更新日09/03/23
08年!今年は不作の年か?
08年の落語協会台本募集は少し作品数が落ちて、140本。少し淋しい?いえ、とんでもない140本の台本を読むのは大変なんだよ。 |
【画像:14本の中から更に5本を選ぶ・・これがなかなか大変・・】 |
作者 | トリのネタ | トリ4:45 | 3:40 | 3:00 | 2:30 | 2:00 | ||||||||
吉田 達 | しゃべり盛りの花 | 圓丈 | 小円歌 | 志ん五 | 天どん | 仲入り | 世之介 | 丈二 | ぺぺ桜井 | 扇治 | はん治 | 馬るこ | 前座 | 21日(土) |
小林未於 | 夏の縁側 | 小ゑん | 柳家小菊 | 丈二 | わか馬 | 仲入り | はん治 | 圓丈 | ぺぺ桜井 | 吉窓 | 天どん | つくし | 前座 | 22日(日) |
武藤直樹 | 東京タワーラブ ストーリー |
喬太郎 | 柳家小菊 | 清麿 | 亜郎 | 仲入り | 丈二 | 小ゑん | ぺぺ桜井 | 白鳥 | 正雀 | きく麿 | 前座 | 23日(月) |
渡辺慶子 | 極楽のワニ | 志ん五 | 柳家小菊 | 百栄 | ぬう生 | 仲入り | 喬太郎 | 白鳥 | ぺぺ桜井 | 歌之介 | 彦いち | わか馬 | 前座 | 24日(火) |
本田久作 | 幽霊蕎麦 | 権太楼 | 柳家小菊 | 彦いち | きく麿 | 仲入り | 才賀 | 喬太郎 | ぺぺ桜井 | 歌之介 | 時蔵 | 亜郎 | 前座 | 25日(水) |
鈴木光太郎 | 新かつぎや | 時蔵 | 柳家小菊 | 権太楼 | 馬るこ | 仲入り | 清麿 | 百栄 | ぺぺ桜井 | 歌之介 | 吉窓 | ぬう生 | 前座 | 26日(木) |
田中哲也 | 鱚の願掛け | 彦いち | 柳家小菊 | 世之介 | つくし | 仲入り | 正雀 | 志ん五 | ぺぺ桜井 | 圓丈 | 扇治 | 亜郎 | 前座 | 27日(金) |
伴 和久 | 三階の住人 | 扇治 | 世津子 | 才賀 | きく麿 | 仲入り | 圓丈 | はん治 | ぺぺ桜井 | 時蔵 | 丈二 | 駒次 | 前座 | 28日(土) |
松川朝子 | 金のギョロちゃん | 白鳥 | 柳家小菊 | 彦いち | 駒次 | 仲入り | 吉窓 | 清麿 | ぺぺ桜井 | 志ん五 | 小ゑん | つくし | 前座 | 29日(日) |
浪江裕史 | 娘の結婚 | さん喬 | 柳家小菊 | 権太楼 | わか馬 | 仲入り | 白鳥 | 正雀 | ぺぺ桜井 | 小ゑん | 才賀 | 天どん | 前座 | 30日(月) |
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【新作台本まつりだよ〜ん】 今年も池袋演芸場で新作台本まつりが賑やかに行われた。初日は満員大入り。補助椅子がでいた。客席を覗いたが、それほど、知ってる顔がある訳じゃない。 天どんが高座でアンケートを取ったら、入場者の3-4割が、新作台本と知って入場した、その他は入ったらこの企画だった。 このところ寄席のお客さんは、激しく入れ替わってる。今、寄席に来てるお客さんの殆どが、今年から聴き始めたとか、とにかく、新人のお客さんが目立つ。 初日、円丈は「喋り盛りの花」作吉田達をやる。其れなりに受ける。特にサゲがどっと来た。翌日は、自作「カレー屋ジョニー」をやったが、落語はそこそこウケたが、サゲが、完全に空振りに終わった。落語ってむずかしい。09年も台本を募集するから、応募してね。 【画像:左から天どん、つくし、円丈、わか馬、撮影:だん五:これ天どんの頭が切れてるよ】 |
08年の台本募集発表会が、寄席発祥の地、上野の下谷神社で11月29日夜、行われた。優勝台本30万円、準優勝20万円、佳作5万円! 今回は、140人近くの入りで場内は熱気むんむん! 台本部の噺家!出演者を除く12人によって投票が行われ、優勝が決定するというものだ。 そして優勝は、いやいや、結構意外な展開だった。2年前、一番受けたのに優勝できなかった円丈は、最後に授賞式に出ないで怒って帰ったことがある。果たして今回の優勝者はに?まあ、読んでみて!!! 円 丈 【画像:表彰後の記念写真、演者、審査員、作家の先生方・・・。名前は間違えるといけないので省略!】 |
