落語家 新作落語 愛犬 三遊亭円丈落語の世界

落語関係

2012年・・・簡略版トリ日記だよ・・・・

高座<円丈おなじみトリ.シリ-ズ2012年版>

  どうどう円丈っす。 いつも笑って帰って欲しいと思うけど・・・。
これがなかなか難しい。
どうも去年のあの地震以後、お客さんが、コロッと変わった。
笑うツボが完全にそれまでと違う。
どう違う?
いやとにかく違うのだ。違和感があるね。膝に違和感じゃなくて・・。
お客さんに違和感がある。ただこれもまたこの一年位で変わって行くだろう。
それが、どうも感覚的に手探り状態なんだ。とにかく頑張ってやるべえ!!(円丈)

◎上野鈴本演芸場下席(21~29日)夜トリ
◎新宿末広亭中席(11~20日)昼トリ
◎円丈十番勝負(11月2日19:00)日本橋社会教育会館・円丈vs鯉昇

◎国立演芸場10月中席(11~20日)昼席「トリ日記」
◎大須円丈独演会(5月3日4日:13:00開演

◎池袋演芸場4月上席(1~10日)昼席「トリ日記」
◎浅草演芸ホール2月中席(11~20日)昼席「トリ日記」

円丈トリ日記12:上野鈴本演芸場11月下席(21~29日)夜席トリ・30日はお休み

狛犬の最中 【先日、松本さんから貰った珍しい狛犬の最中・・はい】

<鈴本さんは新作派ばっかり・・後輩に負けないよう頑張るよ」>


いやいや、今回のトリは珍しく、新作派の噺家ばっかり、新作派のボスとしては頑張んないといけない。今回はやるネタは、一応
・「バータクラマカン」・「前座生中継」・「タイタニック」
・「稲葉さんの大冒険」・「新牡丹灯篭」・・「振り返れば」
・「ハンザキ」・「夢一夜」・「インドの落日」
・「ランボー怒りの脱出」・「横松和平」・「爆笑らくだ」
あたりを考えているけど・・。とにか伝説の男レジェンド円丈としては頑張るよ

11月21日:初日(水)・・ごめん、この日お休み!


11月22日:ニ日目(木)・・かなりコアなお客さんだぞ・・・・そこで!

ネタ帳
【画像:この日ネタ帳前座のふう丈まで全員新作】

<上がる前・・・今日は決め打ち「やぶ椿の陰で」>
浅草演芸ホールをやって来たが、浅草は、6.70代が多かったが、上野はかなり若い。3~50代だ。しかも良く落語を知ってるお客さんだね。数は百行くかどうかってとこかね。今日は新宿で結構聴きこんだ「やぶ椿の陰で」をやることにする。

<やって見て・・・油断が出来ないお客さんだね>
上がってみて、少し話すとかなり新作も聴きこんだお客さんが混じってる感じだった。もうウケとかをあまり気にせずにマイペースで噺始める。それなりに受けさせて、最後、美しくフィニッシュで決める。ピシッと決める!
・・・というのが、頭にあった演技指導書!しかし、親子3人のシーンでの上下がむずかしい。どうも時々間違えた。大イチョウの枯れ葉の最後のくだりもそれなりに悪くなかったが、自分の中では今一つと言う感じがする。お客さんは、幕が閉まるまで結構、力強く拍手をしてくれたが、あともう一ランク上げたかった。そして来てくれたお客さんに感謝!感謝!


11月23日:三日目(金)・・・七割の入り・「夢一夜」

 <上がる前・・・昨夜、白鳥の「もっとウケさせろ事件」発生・>
今日は“天才しん平”がでて、奇妙なチャンチャンコもどきを着て、昔噺ネタをして一部メチャ面白いらしい。聴けなかったのが残念。落語評論の諸氏は、是非天才しん平について書いて欲しい。しん平くんをキチンと分析評論出来て初めて評論家だね。それはともかく今日のお客さんは陽気だそうだ。二つ目で上がった天どんがかなり受けさせたようだ。
それに比べて昨日、ややお客さんが暗かったけど、同じ二つ目に上がったたん丈、全くウケない「漁師親子」をやって、兄弟子の白鳥くんが「もっとウケさせろ!パシン」と平手で叩いたとか!白鳥くんの気持ちが良く分かるよね。師匠の私としても何度も言ったんだけどダメだね。一人の芸人を一人前にするのは大変だね。

<やって見て・・やはり鉄板ネタだった!?「夢一夜」>
この日は高座に掛けようといろんなネタを稽古した。白鳥作「バー・タクラマカン」のバーテンが登場して、シェイカーを振る仕草とかをビシッと決めようとユーチューブを見て稽古するが、ぎごちない!それと2.3のネタを稽古をするが、どうも良く覚えられない、今日は、若い人が多い。
大体「夢一夜」は、末期がんのヤヤブラックな噺で客層は、やや年配の方が良く良くウケる。果たしてどうなのか?
高座に上がって円丈の前名「ぬう生」のマクラ。もうこの芝居は全部このセピア色のぬう生マクラで決める。それで噺に入る。今日は昨日と比べて、はるかに明るい。やはりこれはうける。途中から、ドカンドカンと来て、フィニッシュ。いやあ、よかった、よかった!まくが遅い。いや、結構シャイなので幕は早めに下ろしてチョーダイ!

11月24日:四日目(土)・・・朝、トイレに一円玉を落とす・「前座生中継」をやる

 <上がる前・・・・・満員で陽気なお客さん>
今日、自宅のトイレで用をたしていたら、ズボンのポケットから1円玉。へえと思ったら、ポロッと落として、そのままポチャ、ヒラ~アヒラ~ッと便器に沈んで行った。
この便器の一旦曲がる部分に落ちてる。さあ、困った! この落ちた一円玉を取りだすのか?それとも水に流すのか?さあ、困った。お金の神様から試されてるような気になった。「お前は、この便器に落ちた一円玉をひろうか?流すのか?どっちだ。
これは拾わないと碌なことはなさそうだ。そこで割りばしで挟む・・。何度やっても挟めない!う~~ん、とにかく、別な方法で拾った。
いやいや、そんなことはどうでもいい。これは「トリ日記」なんだから鈴本についたら、今日は殆ど場内は、満員!10席ほど空きがある程度だね。
その上お客さんが陽気!おい、そんな夢のような話があるのかね!「前座生中継」をしようとおもう。

<やって見て・・陽気で好意的なお客さんに支えられて「前座生中継」>
高座に上がると何だか知らないけど、大歓迎の拍手!いやいや、そんあに拍手をしてもらって、悪いねえ。しかもホントに全てを好意的にとってくれるお客さん。昨日より一般度が少し高いと言う感じ。 さて結構笑ってくれてるけど、笑って貰ってるのか?笑わせているのか?どっちだろう?どうもなんか?意識が散漫になって、今一つ集中できない。時々つかえる。笑いも少し思ったより、低調な感じ。他のネタの方が良かったか?
でも幕が閉まる時、力強い拍手をしてたから、結構喜んでいた感じがした。それに演者の感想とお客さんの感想は結構ことがあるからわからないね。

ところで家に帰ってみたらズボンから、小銭一円玉六枚が出てきた。朝トイレから一円玉を拾ったら、夜には六円になっていた。なんと五円も増えていた。儲かった!これがどうやらあの一円玉のサゲらしい!でもそれが現実だからねえ。現実ってこんなもんだろうね。


11月25日:五日目(日)・・・四割弱の入り「新牡丹灯篭」は?

小ゑん、百栄、円丈、丈ニ、おこうさん、たん丈 <上がる前・・・なかなか覚えられない「新牡丹灯籠」>

いやあ、正直疲れている。毎日、誰かとどっかに行ったりして、稽古もそれなりにしてるけど、直ぐ眠くなる。それでもなぜこれをやるのか?夏と読売GINZA落語会と2か所でやって評判良かった。 それで今日やろうとおもった。
とにかく、うけるウケナイは、時の運、もうダメならしょうがない。勝負!!

<やって見て・・・ウケナイ、トチル「新牡丹灯籠」>
上がって「新牡丹灯篭」を始めるが、正直ウケが悪い。疲れているせいか、トチリも多い。本筋からは聴きだしだが、どうもあまりいいウケじゃない。どうもお客さんの方から見るとなぜ今時、怪談噺だと言うぎもんがあるんじゃないのかね。どうも、最後聴くモードになったが、どうも良くなかった。終わって、軽く打ち上げに行こうと思ったけど、もうがっくり疲れてしまった。悪いけど帰ると言ったら、白鳥君が「それじゃ、昨日たん丈を貼り倒してので、私が若手を連れて行きましょう」と言って、連れてった。もう白鳥くん、エライ!!白鳥君にひとつ借りが出来たね。

【画像:左から、小ゑん、百栄、円丈、丈ニ、おこうさん、たん丈】

11月26日:六日目(月)・・・昼、土砂降りの雨?・今夜が、一番少ないお客さん「インドの落日」

 <上がる前・・・稽古をして昭和人情噺「インドの落日」>
今日は昼、かなり強い雨が降って、しかも夜の天気予報では、東京は八時頃に土砂降りになりそう。なんて予報をしてたから余計お客さんが薄いよ。しかも八時の土砂降りは殆ど振らない!そんなの営業妨害だろう。どうもキチンとセリフを覚えないから、

<やって見て・・静かな静かな「インドの落日」>
高座に上がるといつものぬう生とヌードショーを間違えたのマクラでうける。その後、そのあと、「インドの落日」マクラからガクンと笑いの量が減る。そして「インドの落日」へ、お客さんは、完全に笑うモードから聴くモードに突入!後半は水をうったようにしずか、「僕、お父さんを金じゃ売りません。お父さんをかえして下さい」と言う当りは、声を落として感情を強めるとかが、自然に出来る。そして「あれがインドの落日だよ」で終わった。今日はそんなに落語に詳しい人より、やや落語は初めてっぽい人が多い感じがした。一体、そんなお客さんはこのどう感じたんだろう。静かに幕が閉まり、ただ拍手の音だけが聞えた。

11月27日:七日目(火)・・・どうもトリに迷いがある・何をしよう?

