円丈おなじみトリ.シリ−ズその8
〜08年・円丈正念場の歳・・・・・・はたして円丈はどうなるのか?〜

円丈トリ日記&イベント日記2008年度版

 【08年こそ・円丈正念場の年】

 今年の08年こそ、円丈にとって分水嶺ともなる歳だと思う。円丈が、これから何年生きるか分からないけど、仮に多めに80歳まで生きたとしても!これから60代をどう過ごすかが、 次の70代を
  ◎地獄の70代となるか?
  ◎天国の70台代にするのか?
   円丈が、どちらの70代になるのかが、決まるのだ。なにしろ、ぼけはじめの60代に突入した。この60代をなんとか、クリアしないでぼ〜〜っとしてると70代でまともに噺ができないような状態になる。それをしないためには、これから70まで、j稽古する以外にクリアする方法が他にない。今年から数年で円丈の人生を決まることは間違いない。

  じゃ大事な年だし、頑張らないといけない。そう、それは分かってる。しかし本当に円丈はそうするのか?これが甚だ・・心もとない。

 しかし、正直、一番嫌いなのが落語の稽古!まいったねえ。円丈にとってこの稽古をすると言う命題はとてつもなく難しい。
 稽古が円丈を救う。しかし円丈は稽古嫌い。なかなかエンジンが掛らない。何しろ稽古が嫌い。

  しかも円丈は実は名誉欲とか、出世欲がほとんどない。しかしも自己愛も低いから、まあ、それも困ったことにプラスに働かない。いやいや、ぼやいている場合じゃない。
   ネタはある!ありすぎるほどある!!
     あとは稽古ダケ!・・・これがなあ・・
       いやいや、稽古するぞ!!エイエイオ〜〜っ!!

                                   三遊亭  円 丈


【08年元旦東洋館前にて・・】
 【メニュ−】
   ◎大須演芸場・08年5月3.4日・昼席(2008/05/03〜04)
   ◎池袋演芸場・08年2月上席・夜(2008/02/01〜10)

  【メニュー】
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恒例:大須演芸場・円丈独演会5月3日4日・13:00開演〜
        去年より、更に連日満員だがねえ!
・・今回は下に大須のおまけを付けたよ

 【地元名古屋の独演会、なんか心配だもんね】
 今回、ゴールデン・ウイークの二日間ともお客さんは、満員で去年の夏は合計380人!今年は二日で520人しかも帰った貰ったお客さんもいた。とにかくまあ、入ってくれてよかった。よかった。

 それでやっぱり問題はお客さんの満足度だけど・・何人かの人に聞いてみると去年より良かったと言う人が多かった。それに今年は去年のリピーターがかなりいた。とにかくなんとかなってよかった。

【膝を痛めながらもやった甲斐があった】
  円丈が「悲しみの大須」の中で出てくる「戒めの柱」は、写真も斜め柱がそう!大体、一度は頭をぶつける。円丈のドキュメンタリー落語は多少の誇張はあってもウソはないんだ。
 
 
【画像:二日目の終演の瞬間、あ〜〜終わったと言う顔をする円丈】


    これが今年やったネタ!

5月3日初日・円丈名古屋まつり

 一言コメント
オープニングだがね・・・・全員
イマイチ盛り上がりに欠けたね。・・そうか円丈が陰気だったのか?
立川ひらりん・・・「名古屋弁浮世根問」
 愛知県知多郡出身のひらりんくんが、やったのが「名古屋弁浮世根問」、今様のあまりみゃあみゃあ言わない名古屋弁で面白かった。やや、引き気味の芸風も今様でいいねえ。
三遊亭亜郎「お菊の皿」
 亜郎くんのこの「お菊の皿」は初めて聴いたが、ラストで出てくるお菊のキャラがとてもおもしろかった。亜郎くんの完全に持ちネタ1本になるね。さらにもうチョイ短くしたら更に良かったねえ。
三遊亭円丈「手紙無筆USA」
 去年やったネタ「名古屋弁金明竹」「悲しみの大須」「居残り佐平次」の4本!これを避けての新たな4本(2日4本)のネタ選び。とにかく最初の1本は、名古屋関係のまくらをふってから「手紙無筆USA」をやる。まあ、まあ、合格点だと思う。
仲入り