作品と作者 |
演者 | コメント |
オープニング・トーク | 丈ニ、ぬう生 | 毎年客席をあっためてからと言うのでオープニングをやるんだけど今年は少し長かった。丈ニ、乗り過ぎだよ・ |
「トイレ革命」 作 横井 正幸 | 三遊亭亜郎 | ある街の市民サービスとしてマクドナルドのようなトイレが登場したという下ネタ!そこそこウケたけど、それでもお客さんは、笑っていいのと言う感じで、最初のこともあって、少し遠慮しながら笑っていてた。 |
「新かつぎ屋」 作 鈴木光太郎 | 林家時蔵 | 古典落語「かつぎや」の新タイプ。この噺の中で使えそうなギャグがいつくかあった。結構お客さんも笑っていたが、本人は意外にも、新作はもうやるの大変で・・とぼやいていた。 |
「鱚の願掛け」 作 田中哲也 | 林家彦いち | 「鱚の願掛け」と言うのは、「元犬」の魚バージョンのような噺だけど、結構受けていた。彦いちくんのセンス2本でひれ動きをしたり・・、それに日本人にとって、魚は身近なんだね。以外と元犬のより、魚のキスの方がいいねえ。 ただストーリー上、後半が重くなったのが、残念だった。 |
仲入り | ||
「三階の住人」 作 伴和久 | 三遊亭吉窓 | これは、この日の優勝候補の1本と目されていた。ファンタスチックな座敷わらしの出てくるこう言う噺は優勝する時はドーンとしそうだ」けど、残念なのが、座敷わらしが、死神みたいな爺さんキャラ!これが残念だねえ。 噺が、飛ばなくなった。いろいろ苦労してたけど、もう少し不思議キャラでやったら、いけたような気がする。 |
「お父さんは心配症」作 吉田達 | 柳家喬太郎 | これが、一番、優勝してしまう可能性が強そうだ。娘のことが気になって、ず〜っと娘について行く父さんキャラ!これが普通難しい、しかし喬太郎くんならぴったり! いやかなり受けた。受けならこの日一番のうけだね。いや、喬太郎くんはすごい。 |
噺家が審査員で投票した結果!! |
投票は、出演者をののぞく当日来た12人の噺家による。無記名投票による。一応、投票する基準は、投票した噺家が寄席で本人がやっておもしろいかと言うあたりが基準になる。
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【これは正直、意外なものだった】 一番受けたものには、とにかく1票を無条件で入れるとか、なにか考えないといけないなあ。ただお客さんに芸人として自分が出来ると言う条件で選んでますと言うことを説明したら充分に分かったとと言う拍手がほとんどだった。あまり会場に今の投票に不満だという感じはほとんどなかったのは幸いだった。いや、投票で決めると多少のシコリみたいなものが残るかもしれないねえ。 |
【決定した入賞作はこの5本】
今回の入賞した5本を選ぶのは、結構ああでもないこうでもないと・・。すんなり決まらなかった。傑作揃いと言う訳ではなく、逆に帯に短し、襷に流しと言う感じで・・なかなか決まらなかった。 今回は、一応とりあえず円丈、志ん五、清麿、吉窓の4人で14本の台本を選び、それを台本部の噺家10名以上最終的な入賞作5本に決めた。正直、今回は、少し不出来だったような気がする。 だから衆議一決で決まった台本があまりなかった。しかし最終的14本から入賞作を選ぶ段階になった時、初めて作者名を公表されたが、しかし、やはり常連の作者が何人かは残っていた。前回、優勝した吉田達さんとか、以前「ピザ一枚」で入賞した井口守さんが「河太郎政談」とか、それから、もう常連中の連中、本田久作さんなど、やはり残る人の作品は残るものだね。 【画像:最終段階5本に絞る会議中・・・、う〜〜ん、】 |
そして最終的に選ばれた5本が以下の通り!しかし最終的に入賞するかどうかは、おもしろさと共に運、不運と言うのもかなりある。今回、この台本募集の常連中の常連!