 <上がる前・・・疲れて今日は楽したい・・そこで「ぐつぐつ」>
白鳥くんが「トリ日記がエラーが出てみられない!」スマホを見ると鈴本トリを見ようとするとエラーが出て止まってしまう。アンカーポイントのネームを間違ったようだ。ごめんね。
さてどうもここに来てネタとお客さんが、上手く行かない。昨日の「インドの落日」も昭和時代の噺だけど、お客さんが3~40代と割と若かった。あの噺には世代的5~60代がベストなんだ。微妙にずれてた。その前の「新牡丹灯籠」夏にやって大評判だったと言っても暖房のいるこの時期になぜ、「牡丹灯籠」なのか?違和感がある。うん、どうもネタの選択が少しずつ違うのだ。
そこで今日は安全パイを切って楽しよう。そうなると割と外さない「ぐつぐつ」をやろうということになったが・・・。

<上がる前・・・どうもウケが悪い「ぐつぐつ」>
今日のお客さんは、5~60人で割と若い!そのせいか、どうもウケが悪い。考えるとと大体、この屋台のおでん屋の噺「ぐつぐつ」は、4~50代以上の方がよりネタが合う。これだったら「ランゴランゴ」とか、「いたちの留吉 」の方が良かったんじゃないかな。 寄席の場合、比較対照して面白いと言うのがある。その点、ヒザで出てる百栄くんにギャグで負けたんじゃないのか?それはあり得る。
だとしたら明日はどうする?何かしなきゃいけないだろう?なんとかしよう!!なんとかなるの?するしかないだろ?やるぞ!!


11月28日:八日目(水)・・・昨日、「ぐつぐつが思ったほどウケなくて自信がない!

ランボーを終えて <上がる前・・稽古してもセリフが入らない・上がるの怖いが「ランボー怒りの脱出」>

今日は「バー・バータクラマカン」をしようと稽古したが、何度やってもセリフがゴツゴツとつかえる。しかも今までに3.4回やってるのにセリフがつかえる。バカんなっちまったんじゃねえかな。やっぱ「六十の手習い+七歳」だね。

楽屋入りすると前座さんが、「昨日より陽気なお客さんです」ってまあ、気休めを言って・・袖から客席を除くとお客さんは、昨日よりは多い。上がった時、四割弱ぐらいかね。

今日は鉄板ネタ「ランボー怒りの脱出」!外したことがない。でも今日外すかもしれない。それが怖い。しかも外した時のショックが強烈だ。3日ぐらい寝こみそうだ。「ぐつぐつ」は、鉄板ネタじゃない。時々外すからね。とにかくいやだな。「ランボー」やるの怖い。鉄板ネタ五百位欲しい。

<やってみて・・やっぱ、鉄板ネタ!「ランボー怒りの脱出」>
「今日は落語に詳しい人もいますが、でも一般的なお客さんが多い」と誰か言ってたけど違うね。この頃、トリは湯のみを出してるけど、「別に七代目円生を狙ってる訳じゃありません」と言ったらドカンと来たから、かなり詳しい人ばっかだね。

それで「ランボー」に入るとウケて、それはラストまで笑い続いた。でもこの「ランボー」一部ギャグが形骸化して固まったようなとこがあるから、一度、この噺を分解してオーバーホールして、ギャグを変えるとこは変えた方が、いいねえ。

【画像:「ランボー」を終えて高座を降りるとこ・・もうがっくり放心状態だねえ】

11月29日:千秋楽(木)・・・今日で終わりやれりやれれ

 <上がる前・・・稽古したので「バー・タクラマカン」>
今日のお客さん5~60人。とても陽気であったかいお客さんだね。ぬう生のマクラ後、「バー・タクラマカン」(白鳥作)に入る。そのツボツボではうける。それなりに受けてフィニッシュ!まあまあとも言えるが、なにか物足りない。考えたら、楽の日のネタだから「振り返れば」とか、「新月のじゃがりこ」とか、あったような気がした。

<10日間終わって見て・・どうだったのか?>
この上野のトリは、普段高座でやってるネタを外して、古典を外した。新作のトリネタを掛けた。歳のせいと、多少の疲れもあってか?微妙な集中力に欠けた。それが、作品の出来に影響してる。年々歳とって記憶力が衰えてくる。これで70代になって新作を作って覚えてやり続けることが、難しくなる。
しかし、もし作品が作れなくなったら、新作落語家ではなくなる。そうなったら新作落語家は死なず、消え去るのみ、引退するしかないだろうね。そうならないために頑張るけど、いつか引退の日は来るかもしれない。一方、百才になってもやろうとも思ってる。果たして、どうなるのだろうか?

◎今席は29日が千秋楽、読んでいただき感謝、感謝~~っ。

円丈トリ日記12:新宿末広亭11月中席(11~20日)昼席トリ・20日だけ休み

百栄、円丈、彦いち、扇辰<この後鈴本夜トリ、20日間連だよ>

いやいや、ここんところ結構なんだかんだあって、そこそこ忙しいんだ。

そして今度は、新宿末広から上野鈴本、と連続20日間のトリだね。とにかくがんばろう。

このところ良く「レジェンド円丈」と呼ばれるようになった。勿論冗談で呼ぶんだけどね。

円丈は、生きてる内に伝説のなった。
そうだよ。これだけ、実績があって、人気と収入のない男は珍しい!そのレジェド円丈の20日間の戦いが今始まる。やるよ~~~っ!!

【画像:11月2日「RFC落語ファイトクラブ」で、左から百栄、円丈、彦いち、扇辰】
◎すんません・20日の日だけお休みで

11月11日:初日(日)・・「ぐつぐつ」・・満員2階席も半分ほど入る


<上がる前・・なんか疲れてる>
どうも集中ろうと思うけど、少し疲れてるみたい。昨日は、佐野郷土資料館で、狛犬高座を1時間やって、その後、落語を1時間やって、その前は3日ばかり高校生を相手に落語をやっていたんで疲れたね。
この日のお客さんは、ドカンドカンと笑うほどじゃないが、明るくて陽気にジワジワ笑うお客さんみたいだね。
ただ本日は新作をやる噺家が、弟子の二つ目と円丈のみ。こう言う古典ばかりの流れの時、いきなり新作をやることになるので正直、少しやりにくい。
高座に上がる、円丈を待っていたお客さんが、1.2割程度、いたかもしれないけど、それほど落語に詳しくない感じ。マクラは、まあ、いつものようにウケル。
それで新作の「ぐつぐつ」に入ろうとすると。す~っとそれる感じ、それに円丈も疲れているせいか、言葉を間違えたりする。どうもいつもウケとノリがない。それでもラストではそれなりに盛り上がった。かなり不満なできだが、まあ、いいか!

11月12日:ニ日目(月)・・・今日は外さないように「ランゴランゴ」をやっるが・・?

障子の隙間から <上がる前・・・6~7割の入り静か目のお客さん>
それで昨日は、ソレなりには受けたけどど、どうも、トリならガツーンとうけないとどうもなあ。

そこで最近、1.2回寄席でやったら、結構良かった「ランゴランゴ」を少し長目のマクラをふって・・と高座に上がる。

<なかなか強いお客さんだ・フ~~ッ>
今日は、静か目のお客さんで、仲入りまでは特に静かで仲入り後、少しずつ陽気になったという」・・。それで上がると円丈を知ってるお客さんもそれなりにいる。
それなりにウケるが、それる時は全くの無反応!コワイ・・強い・・。なかなかの強敵だ。

「ランゴランゴ」に入ってもソレる時は、100%それる。ヤバ!うける時はそれなりに受ける。だが・・。なんだかんだあって・・・・終わった!!
だが何時ものウケがない。う~~ん、悔しいなあ。3日目は勘弁しねえ。覚えてろ!!

【画像:新宿末廣、楽屋の障子の隙間から撮る】

11月13日:三日目(火)・・今日は鉄板ネタ「夢一夜」だ。ホントに鉄板?

<上がる前・・静かだが高校生の団体もいる7~8割入り>
今日は九州の高校生の団体が、二階に入り、そこそこの入りだが、仲入り前までは静かなお客さんで仲後になって大分、温ったまって来たみたい、とにかく,今日こそ、ドカーンと一発受けさせたい。だから鉄板ネタ「夢一夜」だ。
末期がん患者が、畳の上で死にたいと病院を逃げ出しタクシーに乗る噺だ。これが円丈鉄板ネタ!どこが鉄板だよ。笑えねえじゃん!でもこのネタで外したことがないのさ。今日もウケルはずだ。

<やって見て・・・やっぱウケタ「夢一夜」は鉄板ネタなのだ>
今日は、とにかく最初から明るく元気にやって早めに笑わせて味方に引きずりこもうと言う作戦だ。この作戦大成功!円丈の前名「ぬう生とヌードショ-と間違えた」と言うこてこてのギャグでドカンと笑いを取った。こんなの普段そんなに笑わないよ。それが元気良くやったら、ドカーンと来た。しかもその後の韓流ドラマのマクラできて、高校生もこの辺は良く笑っていた。
そして本ネタの「夢一夜」、いやあ、うける。ドカンドカン、うけた。そしてフィニッシュ!幕が閉まるまでお客さんは、殆ど立たず拍手をしていた。いいね。いいね。跡他に鉄板ネタはなかったか?とにかく明日も頑張ろう!!

11月14日:四日目(水)・・「遥かなるたぬきうどん」今日が一番年齢層が高い

 <上がる前・・10日間ネタを変えたい「遥かなるたぬきうどん」>
今日は、野田さんが、16日に解散するわ、Wカップ・最終予選の日本VSオマーン戦で2:1で勝つわ、森光子さんはなくなるわ、色々ある日だね。Wカップは、結構若い人が見るから、そのせいもあってか、客席の年代層があがったのかもしれない。この芝居、仲入りまで静かなようで今日もそうで、仲後にだんだん陽気になるパターンだったね。今日は「遥かなるたぬきうどん」をやろう。うどん日和ね。

<やって見て・・・まあまあかね「遥かなるたぬきうどん」>
今日は6~7割の入りかね。マクラで菓子パンや、うどんの話をして、まあまあそれなりにうけたかね。それから噺の本題に入る。ヨーロッパのマッター・ホルンで鰹だしのたぬきうどんを食う噺。これが、日本人のアイデンテティをくすぐるとこがあって、年代を越えて、この噺に入り込んでくるとこがある。ラストのとこが、少しだけ難しかったのか?あまり受けなかったけど、「遥かなんるたぬきうどんと言う実にスケールの大きなお噺でした」というところでうけたから、まあ良かったんじゃないかねえ。

11月15日:五日目(木)・・不思議なお客さん「前座生中継」

和楽師匠、円丈、小楽師匠<上がる前・・とにかく「前座生中継」やる>
もう、今日はどうなっても「前座生中継」をやる!決めた。もううけなくても仕方がない。もうダメだったら、あきらめる。それだけだ。

今日は、仲入りまで陽気で仲後陰気になったとか、もうそんなことはどうでもいい。行け円丈!!