マジック  鳥居克次

 東京の寄席のマジシャンはみんな喋るけど、鳥居さんおマジックは基本的に喋らないマジック・・。こう言う静かなマジックもいいねえ。
三遊亭円丈・・「名古屋版・横松和平」
 ここ4.5年やっていない「心と感動の落語、横松和平」!これを名古屋バージョンでやってみようと前日思いつき、大急ぎでアレンジして、翌日、やった。少し付けヤキバになった。回転寿司の職人の名古屋弁、お客さんの満足度も大成功だったと思う!いや、良かった良かったと自画自賛!


 5月4日・千秋楽・円丈落語まつり
  ・・「ガマの油」をやろうと思ったらひらりんくんにやられた!ゲッ?どうする?
「こんな内容だぎゃ・・」
 一言コメント
オープニングだぎゃ・・全員
 やっぱ、どうもひまひとつもり上がらないオープニング!原因は円丈が陰気?
立川ひらりん・・・「ガマの油」
 いや、正直、もう一席は内心「ガマの油」に決めていた。その「ガマの油」をひらりんくんがやってしまった。しかし、正直、やるんなら、もう少し形にしてほしかった。今のひらりんくんは「ガマの油」きちっと稽古しるべくだね。苦言!!才能があるだけにおしい!!
三遊亭亜郎・・「悋気の駒」

 亜郎くんはホント芸人だね。「悋気の独楽」の小僧が、もうアニメのキャラみたいな声を出す。いやいや、スゴイなあ。

三遊亭円丈・「柳家小ゑん作ぐつぐつ」
 とにかくここんとこいろんなとこでやって外してない「ぐつぐつ」をやる。今までの「ぐつぐつ」より、多少反応が悪かったけど・・でもまあままだと思う。
仲入り
ジャグラー&マジック あおき
 旦那がジャグラーでも奥さんがマジシャン!それと旦那のジャグラーの口上役をボケながら紹介し、それを旦那が突っ込むと言う変わった変わったコンビだね。
三遊亭円丈・・
       くやしいから「新ガマの油」
 もう何をやろうかと悩んだ末、もうこうなった「ガマの油」をやってやれ!古典「ガマの油」後、「新ガマの油」やる。いやいや、結構受けたね。ただ後半少し屋や受けが悪くなったけど。。まあまあだったと思う。

◎おいでいただいた御客さま、ありがとうございました。

 大須演芸場・おまけ編
 【知ってる?これが大須の「戒めの柱」だよ】

 
この薄暗いとこが楽屋の通路でそこに斜めに通ってる柱が「戒め柱」!円丈がやる「悲しみの大須」に出てくる。

  5m置きに戒めの柱が通っていてボウ〜ッとしてるとゴチンとぶつけてしまう。そこでどんな時も腰を低くしなさいよと言う戒め!という。


 しかし、この通路を私の師匠円生も通った、先代小さんも通った。たけしも通った・・ミヤコ蝶々も通った。


 じつはそうそうたる人たちのこの戒めの柱を通ったのだ。して見るとこの柱、重要文化財に指定してもイイ!

【これが大須の楽屋にあった伝説の大東両さんお紙切り】

  今回、残念ながら私はこの紙切り大東両さんに一度もお会いしたことがない。この紙切りの大東両さんは、2006年6月8日77歳で亡くなった。その紙切りの遺作とも言うべき作品が大須の舞台の裏にひっそりと置かれている。それにしても細かい細工をする人だ。

 この大東両さん、晩年ガンダムが切れるようになって、ガンダム・ファンの間からジワジワと評判になって、あと3年生きたら、結構ブレークするチャンスがあったのに・・残念というのが、大須の関係者の一致した意見だ。

 そしてこの大東両!何を食べても当らないという話を聞いた。弁当でもかなりプーンと言う臭いのするものを食べても一度も食中毒になったことがない。もう異常に丈夫な胃腸の持ち主なんだ。

  最後に芸人として当るチャンスが近づいていたが・・。しかし、当る前に亡くなってしまった。大東両さんの切った紙切りの本もでた。でも本人は亡くなってしまった。

  大統領さんに合掌!!
 