本田さんは、今年も2本最終審査まで残った、中でも本田さんの「3つの願い」はおもしろかったけど、下ネタで。「アラジンのランプ」のパロデイ!しかもトイレ・ネタで「トイレ革命」とぶつかったが、こうなると「トイレ革命」の方が強かった。もう1本「光る頭」は2年ほどまえに応募した作品で今回はそのアレンジ・バージョンだが、亭主の光る頭を女房が嫉妬するんだけど、そう言う嫉妬をうまくの表現できる噺家がいるだろうかとか、いないねえ。それじゃ他のネタを・・とか、最終的には、5本並ぶ作品傾向もあるので・・。最終審査は単純におもしろいだけでなく、全体のバランスも考えて5本が選ばれるので、どうしても運、不運があるね。
そう言う意味で、全体に少し聴かせる噺として最後まで残った「河太郎政談」 作井口守だが、しかし、全編、関西弁なのだ。それをやりこなせる者がいないと言うことになって・・。では江戸弁でやったら?でも河太郎(がたろう)と言うのは関西なので、やはり関西弁でないと・・じゃやめようと言うことになった。
落ちた作品と入った作品はほんの紙一重と言うより、その時の運だ大きいね。
「トイレ革命」 作 横井正幸 |
ある街の市民サービスとしてマクドナルドのようなトイレが登場した。まあ、トイレの下ネタだけど、まあ、割と受けそうだし、と言う訳で円丈がお勧めの1本として、これがトイレネタで一番おもしろかった。 |
「新かつぎや」 作 鈴木光太郎 |
古典落語「かつぎや」の新タイプ。この噺の中で使えそうなギャグがいつくかあった。正直、古典の「かつぎや」の新タイプ。落ちる可能性もあったが、即戦力の落語として、買われたと言うとこだろうね。 |
「鱚の願掛け」 作 田中哲也 |
古典「元犬」は犬が人間になりたいと言う犬が八幡さまにお参りして人間になる噺だが、これは東京湾のアオギスが、人間になるという噺。しかしシロギスではなく、今はいないアオギスと言う点と、好き嫌いが分かれたが、他に同系の噺がなかったことが幸いしたね。 |
「三階の住人」 作 伴和久 |
自分の家に妖怪が住み着き、 2 階建ての家なのにある日、三階が出来た・・・。こう言う噺って、それほど笑えるわけではないけど、5本並べると、こんな噺も1本入れたくなる。 |
「お父さんは心配性」 作 吉田達 |
娘のことが心配でいろんなとこについて回る・・てな噺だったと思うけど・・。無難な噺。喬太郎くんがやるから、どうやるのか?おもしろいとこだね。 |
11月29日は、落語発祥の地、下谷神社に集合〜〜っ!!
2008 新作落語台本発表落語会 ・・11月29日17:30開演 |
とにかく来て頂戴!!ここ2.3年、国立演芸場でやっていたが、どうもお客さんの集まりが、少ない。
今回は下谷神社!一番最初の年にやった場所に帰って来た。さあ、みんな来て頂戴。
えっ、円丈はやらないのか?