しらけるならしらけろ! 芸人には思いきりが必要だ。

<やってみて・・・「前座生中継」ウケルとことウケナイとこが極端・・すげえお客さん>
しかし、噺家48年やっているけど、今日ほど、ウケルとこ、ウケナイとこが、はっきりしたお客さんを初めて見た。不思議だ。しかも不思議なのは、うけない時は全く受けないけど、面白いとまた笑うと言う。48年の噺家生活で始めてだ。行け円丈!!まあ、ここまでうけたり受けなかったり、するともうどっちでも良くなる。トータルすれば、それなりに笑いはあった訳だからね。

まあ、大成功のできじゃない。それとさじきにサングラスとおおきなマスクを被っていたお客さんが、ブルーハーツのギターの人で、表情が全く分からないけど、円丈の落語の時、肩が小刻みで震えていたから、ズ~~ッと笑っていたと弟子の玉々丈が言う」!ホントかい?第一、ホントにブルーハーツかよ。今日のお客さんは「前座生中継」でうけたり、受けなかったりしたが、楽屋では、二つ目さんが、前座さんが聞いて大笑いしていた 。円丈の経験から言えば、ホントに面白いネタってまず仲間が笑い・・そのネタが、認知されてから、お客さんがわらう。でも楽屋情報も玉々丈だからなあ。どこまであてになるかねえ。

【画像:左から和楽師匠、円丈、小楽師匠】

11月16日:六日目(金)・・久々の「いたちの留吉 」をやる

<上がる前・・漫才のホームランさん「今日は陽気です」マジ?>
楽屋の近くの今日は、ここ1.2年やらなかった「いたちの留吉」をやる。少し古くなった部分をアレンジして高座に挑む。ただセリフをホントにおぼえているかどうか?それが少し不安だ。客席は、ほぼ一杯で2階は、閉めた状態だ。今日も中高年が多い。そこに若いお客さんが少し混じる感じ。この芝居の何時もより、陽気な感じだね。

<やってみて・・・「いたちの留吉 」そこそこウケル・・まあまあ>
久々の「いたちの留吉」だが、少し稽古が足りない。ほんとに覚えているかどうか、不安がある。高座に上がる。ここ毎日、上がる時、だいた、一人か、二人、待ってましたと掛け声がかかる。この日も声が掛った。マクラからウケて皆で「元ヤクザのおじさ~~~ん」と一緒に叫ぶとこでは結構盛り上がった。かなりうけていたが、完全にドカ~~ンと言うドカ笑いまでは行かなかった。
しかしこれで6日間ネタを変えたが、20日間位は充分新作だけでネタを変えて続けられそうだ。でもそれでそのネタがウケルかどうかの問題もあるからね。とにかくこの新宿はあと3日だけど、勿論ネタを替えるよ。

11月17日:七日目(土)・・激しい雨「ランボー怒りの脱出」

獅子の彫り物 <上がる前・・今日は明るいとか、暗いとか、うんざり「ランボー・・」をやる>
今日は激しい雨が、振っていて、一階は、満席で二階が、半分弱の入り、今日は、結構明るいと言う。もう良い。正直、あかるいとか暗いとか、そんなこたあどうでもいい。とにかくやるネタを一生懸命やるだけだね。そしてやるネタは「ランボー怒りの脱出」まあ、うけるだろう。

<やってみて・・・まあ、うけた「ランボー怒りの」>
なんかお客さんの方が、緊張してるように見えた。少し笑いが上ずる感じ。それに円丈が、少し強く演じて、すれがやや上滑りの感じ。噺に入り、お客さんも結構笑うが、今一つ、ドカンとまではいかない。でも結構笑ってたと思う。下げを言って幕が下りるまで、お客さんは、結構惜しみない拍手と言う感じだったから、いいんじゃないかねえ。 ただこの「ランボー・・」のネタは、少し笑いが、型にハマって来た感じがするので、一度、ギャグのオーバーホールをした方がいいかもしれない。

【画像:新宿末広楽屋にあった獅子の彫り物・・多分、高座床の間の飾りの獅子】


11月18日:八日目(日)・・ズボッとハマった「やぶ椿の陰で」

<上がる前・・割と陽気なお客さんだけど、少し感動落語を・・>
今日は少し聴かせる愛犬落語「やぶ椿の陰で」をやろう。果たしてどうなのか?やってみないと分からない。とにかく、もうこれをやる!!決めた!!!」

<やってみて・・・ガツンと聴くモードになった>
いやいや、高座に上がってマクラをを振って、愛犬落語「やぶ椿の陰で」に入る。噺の中に適度なギャグが入っていて、そこそこ笑いながら、聴くモードに入って行く。犬が出て行ってからは完全なお客さんは、完全に聴く態勢にはいり、ラストでは、もう完全に感動モードにガツンと入った。 ラストで幕が閉まるまで力強い拍手が幕が閉まるまで聞えた。イヤア、ガツンと来た。


11月19日:九日目(月)・・あ~~疲れた今日は「シンデレラ伝説」

<上がる前・・一階はほぼ満員・・・・何をしよう・・>
どうも少しトリ疲れが出てきた。今日は何をしようとネタの整理をしようとと思ったら、落語台本の整理をしてる内に、時間になって、何時もやってるネタ・・「シンデレラ伝説」でもしようとなった。

<やって見て・・今一つパッとしなかった>
高座に上がって、マクラをふる。この芝居の中では、まあまあのお客さんかな?「シンデレラ伝説」もそれなりに受けるが、今一つパッとしない。もうひとつ、骨のあるネタの方が、いいように思ったが、この歳になるとネタをさらわず、高座に掛けるのは、危険なので、そうすると「」シンデレラ伝説」位になってすしまった。

11月20日:十日目(月)・・お休み・・・ごめん・・お休みです


◎10日間読んでいただきありがとうございました!!

円丈トリ日記12:「円丈十番勝負」(11月2日:19:00)日本橋社会教育会館円丈、鯉昇>

鯉昇、円丈
<今回は爆笑古典落語対決!>
鯉昇「二番煎じ」vs円丈「爆笑編らくだ」
・・・・・・・・・・
◎前座わん丈・・・・・・・・「てんしき」
◎オープニングトーク・・鯉昇、円丈
◎円丈・・・「ランボー怒りの脱出」
◎鯉昇・・「二番煎じ」
・・・仲入り・・・
◎円丈・・・爆笑落語「らくだ」
【画像:左から鯉昇、円丈】

 <こんな感じの落語会」・・ほぼ満員、それに良くウケた>
お客さんの入り、気になるが、9割の入りでほぼ満員。それに今回は、会社帰りのサラリーマンっぽい人も結構いて、お客さん少し若返った感じだ。
今回はチケットぴあで買えるにようにしたとか、とにかくお客さんには、来て欲しい。この日来たお客さんが明るい。前座のわん丈も良くうけてた。
昔は前座にで笑わなかったけど、この頃のお客さんは、前座から良く笑う。もっともわん丈が、前座だけど確実に笑をとる。この日も「てんしき」サゲ際でそこそこ結構笑いを取っていた。

 <爆笑編「らくだ」ってなんだ!>
・・この古典「らくだ」って噺は、ギャグも一杯あるんだけど、おもくてなかなか笑いとして返ってこない。もっと大爆笑「らくだ」にならないか?そこで今回の爆笑編「らくだ」になった。
この大ネタ「らくだ」が、笑えない理由は、噺が始まるといきなり恐そうならくだの兄貴が登場!こんな恐い兄貴が、いきなり出てこない。しかも題名になってるらくだは、兄貴がきたら死んでた。そこで兄貴が「なんだ、フグに当って死んやがる!フフフッ・・」って、こんなに重すぎて絶対笑えない。
そこで噺を主人公も途中から出て来る屑屋の久さんを主人公して、この屑屋久さんを徹底的に明るいキャラにして、兄貴は、酔うと泣き上戸になると言う設定、時代も明治後期あたりを設定し、今どきのことも結構いれた。なんとか、カスカスで覚えて高座に掛けた。

<爆笑対決をやってみて>
この2日の翌日に、WOWOWで生で「落語ファイトクラブ」という2時間半のテレビの生でやる落語会に出ることになっていて、そりゃなんだかんだでもう大変!
その絡みもあって最初の一席が「ランボー怒りの脱出」をやった。かなりウケた。そして鯉昇くんの「二番煎じ」かなり受けていたが、残念ながら、じぶんおネタの最後の確認のネタくりをしてて、聞けなかった。残念!
最後に上がって「爆笑編らくだ」をやった。フグの毒マクラを振って、そこそこ受けて、噺に入って、屑屋の「くずやさ~~んだよ!」と言う売り声で入ったが、これが結構ウケル。屑オタク少年の弟子入りとか、とにかく少しでも笑いをとって、らくだの兄貴によばれる。長屋の大屋さんにお通夜で出す酒よ煮物を断られ、死んだらくだの腹話術をする。ここで引くかと思ったら、なんと受けた。

実際の腹話術をやったとこはあまり受けなかったけど、これは、あまり腹話術に聞えなかったせいだと思う。そこそこギャグを入れたけど結構ウケた。焼場へ行ってから、「焼くのはこいつか?」「ハ~~イ、焼かれるのは俺だ~。今出ます」「おい、積極的な仏だな。自分で棺桶から出て来たぞ」とか、うけた。そして、サゲも「ヒヤでもいいからもう一杯くれ」と言うサゲも変えた。大したサゲじゃないけど、どうんあサゲ?それはそのうち円丈の「らくだ」を直に聴いて確かめて頂戴。


簡略版:円丈トリ日記2012:国立演芸場:・10月11~20日(初日編):昼席トリ!>

10月11日:初日(木)・・弁天小僧の啖呵を忘れそうになる・・でもお客さんは大喜び!!マジかよ?