 【画像:亡くなってそろそろ2年になるけど今も大須の楽屋に大東両さん紙切りが置いてある】

 【これが噂の・・・10号室・・・・だよ】
 薄暗い廊下の先に見えるのが、楽屋10号!実は芸人の間で“出る”と噂さされる部屋に実はここなのだ。この10号ひつは、舞台の袖から一番近い楽屋なんだ。大須は基本的に楽屋は殆ど2階なんだ。
  しかし芸人も歳を取ると2階に上がるのが面倒になってくる。そこで舞台に一番近い楽屋に年寄りの芸人が入ることになる。

つまり一番年寄りが入る楽屋が、この10号室になる。それで当然、ここで最後を迎える芸人も当然いる訳だ。するとこの10号室で“出た”とか、“見た”とかいう話がかなりあるのだ。

 そうしたら独演会の3日後の7日の日。東海テレビの収録の楽屋に当たられたのは、この10号室。おいおい、やめてくれよ。まいったなあ。怖いよう〜〜っと思ってこの10号室に入ったが、しかし、残念ながらなにもなかった。しかもあまり何も感じなかったねえ。

 
 【画像:あの明るい部屋に・・なにか不気味なものを・・マジ?】




簡略版・・・池袋演芸場】

池袋演芸場・2月上席(1〜10日)夜トリ日記・10日間(2008/02/01〜10)
     【7日だけお休み・ホントにスンマセン!】

 【トリで・・やりたいネタは一杯ある・・しかし稽古不足・・どうする

 いかん、いかん、稽古が足りん!いけません!もうやりたい噺が腐るほどある・・。にぎわい座に掛けた「新首提灯」!もう新をつけたほどだから、従来の「首提灯」より、はるかに面白くなってる。自信もある。台本も完璧!・しかし覚えてない!
  これじゃしょうがないよな。それから柳家小ゑん作「ぐつぐつ」結構、アレンジしてかなり仕草も頭に入ってきた、しかし、どうもはなしがうろ覚えなんだ!
  それから「マタギの里小林旭編」・どうも今一つ、覚えが悪い。去年の暮に台本を朗読した「文七元結」!これもなあ、おぼえてない!

  いかんいかん!こんなことじゃ、円丈は70代で地獄へ落ちるぞ。ホント・・いやいや、がんばんばいとなあ。とにかう稽古!稽古あるのみ!てなことで頑張りま〜〜す!

        三遊亭 円 丈

【画像:今年の新宿プークにて・・】

  【2月1日初日(金曜日)・・・7割ほど入り!しかもやはりお年寄りだね】
 【その日のお客さん・・・・・7〜8割の入り・・・一般度は高そうだけど・・ホントはどう?】

  いやいや、この日、実は「ぐつぐつ」が出来るだろうかと稽古してたけど・・うん、どうもうろ覚え!もう無理だよなあ。そこでまあ、安全パイの「いたちの留吉 」でもやおると思って高座に上がる。
  楽屋入りして天どんがいたので、客層を聞くと「一部マニアっぽい人もいるけど、全体にはフツーです」という。まあ、そんな感じだと思うけど、しかしフツーの客ってそもそもな〜〜に?とにかくお客さんはモンスターだから、その日によって姿をかえるから難しい。とにかく「いたちの留吉 」だね。

 【実際やって見て・・・・とにかく無難に「いたちの留吉 」!】

 それで高座に上がるとまあ、そこそこの入り。昼は喬太郎くんがトリ!そのお客さんも残っているだろうし、7〜8割の入り。しかしこのところどの寄席ちりとてちんで結構寄席に来てる。それから見ると少しさみしい感じがするけど、凄い贅沢だね。客層は夜席にしてはやや年代層が高め目。
  マクラで3文字略語をふって、中国の食べ物のネタ。良く受ける!それから韓国ドラマ「天国の階段」をふって・・思ったより受けない。これは結構円丈を聞いてる人が思ったより、多いのかも知れない。
  それから「いたちの留吉 」をやる。まあ、それなりにそこそこ受ける。まあ、安全パイだから・・それで・・終わる。幕が閉まる時、お客さんは、結構うれしそうに最後まで拍手してくれた。結構、。円丈好きもいたねえ。、

