ロッキー&みっきぃ昔ばなし |
【 語り部 と 作 三遊亭円丈 】
【あだちに犬好きのおじさんが・・】
むかしむかし、 それはそれは犬好きの円丈と言うおじさんが、足立区にすんでいました。 ろっきぃとミッキーという2頭の犬と仲良く暮らしていました。それはある年のことでした。その年の冬はいつもよりズ〜〜ッと寒く。 2頭の犬は夜とても寒そうでした。そこでおじさんは、自分の着ているとても暖かいユニクロで買ったベストを寝る時、ろっきぃに掛けてやりました。ろっきぃはとてもうれしそうでした。 【もうすっかりご満悦のろっきぃ】 |
ところがそんなベストを着てるろっきぃを横でミッキーが恨めしそうに見ていました。しかしベストは一枚しかありません。でもその1枚しかないベストをミッキーに掛けるとろっきぃのプライドはズタズタになり、心の病気になるかも知れません。 そんなことが3日ほど続いたある日のこと。おじさんは、ベストの背中をハサミでジョキジョキと切って2枚にして、ろっきぃとミッキーに一枚ずつねる時 に掛けてやりました。するともう2頭の犬は大喜びで安らかに眠りましたとさ。 【半分に切ったベストで納得のミッキー、ホントに納得してんのか?もちろん】 |
【なんと娘が100円ショップからセーターを】
めでたしめでたし・・・・となる筈だったのですが・・ 次の日におじさんの娘さんが、なんと100円ショップから犬のセーターを2枚買っきました。しかもそれは100円だけどとてもおしゃれでした。それを着せると犬はもっと喜びました。 するとあのおじさんが、切ったあのベストは要らなくなってしまいました。 【100円セーターを着て気取るミッキー】 |
【おじさんはもう一度、そのベストをきました】
でも日が経つにつれてどんどんと寒くなり、おじさんは、あの半分に切ったベストが恋しくなりました、そこでおじさんは、ハサミで切ってベストを着たくなりました。そこでベストのファスナーを掛け、もう一度ひとつにして、今度はハサミで切った方を前にして、もう一度着たんだとさ。めでたし、めでたし! --終わり-- 【おじさんは、ハサミで切った方を前にして着ました】 |