リハでの記念写真
今回は円丈かぶき噺のネタ出し制だ。

◎11~14日・・・「白波五人男」
◎15~18日・・・「大晦日文七元結」
◎19~20日・・・「双蝶々スカイツリー」

 ついに円丈かぶき噺傑作選が始まった。頑張るよ。毎年暮れに円丈の噺を聴く会と言うのをやって来て、今度はそれを一度、10日間、3つのかぶき噺を続けてやると言うもんだなんだ。

背景幕が変わる、照明はバンバンつかう。「白波五人男」では、桜は降らせる。「双蝶々スカイツリー」の時は、雪を降らせるし、とにかく一度見に来て頂戴。

【画像:前日のリハでの記念写真、左からぬう生、わん丈、円丈、ふう丈、玉々丈、たん丈】


10月11日:初日(木)・・弁天小僧の啖呵を忘れそうになる・・でもお客さんは大喜び!!マジかよ?

桜海老蔵 <今日から4日間、ネタは「白波五人男」>
8月に一度やって今日のために一生懸命稽古をしたけど、どうもセリフ全体がビシッと頭に入らない。なんとなくボーッと記憶してるだけ。この日は、お客さんは半分ぐらいの入り!少し静か目のお客さんみたいだ。

とにかく高座に上がる。少し静かめのお客さんだ。どうもセリフがビシッと決まらない。後ろに弟子のわん丈が、黒子として付く、弁天小僧が着替えたらリ、タバコ盆を持ってきたり、いろいろ役がある。それでもストリーは7割終わったが、なにか物足りない。

そうだ、まだ、弁天小僧の啖呵を切るシーンを抜かした。まずい。ここはかなりのストーリーの山場だから、とにかく、啖呵をきって、なんとか無事に終わるかと思ったら、なんと幕が、閉まらない。

こら、たん丈!幕を閉めろ!バカたれ!??まあ、なんだかんだあっただ、お客さん、わあわああって、終った。

【画像:桜とエビとゾウを見せて桜海老蔵・・・・】

<終わってから・・・「良かった」> 
おわってから、国立の人が面白かったと言う。
「お客さんは大喜びでした?」
「ホントですか?」
「間違いありません!」お客さんが喜んでいたことは間違いない。
このかぶき噺は、円丈の演ずる落語だけじゃない。プラスαが楽しめる。
バックに4枚の背景を使い、照明を駆使して、雪を降らせたっリ、桜が散ったりする。
これを見ていた小ゑんさんが言ってけど、この噺は、少し着飾って行ってみたくなる。そんな雰囲気を持っている。つまり、この「円丈かぶき噺」と言うのは落語の演劇化のような側面がある。ホントのそうなの?それは君が行って確かめてみるといい。
そんなことより、あしたは今日より、グーンといい出来にしないとね。

10月12日:二日目(金)・・「白波五人男」二日目・・今日は桜散る

<上がる前・・実は初日、桜は散らなかった、ゲッ!!>
楽屋入りして分かったこと。昨日、桜が散らなかったコト!実はラストで桜がチラチラと散るんだけど、一旦、楽屋に引っ込まなかったんで、舞台転換が出来なくなり、桜が散らずのエンデイングになった。シナリオ上は、全て上手く行ったんだけどぇ、桜が散らなかったわけだ。いや、知らなかったなあ。今日は桜を散らせよう。この日のお客さんは、昨日より、もう少し、でも抜けるモノはなかったんだけど、普通出てさあ、果たしてどうなる?

<二日目の「白波五人男」やって見て・・・「今日は90%の出来です」マジ?>
昨日より、セリフの出はスムーズになった。オチは、新たに「変態泥棒ゴレンジャー」というのを言ってみた多少受けていたが、、どうも下げの形式になっていないので・・。サゲの言い方を変えた方が良いね。
帰り一緒だったふう丈が、「今日は90%上手く行きましたね」
「ほんまかいな?」ただまだまだセリフが、入らない。終わってから、弟子のぬう生に小言を言ってしまった。円丈は、基本的に弟子を破門しない。あまり穏やかじゃないことはしない。しかし、心の中では「破門だ」と言う言葉を今まで数百回呑みこんでいる。まま、これは、全然関係ないテーマだからねえ。小言のことは、こっちへおいて!あすもがんばろう!しかし、稽古してるけどなかなかシャキッと噺が仕上がらないね。

10月13日(三日目(土)・・・今日は貸し切り・・超満員のお客さん、 「白波五人男」でドカ受けした!

<今日は電車で外を見たら>
桜が散るシーン電車に乗って、この日やるネタの稽古をして外を見たら、何だか、緑が目立つ。最近、東京も緑が増えたなと思って止まった駅を見たら松戸!おい、松戸って、おい、これ北千住から逆に都心じゃなく、取手の方へ向ってるぞ。
いけねえ。上りと下りを間違えてしまった。時計を見て、今ならなんとか国立演芸場に間に合う。これ、我孫子辺りまでえ行っていたら、もう上がり時間が間に合わなくて、「円丈、電車を間違えて代演」とかって、なるとこだった。今日は朝から中日スポーツの原稿を書いて、毎週日曜日、コラムを書いてる。それが終わって、15日からやる「大晦日文七元結」の稽古をして、その後、今日やる「白波五人男」のとこ。なんか結構やること多いなあ。

<本日貸切満員・・いやあ、うけた、うけた、大うけしたね>
今日は貸切で満席!中年女性が、7割だね。セリフはなんとか大分頭に入って来た。マクラもやっと頭に整理されて入って来た。
この日は、ウケたね。お客さんをこの「五人男」の世界に引きずり込んじゃった。ドカンドカンうけた。
普通の落語でもこれほどうけないと言うほどうけた。自分でもなんで受けたんだと考えたけど、勿論、元々、シナリオに入ってるギャグでも受けたけど、あとはノリとアドリブでと舞台セットだね。お客さんを落語じゃなく、芝居を見てるよう感覚で見てたね。だからこの「落語白波五人男」って、今まで落語になかった落語観劇バージョンのような新しいジャンル」じゃないのかね。
しかし、この「落語版白波五人男」14日までしかやらないけど、見そこなった他人はかわいそうだね。どこ課でやる予定はないから、見るなら今日しかない。明日からの「大晦日文七元結」は、今度は感動バージョンだからね。暇があったら今日、見るべきだね。
【画像:ラストの稲瀬川の場で桜が散るシーン実際はもっとイイ】

10月14日四日目(日)・・今日まで「白波五人男」、7~8割の入り

<15日から「大晦日文七元結」の噺の稽古も>
終わって直ぐ
早いねえ。明日からはネタが変わって「大晦日文七元結」をやる。「文七」の稽古もしなきゃいけないし、それに55分と長すぎるから、少し短くしなきゃいけないし、「五人男」も一度はさらわないと行けないし、11月の「らくだ」のアレンジもやらなきゃいけないし、 本の出版の原稿も書かなきゃいけないし、もうやること満載!はあ、書いてるだけで疲れた。
でも楽屋に入るまでに2回ほど稽古する。しかし、今日まで一生懸命稽古したけど、なかなかビシッと覚えられないもんだね。

<やってみて・・・・どうもノリがあまり良くない>
客席は7~8割の入りでまあまあ。今日のお客さんは、良いけど自分のノリがわるいのか?いやいや、なにか少しカラ周りしてるのか?それなりに受けるんだけど、なんか違うんだけど・・。違わないのかね。いやいや、なんか今日は集中力がないし、覚え方も足りないし、まだまだ未熟というか、とにかく、そう言う日、「白波五人男」の上にも三年みたいな・・。まあ、そう言うこと、分かるね。分からないよね。・・と言う日!!

【画像:終わって直ぐ・・もうくたびれきってる、としだね・・撮影:亜郎】

10月15日五日目(月)・・「大晦日文七元結」の初日、もうだめかと思った。

高座 <本日10:30からリハ・・ギャオ、キッカケがうまくいかない!>
 今日からかぶき噺も「大晦日文七元結」初日。前以て台本が渡してあって、芝居の情景が描いてある後ろ幕を、場面に合わせて4枚ほどあり、ざっとか以前から割り振りはされていたが、そこに照明、ツケ、三味線などの細部のきっかけを、当日決めて、リハをしたが、全然うまく行かない。
「次、オレどうするの?」となってダメなんだ。2回ほどリハをしたが、まるで駄目!もう開場時間になってリハ終り。
これであと本番って、もうダメじゃん!上手く行きっこないよ。そこで一室、リハ用にとってもらって、玉々丈、ふう丈の三人だけで、のこり勉リハを集中して、なんとかなりそうになった。

<やってみて・・奇跡的にビタッとハマった>
それから最後にカンペを作成、基本的にセリフ覚えているけど、固有名詞は、突然出なくなったりするのでリストを作成。そしていよいよ本番!
「文七元結」は円朝作だが、この物語を一日の出来事に凝縮し、そこにラブストーリーが入ってるのが円丈作「大晦日文七元結」だ。しかもそれが、かぶき噺バージョンだからややこしくなる。
円丈のうしろにプロンプターとしてふう丈をおいたが、これは、セリフを教えるのじゃなく「次のきっかけは、なんとかのセリフのあと楽屋にハケます」とキッカケおしえプロンプター。しかし、このプロンプターが役に立たない。小さい声で一回しかいわない。聞きそこなうとなんだか分からない。
この噺は人情噺で客席は、静か・・、時々笑いが起こる。しかも昨日までネタより、長い。お客さんは、どうなんだろう?しかし、ラストで長兵衛のかみさんのお尻が見えるとはドッと笑いがあったので・・・。ここまで聴き込んでいたんだろうねえ。

終わったら、楽屋もスタッフも国立さんも「よかったよかった」
全篇58分あったけど、暗転になったり、楽屋に一度、引っこんだりしたので、長過ぎて疲れたと言うことはなかったというのが感想だった。いやいや、上手くハマってよかった。よかった。しかし、19,20日はまた「双蝶々スカイツリー」があるけど、いや、正直2本でよかった。でも頑張るよ。

10月16日六日目(火)・・「大晦日文七元結」黒子ふう丈が後ろで咳!うるせえ!