 【終わってからの感想・・「円丈師匠は、いつも満塁ホームランを狙い過ぎ・・」】

 まあ、これは「可もなし不可もなし」だろうね。いやいや、これがいけない。今日の出来で充分満足すればいいのだ。去年の国立演芸場「円丈の『らくだ』を聴く会」の時、昇太くんの一言が、頭に残ってる。「師匠はいちも満塁ホームランを狙いすぎ!」って、いやいや、そう言うつもりじゃないんだけど、ただお客さんには十分喜んでも貰いたいだけ!
  しかしそんなにお客さんが喜ばせるってことは、満塁ホームランを撃つってことだよねえ。多分、自分に対して、いつもすごい高い」ハードルを設定して、それがクリアできないと落ち込む。だから落語をやるのが好きじゃないんだね。だって満塁ホームランでないと合格にならないんじゃ、落語やるのもつらくなるよねえ。今度からもっとハードル落そう。


 【2月2日二日目(土曜日)・・・・「ランボー怒りの脱出 」】
 【その日のお客さん・・・・・見た顔が殆どいなかった・・】

 この日は昼まで台本をアレンジしていた。それから何をやろうかとおでんの落語「ぐつぐつ」(柳家小ゑん作)か、「新首提灯」と思ったが夜までに覚えられない。これも50代だったら、なんとか覚えられたが、どうも無理っぽい、そこで「居残り佐平次」を覚える・・これも2.3回やってるけど、63になるとすぐ忘れる。そこで覚えの稽古に入る。しかし、これも高座に上がる時はうろ覚えだね。参った。池袋に来ると7割程度の入り。少し土曜日にしてはやや少ないかな。
  割と一般度が高そうなのと・・それから「居残り佐平次」がどうもまだうろ覚えだし、割と男性客が多いので「ランボー怒りの脱出」をやることした。

 【実際やって見て・・・・まあ、そこそこ受けた「ランボー怒りの脱出 」】

 この日の高座のお客さんは、ホントに今までみたことのない顔ばかり!しかしよく笑ってくれる。「居残り佐平次」をちゃんと覚えてやっていたら、どだったんだろうか?やってみないと分からないねえ。一人前に酔っ払いのお客さんがいて「「円丈の落語をぜひ聞きたい」とか、それでうるさかったすぐに出します!
 なんだかかなり酔ってて、かなりかなり喜んでいたけど、由が覚めたらなにをしてたのか?覚えているだろうか?さあ、どうだかね。でも喜んでくれたんだから、良かった。  

 【終わってからの感想・・・・・とにかく明日こそ、ベストのネタと笑いを取るぞ】

 終わったから電車の中で「居残り佐平次」の稽古をしてらた大分、スラスラとセリフ出てくるようになった。明日は「居残り佐平次」か、なにかもう1本出来るようにして、選択肢の幅を増やさないといけない。とにかく稽古、稽古!


 【2月3日三日目(日曜日)・・・『居残り佐平次』
 【その日のお客さん・・・・・雪の節分、満員の寄席「居残り佐平次」】

 この日、立ち見の出る入り、朝から雪!節分・・

 【実際やって見て・・・・今まで4回やって一番反応が悪かった「居残り佐平次 」】

 円丈は孤独だった。疎外感だけが残った・・終演後、ひとりになった時涙が出た・・。

 【終わってからの感想・・・・・円丈は、誰と戦っているのか?】

 噺家になって44年いつも全力で戦っている。一体円丈は誰と戦っているのか?わからん。
  でも戦っている。肩の力を抜き、演じることを楽しめばいいのに、それが出来ない。
  必死に戦い続ける・・。だから円丈は、高座が好きになれない。
  楽しめなければ落語をやることが好きになれない。だから戦いなのだ。
  円丈、お前は一体、誰と戦っているのだ?わからない。