審査委で行く筈だよ。ではではでは 円 丈
<プログラム> |
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「トイレ革命」 作 横井 正幸 | 三遊亭亜郎 |
「新かつぎや」 作 鈴木光太郎 | 林家時蔵 |
「鱚の願掛け」 作 田中哲也 | 林家彦いち |
「三階の住人」 作 伴和久 | 三遊亭吉窓 |
「お父さんは心配症」作 吉田達 | 柳家喬太郎 |
日 時:平成20年11月 29 日(土)時 時 間:開場 17 : 00 :開演 17 : 30 入 場 料:当日 2000 円:前売り 1700 円:(全席自由席) 場 所:下谷神社: 台東区東上野 3-29-8TEL03-3831-1488 上野駅より徒歩5分、地下鉄稲荷町より3分 交 通: JR 上野駅徒歩 6 分 銀座線稲荷町徒歩 2 分 問い合わせ:落語協会: TEL03-3833-6822 |
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【落語協会台本募集】 |
「中魔界八景」 | 8 |
今回、何本かあの世ネタがあったが、その中で・・これが選ばれた・・。特に良いというより、とりあえずこれにしょうということでこのネタが出てきた。 |
「トイレ革命」 | 10 | ある街の市民サービスとしてマクドナルドのようなトイレが登場した。まあ、トイレの下ネタだけど、まあ、割と受けそうだし、と言う訳で円丈がお勧めの1本として、これがすんなり候補の1本におさまった。 |
「新かつぎや」 | 14 △ | 古典落語「かつぎや」の新タイプ。この噺の中で使えそうなギャグがいつくかあったけど、果たして・・どうかね。正直、本来は、落ちそうなネタだけどこれが入ってくることが、作品の質がやや今回は低い! |
「商店街内閣」 | 17 | 裁判も市民が参加する時代、そこで内閣も民間ですることになり、内閣をある商店街がやることになった。はたしてどんな内閣に?こんな総理が立て続けに2人も政権を投げ出す時代。商店街のおじさんたちの作る政府の方がしっかりしそうだ。 |
「指きり泥棒」 | 25 △ | ごめん!泥棒が入り、顔を見られたから殺すと言う。しかし家族は泥棒のことを他で絶対言わないと泥棒と指きりをする。うそはついちゃいけないと言うテーマの落語・・・。まあ、こう言う噺もありかな・・みたいな・・感じ。 |
「鱚の願掛け」 | 45 | 古典「元犬」は犬が人間になりたいと言う犬が八幡さまにお参りして人間になる噺だが、これは東京湾のアオギスが、人間になるという噺。しかしシロギスではなく、今はいないアオギスと言う魚と言うのも・・よかった。異パターンとでも言う作品 45 |
「三階の住人」 | 48 | 自分の家に妖怪が住み着き、 2 階建ての家なのにある日、三階が出来、そこに・・。 |
「お父さんは心配性」 | 54 | 娘のことが心配でいろんなとこについて回る・・てな噺だったと思うけど・・。無難な噺。 |
「三つの願い」 |
64 △ |
ランプの魔人の良くある「三つの願い」パロデイ・パターン!良くあると言えばあるが、でもなかなか手なれた手法で結構面白かったのでとりあえず。 |
「光る頭」 | 68 | 亭主の頭がなぜか光って来たのを女房が嫉妬をして・・去年も応募があったのだが・・。 |
「尻子玉」 | 83 △ | カッパの噺、落語協会の台本ではかっぱをテーマにした台本が、なぜか入賞してしまうと言うジンクスがあるが、果たして今年のこのネタはどうだろ? |
「震災記念日」 | 117 | 江戸かぶれのキャラの鳶が・・・え〜〜と・・とにかく・・まあ、そんなような噺だね・・ |
「ペットのいる風景」 | 119 | これのネタも「ペットものもひとつぐらい入れておこうか?」と言う消極的な理由で、候補に入ったと言うぐらいのネタ。印象に薄いのでもうどんな噺か忘れたぐらいだね。 |
「河太郎政談」 | 139 | 関西モノ、河の掃除屋ガタロウが川から風鈴を拾ってそれが縁で結婚するが、その風鈴の元に持ち主が現れ、ついにはお裁きになる・・」 |
(注)△は補欠として追加された作品、ただあとから追加されたから後に残らないと言うことはない。 |
08年落語協会、だ新作台本募集だよ! |
【落語協会台本募集】 |
いったいこの噺の中から選ばれる5本はどんなだろう?正直、作品の質がそんなに良くないので、逆に何が、取り上げられても不思議はない。
◎今回は面白い・・はずなので来て来てちょうだい!