<上がる前に内輪のリハ・・・これでカンペキだろ!>
インタビューとか、お通夜に行くとか、なんだかんだ、やることが多い。その間を縫って今日もツケの玉々丈と黒子ふう丈の3人でキッカケの部分のリハをザッと2回やる。まあ、なんとか行けそうだ。

<6日目実際やって見て・・黒子のふう丈、突然咳をし始める>
今日もセリフの補佐ではなく、キッカケ補佐の黒子でふう丈を後ろに付かせた。そのふう丈が、噺の本題に入って良い感じにはなしていると突然、うしろから耳にドーンドドドドみたいに言うんだ。驚いた。バカたれ、ふう丈!
もっと優しく囁くように静かに言え、「師匠、今度は“まだ明るい内に達磨横丁をでましたが・・”で下手にハケます」と静かに2回ほど言えばいいのに・・。いきなり耳元に“まだ明るい内”といきなりドーンと来るから、やかましいこの野郎!といらいらしてしまう。
それでしばらくやっていたら今度、コホンコホンってふう丈が咳をし始めた。自分が付けた黒子が、コホンコホンって咳をされると気になるよ。本来円丈を補佐するために付けたのに補佐役じゃない。円丈の足を引っ張ってる。しかもコホンコホンが、全然収まらない。

もう気になってしょうがない。ついに高座できれちゃった。「コホンコホンってうるさいよ、咳をするなら、楽屋でしてこい」と小言を言ってしまった。それでもふう丈は、楽屋に行かない。
円丈の後ろにいる。お前は咳する背後霊か?少しお客さんもおかしくなった。それでも中盤から盛り返して、後半からサゲ際では、かなりの笑いが起こり、終る頃には、そのマイナスも帳消しした。
ふう丈より、キッカケ表を高座に置いといた方が、役に立ちそうだね。

10月17日七日目(水)・・「大晦日文七元結」これまでで一番の出来?!

<上がる前に・・・・今日もカル~ク内輪のリハ>
ふう丈今日も玉々丈(ツケ)、ふう丈(黒子)でキッカケを含めてかるくリハをする。 こう言うハメ物は、キチンとやらないといけない。昨日、後ろで咳をして円丈を混乱させたふう丈は、後ろにいていろいろの進行を教える役だけど黒子の才能があまりないかもしれないね。いきなり肝心のこと耳元でガツーンと言うのでびっくりしてしまう。しかもいきなりなので、なにをいったか分からない。黒子下手だね。

【画像:これが黒子のふう丈、写真撮ってるのが天どん】

<実際やって見て・・うん、サクサクいく。今回が一番反応が良かった>
セリフもかなり頭に入って来た。お客さんは、4割ほどか、でも良いお客さんだ。結構落語に詳しいお客さんが多いね。最初、長兵衛帰って来たシーンから聴きこんで、小さなギャグにも反応してくれる。いいね。サクサクとストーリーも進行して、とてもいい感じで進行してる。そしてラストの屏風からお尻が見えるとこでドッと来て、めでたく終わる。
これまで一番の出来だね。玉々丈に時間を聞いたら、今まで57~8分あったのが、今回は50分で詰まった分だけ、シャープになったと言う・・じゃ、まあ、そうかな!とにかく終わる時の拍手が力強かったね。

<夜の追加公演前に・・・・今日もカル~ク内輪のリハ>
夜、追加公演でもう一回「大晦日文七元結」をやった。三菱商事さんの貸切とか、いや、三菱商事さん、反応が実に早い、しかもお客さんとしても統制が取れてる。いや、さすが三菱商事さん、スゴイ!もう全面ヨイショだね。

10月18日八日目(木)・・「大晦日文七元結」今日はダメだった

双蝶々スカイツリー <上がる前・・・もう風邪で鼻水でて寒気」がする>

参った!風邪だよ。その最中に理事会わあるわ、落語番組の取材はあるわ、それより、オレ休みたい。しかも朝起きた時は、風邪気味だったけど、国立の高座に上がる頃、完全に風邪だ。もう勘弁してほしい。

<実際やって見て・・今日はダメ、風邪で集中力が全然ない>

上がる前に玉々丈、ふう丈を相手にもう一度「大晦日文七元結」をもう一度キッカケをふくめ、ざっと一遍さらう。

それで高座に上がる・・お客さんが、3割ぐらいかない。あまり反応が良くない。

どうも「大晦日文七元結」を一度きいたことがる人もいそうだ。なかなか笑わない。集中力が足りないし、迫力も足りない。

反応も足りない。しかもどうもメリハリもない、上下の向きが違う。この「大晦日文七元結」昨日の昼やった「文七」が、ベストだった。ああ、疲れた。

こうなるともう一度マジになって「文七元結」をやりたいね。

【画像:双蝶々スカイツリー」でこれを出すぞ!左玉々丈、ふう丈、わん丈、たん丈、円丈】

10月19日九日目(金)昼、夜の部・・「双蝶々スカイツリー」の風邪にも負けぞ。二回興行!行くよ!!

双蝶々スカイツリー<朝・完全な風邪・・ゲッ、これで高座に上がれるの?>
朝起きたら鼻がズルズルの熱。それに声が出ない!出てのは小さな低い声だけ・・これじゃ、落語無理じゃない。おい、どうする、しかも今日からやるネタをまだ良く覚えてない。
稽古しないといけない。しかも高座に上がっても落語をやるレベルの声がでないだろう。どうする。しかも今日は、二回興行!無理だろ?

じゃ休む?でもこう言う企画モノの時は、休めないだろ。
そこで六町クリニックに行って「風邪です。高い薬うって下さい」どういう頼み方だ。
そうしたらビタミン注射をうってくれた。これで少し楽になり、それから吸入器で喉を潤す、これが結構効く、3.4回、吸入器を欠けてなんとか、落語をやる声が出るようになる。
それで病院でだしてももらった薬を飲む。ほっ、なんとかできそうだ。

【画像:スカイツリーを親子三人で見るメイン・シーン】

<上がって見て・・この日の一回目・「双蝶々スカイツリー」なんとか出来た!>
昨夜、ざっとした照明、背景。鳴り物のリハをやった、風邪をひきながら治療しながら稽古をする。なかなかはかどらない。そっりゃそうだろ。とにかく、こうざに上がるしかない。間際まで台本覚えをして、高座に上がる。今日お客さんは、3.4割だね。今日の羽織は、スカイツリーをあしらった羽織でお客さんに見せてお客さんの緊張をとり、ストーリィに入る。なんとか落語をやる声が出てる。しかし、ドーンと張った声は出せない。

それより、大きな声が出るかもしれないけど、それで声が潰れるか、と突然出なくなるかもしれない。だから出さない。それでセリフもなんとかなった。お客さんは円丈が今朝、あんな状態だったとは、誰も考えもしないだろうね。この状態の中であそこまでできたんだからサクセスだね。

<上がって見てこの日(夜の部)・・・「双蝶々スカイツリー」まあまあかな・・!>
それで二回目、声は更に回復して、ほぼフルの声が出るまで回復してた。この時は、良く笑うお客さんがいて他のお客さんを引っ張ってくれ、全体に明るい良いお客さんになってる。2.3詰まったトコはあったけど、とにかく、この日の朝の健康状態から見ると大成功だね。ラストは、主人公長吉がスカイツリーから落ちて逮捕されるとこでエンデイングになる。このスカイツリーは高さ7mある。これが出ると結構うける。もっと大勢の人に見て貰いたいなあ。

10月20日千秋楽(土)・・風邪で千秋楽の「双蝶々スカイツリー」なんとか無事終了!

<上がる前に・・・風邪、昨日より、悪くなってる>
朝起きたら、昨日高座に上がった時より、ぐたっとする。いやいや、昨日より、悪くなってる。土曜日は、毎週、中日スポーツのコラム「セブンアイ」にもう二十数年、毎週スポーツ・ネタを書いてる。

それとまだ自分のHPをアップしてない。この「トリ日記」をアップする。そして今日やる「双蝶々スカイツリー」を3~4回さらおうと思ったが、1回しかできない。ジジイの噺家は若手より、多くさらわないと記憶力、集中力が落ちてるから、キチンと出来ないんだ。
楽屋入りして、玉々丈、たん丈、とキッカケ、黒子の打ち合わせをする。
その締め切りなんだ。スポーツの書いてる近く知っかうに大体、ドラゴンズのことをあない全然いやいや、毎日、一時間弱のしかも、きっかけのあるかぶき噺を10日間、しかも日によっては1日2回区興行,その上10日間で3つネタを替える。


<上がってみて・・・この風邪ひきで、この体力なら、ま、いいか?>
今日は久しぶりに満員。それに陽気!どうも疲れと風邪で、声量は戻ってないし、セリフ覚えがイマイチだから、そっと喋ってる。だから笑いもいつもよりやや弱い。息子の長吉が、継母に当るお光を背負って会話するシーンが、ここでホロッとするとこだが、それなりにできた。
全体に破綻なくできたが、ドーンと言うつき抜けるような声が、風邪ででない。そういう意味でが、やや迫力に欠けた。でも長編かぶき噺今回、

<十日間等やって見て・・ストレスにメチャンコ強い円丈>
今回の十日間は、ホント大変だった。今回やった三本のネタは、一応シナリオは、頭の中にあるが、チャンとやるには、かなり忘れているので、結構、稽古をビシッとしなきゃいけない。
これだけでもエライ労力が必要だ。それにリハをして場面場面のきっかけを設定して高座に掛ける。頭の中にセリフ、キッカケ、鳴り物、全てが頭に入れないといけない。これを実際、やって見るととんでもない話だ。しかもかぶき噺は、全部40~50分の長編落語!それを十日間やるのは、いや、疲れる。自分に不満の部分も多々ある。しかし、かなり精神的にはカツカツのとこでやっていたし、それをやりきった。エライ!これだけのストレスと闘いながら、10日間、やりきった。円丈は自分で自分をほめちゃう。今回少し「かぶき噺」が、中途半端だったような気がする。もっとネタを絞り込んで、やろうと思う

◎どうも十日間、お付き合い・・わりーね!!