【2月4日四日目(月曜日)・・・トリでやるのは20年ぶり「ぺたりこん」】
 【その日のお客さん・・・・・約半分、割と陽気なお客さん】

 昨日の「居残り佐平次」のH・Pを見て、いや、とても良かったと言う反論メールをくれた人がいた。いやいや、少しほっとしたかねえ。いやいや、そんなことより今日のネタ。覚え次第「ぐつぐつ」をやる予定だが、63歳で案の定、なかなか覚えられない。
  この日は円丈前期の名作と言われる「ぺたりこん」!トリでやるのはおそらく20年ぶりだと思う。台本を読み返したら、何となくできそうなんのでやる。しかし、なんとかやっと覚えたと言うところだね。この日のお客さんは、半分ぐらい、でも月曜日にしたら入ってるし、今日は陽気・・まあ、昨日も陽気だけど・・円丈が陰気にしたのかもしれない。

 【実際やって見て・・・・破綻なく「ペタリコン 」を!】

 この「ぺらりこん」正味5時間ほど稽古をしたかね。なんとなく全体を把握したと言うとこだね。マクラから、本題に入ってもよく笑ってくれる。まあ、上下も間違えず、まあ、破綻なく行く・・。しかし破綻なくと言うのは・・別な言い方では可もなく不可もなくと言うことでもある。
  うん、ストーリーの把握が精一杯で、今一つ登場人物キャラの突っ込んだ構築などはない。「就業規則第4条」と言うとこrは、読み上げながらやるのを、そのままよんでしまった。そして一番の山場で主人公が、家族にでんわするとこ。今一つ、感情移入が、出来なかった。少し残念だねえ。正直、あと5.6時間稽古をしてもう一度やtぅたら、今度はもっとガツーンと行けそうなあ。

 【終わってからの感想・・・・・まあ、こんなこんだねえ】

 まあ、こんなもんだね。いやいあ、ふだんからもう少し稽古をしてたらなあ・・と思いつつ・・稽古をしない!だめだね。出来ればこの芝居に「文七元結」を一日、ぶつけたいけど・・。うん、おぼられるかなあ。



【2月5日五日目(火曜日)・・・老いが円丈を襲った!「マタギの里・小林旭編」】
 【高座に上がる前まで・・・・・かなり稽古したけど・・ねえ!「またぎの里・小林旭編」】

 この日は「またぎの里・小林旭編」をやろうと結構稽古をした。ただこの噺は覚えにくいAAランク。もっとも固有名詞が多くて。しかも歌がある・・歌があるとこれまた難しい。しかも小林旭っぽいモノマネでやるって、メチャ難しいじゃん。、いろいろランクがある。その中でも一番難しい噺だ。

 【実際やって見て・・・・突然ブツブツ呟き出した客、その瞬間、すべてが飛ぶ・・「マタギの里 」】

 いや、マクラでもっとドンと出ればいいのに、そっと喋りだし、でもおマクラで少しずつ客をつかみ、本題へ、稽古した割には、どうもなんかゴツゴツとつかえる。本調子ふが出ない・・。するとお客さんの一人がぶつぶつと独り言を言いだした。なんだ、このおっさんは・・、集中出来ない。するとそのお客さんが、突然荷物まとめて、出て行った。しかも・わざわざ一番前の通路を通ってだ。
  正直、今までトリをとって、初めての経験!あの瞬間、すべてが飛んだ!それからメロメロ・・。ひどかった。いやいや、あのお客さんのせいにしちゃいかんけど・・。まあ、彼のせいにしよう。
  ひどいできだった。それはラストまでつづいてた。サゲを合唱してから、お客さんに「ごめんなさい!プロとして恥ずかしい」と謝った。ホント、ひどかった!

