグをふやして、アレンジしていたが、・・今ひとつ、パッとしない感じがした、いやあ、結構難しい噺みたいだね。 |
「金時娘」 作 松 川 朝 子 | 林家正雀 | まげ物・ブスで力持ち娘とのそれに従う美人の女中・・なかなか良く出来たストーリー。 これが、上手く笑えて、聴ける噺になるというのは、なかなか難しい。いやいや、作品自体は好く出来ている。でもそれが、笑いになって帰ってくると言うとこまでいかない。この噺もそんな感じだった。 |
「株式会社アバウト」 作 小林由起 | 柳家小ゑん | 会社を首になった男が、面接に行った会社アバウト、名の通り、アバウトな会社。面接に行ってスグに採用になって、とにかく何でもアバウト! リハの時とはキャラがそれっぽくなっていて、かなり笑いがあった。 |
仲入り | ||
「イカの惑星 」 作 伴 和 久 | 林家きく麿 | ある星に不時着して、その星を探索するとイカの子供がいるので二人で食べてしまう。そのあと、二人を助けてくれたのがイカ星人で、その子供を食べてしまったようだ・・。 |
「 白 和 え 」 作 松 川 朝 子 | 金原亭世之介 | 台本コンクールは、笑い一直線のモノより、少し、心に響く、 分かれようとするカップルと2年前に旦那を先立たれたお婆ちゃんの物語。 いやいや、少しホロ物は強いねえ。 今回、これは光ってる。笑わせないで、ホロッさせるのはもの反則技だね。 |
【今回は優秀賞なし・・台本は、女性の時代になったのか?】 |