大須演芸場独演会・円丈トリ日記2012:5月3日、4日:昼席トリ!>

5月3日4日・・・・<大須円丈独演会は二日間とも盛況、盛会だった>

始まってみると中年のお客さんに3.40代の若い人が、結構混じる。お客さんも結構、若返っているって感じだ。3.4日前にほぼキップは完売状態になったけど、当日やる「新金さん銀さん」が、全然固まらない。このネタは、名古屋が生んだご長寿コンビ合わせて214歳のあの「金さん銀さん」の円丈必殺爆笑ネタだったのだが、きんさんぎんさんがも亡くなって10年今や全然うけない。
そこで大胆にアレンジして「新きんさんぎんさん」をうあることになしたが、全然、アレンジ進まず、出来あがったのが、前日、67歳で一日でこのネタを覚えてるのはきつい。でも一日で覚えてやんなきゃいけない。


最近、夜は眠くなってしまって稽古が、出来ないので、夜中の午前2時半に起きて稽古をするが、新幹線に乗る時間になったが、当然覚えない!新幹線のなかでも稽古。到着の頃、うすぼんやりとところどころ覚えた感じ!ヤバ!
今日の「新きんさんぎんさん」が短いので2席じゃ、短いので3席やろうと思う。しかも今回で6回目、今までやった5回のネタを外して、なかなかハードル高いよね。


【画像:中スポさんは、20年近く日曜日のコラム「セブンアイ」に原稿を書いてます。よろしく!】

大須円丈独演会:5月3日(初日編・・トリネタ「新金さん銀さん」が、心配だ!>

前座:今日はこんな感じ・・・・「子ほめ」!

<円丈大須独演会5月3日初日>
前座:わん丈・・・・「子ほめ」・・母親が名古屋と言うマクラをふってから「子ほめ」に
オープニングトーク・・・司会玉々丈、円丈、わん丈、大冶朗
円丈・・・・・・・・「シンデレラ伝説」白鳥作結構うけた!
玉々丈・・・・・・「あべこべ」・・マクラうけたが、本ネタうけず!うけてくれよ
円丈・・・・・・・・『夢一夜』
末期がん患者のブラック落語というのかなあ。この噺をやって今までそれた事がない。なぜだか知らないけど、今回もうけた。
 ・・・・仲入り・・・・
大冶朗・・大神楽・・
とがった刃物の輪潜り!とがった刃の中をジャンプをする。ささったらと考えると痛そう。プロの芸人が見てもスゴイねえ。
円丈・・・・「帰って来たきんさんぎんさん」
アレンジ完了が、本番前日。一日で覚える。67の爺じゃむりだろ。でもやるしかない。スゴイうろ覚えになって、カンペを出してやる。どうやらこうやら・カスカス・セーフ!
【終演後】
5日の「かぶき噺髪結新三」のリハ。暗転が多く、木や太鼓が入る。噺の中で羽織を7枚変えるのでわん丈が、黒子ついた。2時間近くリハを行った。
【今日の感想】
今日やった三席はそれぞれうけたし、「帰ってきた金さん銀さん」は覚えてやれば、どこでもうけそうな気がする。まあ、いいんじゃないかな?


大須円丈独演会:5月4日(千秋楽編・・長編熱演「かぶき噺髪結新三」きっかけが心配!>

<お客さんが、今日のネタに心配そう・・大丈夫か?>

今日の「髪結新三」は、狂言回しと暗転を多用してストーリィが進行する。今までの落語の形式ではなかった新しいタイプの落語だ。ツケや、太鼓や、CDも入り、円丈の後ろには黒子がついて、暗転時に羽織を7枚も替える。もう今までの落語と感じがかなり違うのだ。夜中3時に起きて稽古したけど・・。

<円丈大須独演会5月4日千秋楽・・早いもう楽だ>
前座:わん丈・・・・「転失気」 母親が名古屋と言うマクラをふって「転失気」に・・
オープニングトーク・・・司会玉々丈、円丈、わん丈、大冶朗
玉々丈・・・・・・「あべこべ」・・マクラうけたが、本ネタうけず!うけてくれよ
円丈・・・・・・・・『前座サラ口の夕べ』
 去年からやってるネタ。前座が舞い上がって、思わず「時そば」のネタに入り、扇子を客席に落として、それを楽屋から、扇子を届けたり・・・。結構うけるネタ。更に少しアレンジして本番に・・。結構うけたが、もう少し演ずる部分が、上手くなかった。でもトリネタはこれじゃないからね。。
 ・・・・仲入り・・・・
宝来家大冶朗・・大神楽・・
 「今日ネタは同じです」とウケをとってから大神楽へ、今日も刃物の輪潜り!やっぱりスゴイねえ。
円丈・・・・「かぶき噺髪結新三」
 幕が開くといきなり暗転で「エイホエイホ」と駕籠屋掛け声から噺が始まる。しかし、お客さんはちゃんと付いてくる。だんだん「この噺はこうなっているのか」と分かって来て、噺の本ネタのギャクでも笑いだした。
参ったのが、玉々丈が太鼓のきっかけを3か所忘れたコトだね!バカたれ、致命的なミスじゃねえか?もう50代の円丈だったら、首絞めてたね。
でも一応、キッカケをばらして、笑い取って、先に進む。お客さんのノリは良くなってきた。そして「戻り鰹は~~~あ」チョン!「戻って来なかった~~~~っ」チョンチョンチョン!で終わるかぶき落ちだ。幕が下りて再び明けて、きっかけを忘れた玉々丈と黒子のわん丈を呼び。三人並んで頭を下げて、フィナーレ!いやいや、結構もりあがった。


当日のお客さん  【今回の感想】
 二日間、やってお客さんが少し若返った。今まで中年のお客さんに下の世代が入ってきた。れをどうプラスにつなげるかだね。

名古屋のお客さんはいいにつけ、わるいにつけ、名古屋のお客さんと言う感じだったけど、最近、東京、大阪、名古屋のお客さんの差がなくなってきた。

正直、今回のメインにやった二席をもう少し完成度を上げたかったけど、でもまあ、やってて楽しかった。


【画像:当日詰めかけた三万人のお客さん、マジか?】




簡略版:円丈トリ日記2012池袋演芸場:・4月1~10日(初日編):昼席トリ!>

4月1日(初日)・・・・今日はとにかく安全パイ、おでん落語の傑作「ぐつぐつ」ズバリ、ハマったね。

一杯笑顔いやあ、参った。参った。今日から池袋演芸場昼トリだから毎日「トリ日記」を更新しようと思ったら。更新出来ん。
サーバーの入口まで行くけど接続できない。イライラするなあ。これを寄席に行くまでアレコレやったがダメ。ホントは今日やるネタを稽古したかったのに。もう苛立つ~~~う!!これでズ~~ッと更新出来なかったらどうする。

寄席に来るとお客さんはほぼ一杯の入りだ。それにうれしいことに今日は陽気なお客さん。これが何よりだね。
今日は外さないネタがいい。そこで「ぐつぐつ」結構評判がいいネタ。マクラで最近あったカレー屋事件のネタが予想外にドカ受けして、マクラの受けのままネタに入って・・それでフィニッシュ!うん完全に決まった。何か所か、間違ったりしたとこもあったけど、細かいとこはイイノ。
それで帰ったら、メールが着てて、サーバー会社が、度重なる外部からの不正侵入に耐えきれずに、強制的にパスワードを変更したとのこと・・。それで接続できなくなった。そんなのってアリ?

【画像:芸人は笑顔が一番・・最近笑顔が足りないので一杯笑顔を!!】

4月2日:二日目(日)・・月曜で約半分の入りならまあいいか?「聖なる我が家」・・マクラ導入部はバカ受け

少しは今日の稽古をしようと思ったら、6月末にやるネタ出し。怪談噺で!えっ、そうだそれを今日中に決めなくちゃならないけど、そんなことより、今日トリでやるネタをさらいたい。

なにせ67歳だから、少しやらないネタは、ポカッと忘れる可能性があるからなあ。今日は「南蛮」と言う新作を遣ろうかと思ってた。そこにi怪談噺の新作のネタ決め!
それでやっと決まった時は、もう寄席へ出かける時間、それで池袋の楽屋へ到着して客席をみると平日の月曜日だけど、客席は、半分チョイの入りでまあまあ。しかもお客さんが、結構若い人が多い。

そこそこ落語を知ってるお客さんもいそうだ。高座に上がってスマホからフェイスブックのマクラをふって、ドッカンドッカンうける。ことによるとお客さんに逆に乗せらてるのかも知れないと思ったほどだ。それぐらい良く受ける。それから「聖なる我が家」に入る。噺に入ると少し笑いの量が落ちた。

サゲ際で「芝浜」パロデイになってるとこで再びドカンとうける!このネタを聴いてるお客さんが、いたかも知れない。まあ、やっぱ他のネタの方が良かったかも知れない。少し演じ方が少し乱暴だったかもしれないけど、まあ、いいか?明日もガンバろう。

4月3日(三日目)・・・・爆弾低気圧・通過で天気大荒れ!高座も大荒れ?ネタは「なんばん」

 驚いたねえ。「爆弾低気圧が日本を通過するので明日はなるべくお出かけを控えるように」と前日からテレビで言ってるんだから、そりゃ、次の日、寄席にお客さんなんか来ないよ。これじゃ「風評被害」ってヤツだよ。トリが上がった時点で20人だね。上野鈴本は、この日、夜席を中止した。

それでこの日のお客さんは少なくて静か・・・まあ、そうだろうね。仲後に上がった弟子の天どんも丈ニもこの日のネタは古典!逃げたな!こいつら。今日は、寄席でもしばらくやってない「なんばん」。稽古をしたが、歳のせいか稽古に集中できない。それでもまあ、やっちまえ!!