 【終わってからの感想・・・・・老いは引き算・・円丈の何かがまたなくなって消えた・・悔しい!】

 しかし、あんなに稽古したのに・・今年3回目の「またぎの里」!今回が一番稽古をして、このネタを固めるつもりだったのが、円丈に老いが襲ってきた。新たな老いは、今まで計算ではそんなことにならない筈がそれを超えてしまう。
  まだまだ今度の老いは、ホントの老いの入り口段階。まだまだしばらくは、普通の噺なら出来る。でもそれを数年だろうね。とにかく老いはどんどんやってきて、円丈を無能化していく・・。それをクリアするたったひとつの方法が稽古だね!やるしかないね。稽古!師円生は、79歳の誕生日まで遂に、こう言う老いで噺を忘れると言うことのなかった師匠だ。
「師匠、やっぱり,稽古でしょうか?」・・・・・。すると師匠の「そんなことを言ってるヒマに稽古をしろ」と言ってるようだね。うん、がんばろう。しかし明日はおでんの落語「ぐつぐつ」をやろうと思うけど・・。おでんの会話に客の会話にストーリーが絡み合う。なんか複雑な噺で・・これも覚えにくいAAクラスの噺だから・・やばそうだねえ。

【画像:円丈カンパケ落語台本・・新作2冊、古典1冊。ネタはある、だが覚えられない・・・・もう、宝の持ち腐れだね】



【2月6日六日目(水曜日)・・攻め! 攻め! 攻めてこそ円丈「ぐつぐつ」】
 【高座に上がるまで・・・・・到底覚えきれないが「ぐつぐつ」で攻める!!】

 いやいや、前日、「またぎの里」で大コケした円丈。まあ、守りに入れば「グリコ少年」、「悲しみは埼玉に向けて」、「夢一夜」、「遥かなるたぬきうどん」とか、結構受けて確実に得点できるネタはある。しかし攻めたい。まだ、守りに入る歳じゃない。

  そこでこのトリでぜひ「ぐつぐつ」柳家小ゑん作をやりたい、しかし、しかし覚えられない。

  そこで高座に釈台を出して、その上に台本を置いて、わすれたところは堂々と台本を読む!なんじゃ、そりゃ?しかし、去年あたりから釈台で台本を読む!違和感はない。これでやるのだ。


【画像:上に乗ってる台本が釈台で読めるように活字を大きくした子座用の台本、その下の台本がいつも個人的にネタを覚えるための台本】

 【実際やって見て・・・・いやあ、ウケた、ほっとした「ぐつぐつ」柳家小ゑん作 アレンジ円丈】
 今日は朝から積もらないけど雪が降ってる。しかし、お客さんは、昨日より入ってる。それに今日のお客さんは女性が多く、全体に若い!どうなってるの?とにかくもう昨日のことは引きずらない。もう明るく明るくやることにした。

 高座に上がり、昔の池袋演芸場のこととか、話すがこの日のお客さんはなかなかノリにいいお客さんで、随分助けられた。いやあ、ホントいいお客さんに良い芸人が育つ。

 しかし、それなりに稽古したんで正直もう少し覚えていると思ったが、記憶力と集中力のなさ。ひどい記憶量!もし、これで台本なければ、もうメロメロになっていた。でもとても良く笑ってくれて・・。良かった!

 正直、もい今日もこけたら立ち直るのに時間が・・でも翌日には立ち直っているけどね・・でも大変だった。


【画像:これが釈台の上に台本を置き、堂々と見て時に読んじゃう円丈方式】  

 【終わってからの感想・・・・・終わって見ると楽しかったね】

 とにかくウケて良かった。明日休みで、残り3日になった。やりたいネタがある。
<文七元結>
  稽古して覚えられるのなら、ぜひやってみたい。とにかく今までの文七の中にラブストーリーが、仕込んである。いい噺だと思うけど、もし覚えらたら9日目か、楽日にやってみたいなあ。でもネズミ程度の記憶力だからなあ。覚えられるかなあ。
<新首提灯>
  これもぜひやりたい!なにしろ、「新」と付けたんだから、今までの「首提灯」と違い、町人が二人でいて、二人とも首を斬られてる、しかも一人の方は、なんと胴体と首の2か所を斬られる。従来の古典の「首提灯」より、遥かに面白い筈!これは台本を見ずにやる。 でも台本見ずに・・う〜〜ん!出来ればやりたいけど・・はたして出来るのか?う〜〜ん、分からない。