 爆弾低気圧に負けないお客さんの前で熱演!グイグイ押すとそれなりうける。とにかく「なんばん」に入る。ある程度、受けるけど、うけるトコとうけないトコが、ムラがあってならした反応が分かりにくい。それでもとにかくフィニッシュ!
出来は、どうだったのか?あまり掛けてないネタなので良く分からない。もう少し集中した稽古が必要だったかも!終って帰る時、出口にお客さんは、2.3人いて、写真を撮ったり、色紙を書いた。円丈を聞くために来てくれたお客さんだ。だからお客さんって、少なければ少ないほど・・こう言うコアなお客さんがいるんだ。感謝、感謝、だから高座って気が抜けないんだ。明日もガンバろう。しかしそれにしてもこの日の高座はやや大雑把かも知れないな。。

4月4日(四日目)・・・殆どの出演者が古典の中で今日も新作で「やぶ椿の陰で」

 昼間は、落語協会主催んも復興支援寄席の顔付けをしてた。ホントは自分のネタの稽古をしたかったけど、そうも言ってらんない。今日の入りは四割程度でやや静かなお客さんだ。ネタ帳を見る川柳さん以外は全員古典をやってる。円丈の弟子のたん丈や、丈ニも古典をやってる。
「こら、円丈の弟子なら新作をやらんかい!」
川柳さんのは漫談だからストーリーの新作がどうなのか?良く分からない。とにかく今日はそれほど落語に詳しいと言う感じじゃなくて、やや静かなんだそうだ。

この日は、円丈ペット落語「藪椿の陰で」をやるつもりだ。ヤヤホロリと来る噺だが、これをするのはやや危険そうだが、まあやっちまええ!もしこれがむずかしい時はすぐ出来そうな別な新作をやればいい。高座に上がるとぱらぱらと言う力ない拍手!やっぱ円丈を聞きに来てる人は少なそうだなあ。

円丈一門 そこでマクラをふるとウケル時と妙にスッとソレル時がある。ヤバ!・・でもそれなりには受ける。とにかく「ヤブ椿の陰で」入る。すると奇跡が起こった。なんと噺に入ると本筋でドカンドカンうける。なんじゃこりゃ、いやあ、いい反応じゃないか?そしてつぼつぼでキチンうけて後半ホロッとする。そしてフィニッシュ!まあ、良い感じじゃない?

今日のお客さんは、新作のお客さんなんだよ。丈ニだって「味噌豆」なんて古典をやってるから受けないんだ。

演者もお客さんも古典信仰みたいになってないのか?落語の新たな地平を切り拓くのは新作しかないのだ。 【画像:しらじらしく居酒屋で爪楊枝を使う円丈一門左から円丈、たん丈、玉々丈、ふう丈。撮影わん丈】

4月5日(中日)・・・・今日のお客さんは、新作好きだが、でもやったのは古典の「居残り佐平次」

 自作「前座サラ口の夕べ」を覚えようとしたが、少しアレンジが必要で、今日中じゃ無理みたいな感じ。そこで今日は古典落語「居残り佐平次」をやることにした。も女郎買いのネタだ。これを2.3回ネタをさらって「居残り佐平次」へ、しかし時間が40分ほどいる。少し長い。するとヒザの小菊師匠が5分ほど短くして降りてきてくれた。ありがたいねえ。

それで先に高座に上がった亜郎が上がって円丈の新作を聞きたい人やったら、かなりの人が手を上げたそうだ。すると新作の要望が多いんだ。それを逆に古典をやろうと言う訳だ。
それで高座に上がって、これから古典をやりますといったら少し客席が暗くなった。それでも古典を「居残り」に入った。若い人にも分かりやすい「居残り」にしたが、それなりに笑う。しかし、やはり中高年世代方の方が、良く笑う。

やっぱり今日のお客さんには新作の方が良かった感じ。でもサゲを言った時の拍手は結構力強いものがあった。まあ、こんなとこだね。

4月6日(六日目)・・・・静かなお客さん!・・そこで臨終落語「夢一夜」デヘッ!うけたゾ!!

 今日は、朝TBSラジオ「大沢悠里ゆうゆうワイド」に出演!これがなんと二十数年ぶり!チョイ情けない。でも楽しかった。それから池袋の漫画喫茶に入って稽古しようと思ったら、疲れてて寝てしまった。今日は少し年齢が何時もより、少し高め、お客さんは50人ぐらいかね。そこで「夢一夜」。畳の上で死のうとする臨終落語。こんな落語が、受けそうもないが、受ける!円丈はなぜかこの落語で外したことがない。

マクラで少し笑いをとって、高座の上で死にたがる芸人のまくらから、おやじの臨終のネタをふって本ネタ、うける、うける、ホラ、うけるのだ。そしてフィニッシュ!きまったね。

4月7日(七日目・土)・・・8~9割の入り!「一ツ家ラブスト-リィ」少しそれ気味?

 「前座サラ口の夕べ」をやりたかったが、アレンジが間に合わなかった 。それでまあ、確実にうけそうなので「遥かなるたぬきうどん」と派手なアクション・ムービー落語「ランボー怒りの脱出」。この2本ならうけて、しかもなんとかなりそうだが、どうも人間があまのじゃくで、それじゃ面白くない。

最近、しばらくやってない「一ツ家公園ラブストーリィ」をやることにした。これはけられる可能性もあるが、やっちまえ!!2回ほどさらって、簡単なカンペを作ったが結局、一度もカンペを見なかった。この芝居、なんかネットリしたお客さんの日が多い、マクラをふるが、うけがやや悪い。
それから本題に入るが、更にうけが悪い。この噺は、出来てもう15年ぐらい経つから、噺に妙な時代の亀裂のようなものができてるんじゃないか?それが良く分からなかった。どうも以前うけるようなうけ方がない。なにか客席が重いのだ。サゲまでやったがダメ!もう一度やってみないとこの噺が古くなってうけなくなったのか?なんなのか?もう一度聞いて確かめてみよう。

4月8日(八日目・日)・・・七部ぐらいの入り!「前座生中継ではなく「ランボ-怒りの脱出」

 今日こそ、「前座サラ口の夕べ」をやろう。この噺のアレンジを終え、高座に上がる頃、になんとか噺を覚えて、それから上がるまでに、カンペを作って万事OK。

客席を見たら、7割7チョイ、昨日のほうが、お客少し多い。丈ニに聞くと昨日の方が、やり易いお客さんだったとか、そうかなあ。さあ、「」前座サラ口の夕べ」をやるか、「ランボー怒りの脱出」やるか、、でも「前座サラ口の夕べ」は、なんとか覚えてと言うとこだから、もう少しゆっくり覚えてからでいいんじゃないと思った。
高座に上がって、マクラをふる良く笑う。それじゃやった「ランボー怒りの脱出」やったほうがいいだろう。「ランボー」は良くうける。ラストまで笑いが途切れなくて・・。終っても力強い拍手が続いた。いやいや、『ランボー』をやって良かった。明日。こそは「前座サラ口の夕べ」をやろう。。

4月9日(九日目)・・三日目の正直・・「前座サラ口の夕べ」

高座今日こそは『前座サラ口の夕べ』をやろうと思って3日目、いくらなんでも今日やらなきゃ明日は休みだから。しかし、稽古しようと思うんだけど、なかなか稽古に集中できない。でもなんとか覚えてやることした。

今日のお客さんは40人チョイってところか、結構若い女性も多い。なんでだろう?そして上がって、マクラをふる、結構うける、さらに本題の『前座サラ口の夕べ』に入る。ドカンドカン来てるよ。いいねいいね!
ただ後半」から少しうけ方が弱くなってきた。まあ、早い話、チャンと稽古してないからだろうけど、なんか陽気な感じで、フィニッシュ!!良かったね。

◎10日間、を振り返って
この芝居で一番反応が弱かったのが、7日目の『一ツ家ラブストリー』だね。なにかが、今の時代と微妙なずれがありそうだ。浅草でトリを取った時の『悲しみは埼玉にむけて』みたいなもんだね。


埼玉ネタは、スカイツリーができてからイメージが変わったようだね。あとはトリの時、その前に出てる芸人さんが誰だかによって、かなりトリの反応は違ね。俺が事務員さんなら、その辺を全部試すけど、残念だね。

4月10日(千秋楽)・・・ごめん、お休みですをするんだろう?>

どうもごめんなさい!!

簡略版・円丈トリ日記2012:浅草演芸ホール:2月中席(11~20日):昼席トリ・・・18日休みっす!

2月11日:初日・・・連休初日、一階席はもう立ち見だよ。・・・「シンデレラ伝説」をやる。

亜郎、円丈、らん丈今席は、上野鈴本と掛け持ち、浅草に来るとかなり団体のお客さんも多く、一階客席はスゴイ立ち見で2階席が6~7分の入り、楽屋では、落語の初心者の人が多いとか言う。

しかし、とても明るい笑い声が、聞こえてくる。 とにかく、初日は分かりやすい話をしようと・・「シンデレラ伝説」、寄席や、お客さんのマクラを長めにフリ、本ネタにはいる。
この「シンデレラ伝説」は、後半笑いが薄くなるので、後半もキッチリと演ずると結構後半もうける。悪くない!

初日から滑るとがっくりくるからねえ。よかったよかった。明日も頑張る。

【画像:高座横でふざける左から亜郎、円丈、らん丈】

2月12日:二日目(日):一階満員だった・・・「ランボー怒りの脱出」

朝、九番弟子、十番弟子のふう丈とわん丈が来て、自作のネタを作って持ってきたのでそれを聴く、正直、作り方の進歩が遅い。いつも隠すことなく全て教えてるが、上達が遅い、遅すぎる。正直、イライラする。思わず小言を言う。もう自分のネタを稽古しようと思ったのになあ、・・もう!
今日は「ランボー怒りの脱出」やろう。少し稽古を思ったが、どうもやる時間がなかった。上がる前、もうなんどもやってるネタだが、とにかく67歳で自分の記憶力に信用出来ない。楽屋で台本を広げ、ざっと確認をする。

<ムービー落語「ランボー怒りの脱出」でうける>

とにかく上がってマクラをふり、そこそこ受けさせてから、本題に入る。最初の落語のアクションをすると、お客さんドーンとひく、まずいぞ。ここまでうけてて、これから先全然うけなくなることがある。わ、わあ、どうしよう・・と思ったが、途中でやめるわけにもいかない。
  それでそのまま、ハイパワーで本題に入ると・・うん、大丈夫だ。うける。第二部のアクション落語本編では、どんどこウケ出した。その勢いでサゲまでなだれ込む。まあ、特に忘れた部分もなく、失点はなかった。まあ、合格!!

2月13日:三日目(月):一階、満員・・割と明るいお客さん・・ネタ・『名古屋弁金明竹』

この日は、落語協会の事務所で3月下席(21~30日)に池袋演芸場で落語協会主催の「新作台本まつり」の顔付けを正雀くん、ぬう生で行う。20人を越える噺家を毎日日替わりで顔を並べて行くのって、結構大変なんだ。正式に決まったら、出演表を公開する。この顔付けを午前中にして、それから鈴本から、浅草に・・。

<『名古屋弁・金明竹』まあ、そこそこウケる>

 上がると「待ってました!」と2.3人のお客さんからこえが掛る。実はこの浅草でやろうと思って少し直して稽古してた「聖なる我が家」作杉山聡をやろうと思ったが、自分の家がある日突然、聖地になると言う噺だが、この辺の設定がすんなり受け入れられるか?少し不安だった。
そこで一応安全パイの『名古屋弁金明竹』をした。まあ、そこそこうける。ただ名古屋弁の言いたての部分が、静かのなった。おい、大丈夫と思ったが、まあ、なんとかサゲまでだどり付く。これだと「聖なる我が家」もこのぐらいは受けたんじゃ?という気がしないでもない。とにかくま、一応、合格点だったから良いんじゃない。

2月14日:四日目(火):一階、ザラッと満員・・おでん落語『新ぐつぐつ』

今日はうちに二つ目の玉々丈が朝来て、ついつい小言を言ってしまう。どうも弟子に小言を言うという悪い癖だね。弟子も耳にタコじゃないかね。その間に稽古でもした方が、いいのにね。自作の「なんばん」や、「聖なる我が家」の稽古をしたいのだが、なかなか稽古が出来ない。それでおでん落語の「ぐつぐつ」をやることにする。

<『新ぐつぐつ』をやる・・まあまあ・・か?>

今日は一階がざらっと一杯で、昨日より、若い人が少し多いって感じだけど、・昨日の方明るかったとか、言う仲間もいたが、しかし、それはあまり感じない。高座脇で上がる直前「あああ、高座に上がるのいやだな、ああ、いやいや」とぼやいてる円丈がいる。それから高座に上がる。昔の寄席や、お客さんのマクラをふってから、「ぐつぐつ」にはいる。これは小ゑん作だが結構好きな話だ。
お客さんもそれなり、反応がある。まあ、良いんじゃない。合格だね!

2月15日:五日目(水):一階一杯、二階席が半分ほど。・・・・ネタは、考えて「新寿限無」

お囃子部屋から見たトリの円丈 きょうのお客さんが、一番平均して年齢が高い。浅草の前に上がった上野鈴本も年代層が何時より高かった。違う寄席でも同じ傾向になり易い。

  今日のネタは「聖なる我が家」作杉山聡か、それとも自作「なんばんか?と思っていたが、しかし、今日のお客さんには、合わないのでは?

と考えて・・・それとも鉄板ネタの「悲しみは埼玉に向けて」か?
でも鉄板ネタがそれるとショックがデカイからなあ。うん、どうしよう!

【画像:お囃子部屋から見たトリの円丈・撮影天どん】

<長目のマクラをふって『新寿限無』>

今日のお客さんには、どんなネタがいいのか?ひと昔前なら中高年向き絶対ネタ「金さん銀さん」があるが、もう亡くなって久しい。でも最近、銀さんの4人の子供が90になって、ちょくちょくテレビに登場する。十年前ならしばらくやってなくてもぶっつけでやったが、67才の記憶力の落ちてる現在は、一度ネタを浚ってからでないと危険すぎる。う~~ん、残念!
そこでまあ、第二案として、長目のマクラをふって、あまり外さない「新寿限無」をやる。昔の寄席から韓流ドラマをやってから、かなり受けさせて「新寿限無」に入る。まあまあ、だね!
考えたらかっての鉄板ネタ「グリコ少年」なんてあるが、そのアレンジ版「グリコ」があるが・・。このネタは、キャラメルを客席にバラ撒くから、あらかじめキャラメルが必要なのだ。そのうちにやってみよう。

2月16日:六日目(木):・・わああさみいよ~っ、一階ザラッと一杯・・「強情灸」

寒い!わあ~~っ、雪がちらほら・・寒い。実は今日、上野鈴本で平均年齢は高いが「聖なる我が家」をやってみたが、あまり良い反応ではない。新作は、かなりお客さんによって左右されるのだ。
今日の浅草もかなり平均年齢が高目だ。う~~ん、やろうと思ってた。「聖なる我が家」は難しい。「悲しみは埼玉に向けて」とか、やればと思うが、しかし、稽古してない。やはり一度、軽くでも浚わないと67歳の記憶力ではこわい。

<やや長目のマクラで「強情灸」>

 そこで選択したネタは、あまり寄席では外さない「強情灸」。特に客層が上がれば、まず外さない。そこでやや長目のマクラをふって、・・いや実はマクラ20分やってた。長過ぎたね。まあ、結構、受けた。
そして「強情灸」をやる。確実に笑いをとってフイニィッシュ!以前のサゲは「俺はクールだけど、五右衛門はさぞホットだったろう」だけど、今のサゲは違う。実際、聴いて確かめてちょうだい。でも今日のネタは、妥協として出て来たネタだけど、しかし幕が下りる時のお客さんの反応は、結構満足そうな顔だったね。よくできました。マル!

2月17日:七日目(金):・・・一階は、満席、昨日よりやや若い・・・・「悲しみは埼玉に向けて」

今日肌寒い。小雪交じりの雨だね。今日は「悲しみは埼玉に向けて」か、それとも末期がん患者が、病院を抜け出す「夢一夜」か、それとも「遥かなるタヌキうどん」、三本の新作のなかからと考えていた。
高座に上がる時、降りて来た紙入りの正楽さんが、「いやあ、なかなかのお客さんです」と言って降りて来た。もうなぞのような言葉で降りれ来た。それは上がって見て分かった。

<ホントなかなかのお客さんだった「悲しみは埼玉に向けて」>

エビ天丼5本入りとにかく「たぬきうどん」か、「悲しみは埼玉・・」のどっちかに決めた。マクラで菓子パンのマクラをふった。
 
しかし反応が、殆どない。これだ受ければ・・自然に「タヌキうどん」にはいるけど、だめだとなって・・その途端「悲しみは埼玉」に決めた。

しかし、反応が弱い!!そうか、正楽師匠の言ったなかなかのお客さんと言うのはこのことだったのか?

「埼玉に向けて」が、いやあ、反応が、あまりない。でもソコソコうけさせなきゃ、降りられない。そこでパワーUPしてドンドンいくと中盤からは、かなり受けるようになってきた。
 
それでも思った半分ほどか、いやいや、ホント、なかなかのお客さんだった。もう恐れ入りました。しかしこの埼玉ネタは、少し時代とのズレが出て来たのかもしれない



【画像:エビ天丼5本入りを食べて明日以降も頑張ろうと誓う円丈】

2月18日:八日目(土):・・・お休み・・ごめん!

19日は頑張りま~~~す。

2月19日:九日目(日):・・・一階一杯で2階ザラッ・・「たぬきうどん」

今日は朝起きてから無限落語でやうrムービー落語「タイタニック」を稽古した。2か月もやらないとすっかり忘れてるから、それで稽古しながら、今日のトリはなにをやるか?考える。この日、上野にいったらある噺家さんが、「『子ほめ』がうけなかった。仕込みがダメみたい」と言ったら、別の噺家が「そうなんだ。今のお客さんって、ネタの仕込みのある噺に飽きちゃう」「えっホントに」と思った。この日「シンデレラ伝説」をやったが、OKだった。 そして浅草トリでは「遥かなるたぬきうどん」をした。

<まあ、合格か、「たぬきうどん」>

 楽屋入りするといつもうけてる三平くんが、割と静か。弟子のらん丈に訳を聞くと「はなしで出てこない言葉や、間違えたとこがあって、それであまりうけなくなった」ということらしい。へえ、この頃、お客さんを外さない三平くんとしては珍しいね。
この日、一度はやろうと思ってた「たぬきうどん」。上がる前にザッとした噺の流れと固有名詞の確認、これをしないとドカンと忘れることがあるからね。
  高座に上がる。マクラをふって「たぬきうどん」へ、後半、お客さんが、噺に入り込んで来る感じ。ただいつもことだけど、うどんを食べるトコが下手だね。上が総入れ歯状態で下がインプランド入れ歯だから・・良い音がしないも知れない。だから芸のせいにはしたくない。とにかく良い音がしない。でもまあ、全体の出来は合格かな。帰り入口でたまたま聴いてた。フジTVの塚越さんがいて「あの噺は、いいね。名作ですよ」って誉めてくれた。・・・ところで「タイタニック」の方は覚えているのかな。心配だな・・。と思って無限落語へ。。

2月20日:千秋楽(月):・・・1階、7~8割、2階半分ほど・・「夢一夜」

新しいメガネで高座に上がる 朝、起きると疲れてる。やっぱし歳だね。今日が楽!もう少し時間があったら稽古してここんとこしばらくやってない「なんばん」をやってみたい 。割と軽い噺で今の時代向きという感じもするけど、でも少し無理みたいだ。


  あとやってみようと思ったのが『聖なる我が家』」あたりだが、しかしあまりネタを外さないとなると末期がん患者が、病院の集中治療室から逃げ出して来て、どうしたら畳の上で死ねるのかというテーマの噺。実際、ややブラック系の爆笑ネタ。

【画像:新しいメガネで高座に上がる。円丈が掛けてるメガネが、今日出来て来たやつ。隣が6万のメガネで・・今度が1万3千円のメガネ】

<うん、今日のお客さんにピッタリ・はまった・・・・・・「夢一夜」>

 今日は良く笑う意明るいお客さんだが、年代層的に言えば、結構高齢のお客さんも多い。この年代層の高いお客さんは、この末期がん患者の主人公の噺は、結構うける。
  そこで、末期がんだった自分の父親のことや、高座で死ねたら本望だとと言うマクラをふるが、どれも良くうける。そして本題に入る。結構、ガンガンうける。そしてフィニッシュ!!いやいや、ビタッと決まったと言う感じだね。
  帰りにロビーをとおったら、30代のカップルが「いや、面白かったです」二人が握手を求めて来た。いやあ、若い人もよかったみたいだね。めでたしめでたし!!a

◎10日日間・・・お付き合いいただきありがとうがいました。(円丈)

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