【2月7日七日目(木曜日)・・・お休みごめんなさい】



【2月8日八日目(金曜日)・・・もう完璧にダメでしたごめんなさい!「新月のじゃがりこ」】
 【高座にあがるまで・・・・・稽古をするほど自信がなくなる】

 前日の夜から、少し「新月のじゃがりこ」をやる。最初は結構出来そうだと思い稽古する。ところが、稽古をすればするほど、自分の落語の覚えに自信がなくなる。しかも頭の中のイメージではもっと覚えている筈なのに・・。覚えてない。しかも主人公“田島”と言う名前が突然出てこなくなる。そんな馬鹿なだって・・今まで稽古や高座何百回となく言って来たのに・・。出てこない。もう記憶の信頼性が揺らいできてる。なんかだんだん自身がなくなる。
 最初、台本なしでやるつもりだったが、だんだん自信がなくなり、台本を作る。しかし・・。  

 【実際やって見て・・・・もう情けない、恥ずかしい、ごめんなさい「新月のじゃがりこ 」】

 それでこの日は8割以上、ほぼ満員のお客さん!釈台で台本を出し、噺を始める。ダメだった。
  ◎キチンと頭に流れが入ってない。どこをやってるのか?分からない。
  ◎台本があるのに、更に記憶力が落ちる。
  ◎感情はどうもこもってない!
  ◎どうも全く集中できていない。
  とにかく、最悪の状態!ひどい!ほんとにひどい!もうしわけない。

 【終わってからの感想・・・・・この日、得た結論はこう言うことになりました】

 それでなぜ、あんなにひどいことになったのか?打ち上げで丈ニ、天どんくんなどに聞いた意見はこうなった。
  ◎台本を出したこと自体が、依存心を植え付けただけで良くなかった。・・次回からは台本なしで上がる。・・怖いけど
 ◎高座で感情がこもってない・・と考えてること自体、全然高座に集中してないと言うこと・次回からは集中しよう。
 ◎高座の集中とは、ストーリーを前に進める力と意志!・・これこそが集中力!
  ◎とにかく集中してない。客が笑うとか?笑わないとか?高座に集中すればいい。

 ◎それで明日はなにしよう?とりあえず明日はも失敗はできない。安全パイを切る日だね。楽日は「大晦日文七元結」!
  とにかく、ごめんなさい!



【2月9日九日目(土曜日)・・・今日はなんとかなった「遥かなるたぬきうどん」】
 【高座に上がるまで・・・・・円丈がダメなのは“落語台本依存症”が原因】

 昨日は弟子の丈ニ、天どんなどと打ち上げで円丈の敗因を話し合って、更に一人になって考え、ついに原因は”落語台本依存症”と分かった。あまりにも台本に頼りすぎる。第一、最近の円丈は、稽古と言えばただ台本を読んでる。ほとんど座って上下を振って、キチンと稽古をしない。そこで朝から実際稽古をして見た。多少、噺が抜けたとしてもそれで先に進むと言うのがひつようなんだ。そして誓った高座に台本を持っていかない。

 【実際やって見て・・・・上がったら暖かい拍手が嬉しかった「遥かなるたぬきうどん 」】

 上がったら「お前を待っていたんだよ」と言う長めの拍手が、何か思わずぐっと来そうになったが、ヤバっ!と思ってこらえる。この日は、この日の「」たぬきうどん」はさらってみたら、殆ど覚えていた。今までよりは汗をかかなかったし、(いや、マッターホルンで寒い所だから、あまり汗が出ちゃまずいんだよ)。それに大分、食べる仕草のとこが、大分良くなってきた。まだまだだけどねえ。出来としてはまあまあ、だったと思う。まあ、終わった時の拍手が一番、力強かった。

 【終わってからの感想・・・・明日の「文七元結」ホントに大丈夫】

 ?明日は楽でもう「大晦日・文七元結」円丈バージョンの落語をやる。50分あるね。一度やってみたい。まだ覚えてないけど・・・・ホントに出来るの?もう一生懸命覚えてやるしかない。さあ、一体どうなるのか?




【2月10 日千秋楽(日曜日)・・・お約束・長講「大晦日・文七元結」・大入り満員!】
 【高座に上がるまで・・・・・しかし、ホントに覚えてるのか?分からん】

 今日は予告通り、「大晦日・文七元結」をやる!とにかく稽古をしてみるとなんとなく出来なくはない!「出来なくはない」って、結構、微妙だねえ。まあ、それで10時間ほどは稽古した。でも「十分覚えた訳でもない」、ところどころあやふや・・。記憶力マダラ!まあ、どの程度の覚え方なのか良く分からない。それに50分以上ある噺。楽のこの日はかなり客席は満員!

 【実際やって見て・・・・イイトコとワルイトコがまだら・・「大晦日・文七元結 」】

 この日頼んでプログラムに「大晦日・文七元結」と書いてもらう。お客さんは立ち見状態。良い入り。客層はこの日の円丈目当てとごく普通のお客さんが半々みたい。前に出て丈ニ、円太郎くん、アサダ先生に頼んで時間を詰めてもらっていつもの8時上がりの予定が7時40分上がり。アサダ先生は6分高座!そんなに詰めなくたって、良かったんじゃ?
  それで上がって「文七元結」!とにかく覚えているかどうかより、噺を前進させる強い意思だね!上がる前にはつかえそう固有名詞、句の文句。「大門を出て待乳山聖天から吾妻橋・・」とか、「闇の世の吉原ばかり月夜かな」という・・こう言う言葉が、歳をとるとポカッと忘れやすいので頭の中でさらう。しかし、噺に入る。噺はじめて、5分ぐらいから、お客さんの中では鼻をすする音、まあ一部だけど・・。ただ風邪をひいてただけかも知れないけど・・。女郎屋佐野槌のおかみなんかまあ、よく出来たと思う。
  身投げのシーン!いまひとつだったね。しかも文七のお久の馴れ初めをを話すシーンを忘れて・・。長兵衛と文七の忘れ際にその馴れ初めシーンを無理やり入れる。
その後、夫婦喧嘩から文七の主人が長兵衛宅にお礼をするとこ。うん、悪くないけど・・。ホントに良くもない。まあ、それなりに良かったってとこだね。終わってからの拍手はそれなりに悪くなかったから・・まあまあだったかね。もう一度、原稿を見直して小さな改良を加えたたい。

 【終わってからの感想・・・・・いやいや楽しかった10日間】

 この10日間、もう山あり、谷あり!いやいや、ホントに楽しかった。どうもこう言う自分をとことん追い込んで「勝負〜っ!」っていうのが好きみたいだね。おもしろい。円丈は、ここで自分のプライドと芸人生命を掛けて、自分の高座の全責任は、すべて円丈が背負って、戦うんだ。 それで負けた時、ドカンと落ち込むし、良かった時は人一倍嬉しい。いやいや、こんな楽しいことはない。かなりのリクスとプライドを賭けて戦う。いいねえ。まさに生きてると感じられる瞬間だね。
 それで今回は、自分の年齢から来る記憶力の減退と集中力の欠如。そこから来る心の動揺。もう正直、一体、これで10日間もつのだろうか?と思ったがなんとか土俵際で踏みとどまったと言うところだね。
  円丈は、この10日間の最初の頃、落語原稿をただ読んでセリフを覚える方式から、途中から、落語台本を見ないでとにかく話出して稽古。・・忘れて思い出せない時に台本を見るやり方に根本的に変えた。
  そ野やり方で行こう。多分、高座で台本を出して読むと言うやり方は、もうしないと思う。とにかくもう死ぬまでそう長くないので、生きてるうちに多少は稽古をしようね。
  いや、そんなことより、15日の夜、無限落語で新ネタ!どうするの?またここでも恥をかくのはイヤだよなあ。とにかく、10日間ご支援、ありがとうございました。感謝!感謝!!


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