単発企画 写真むかしばなし 2002.12
 ロッキー&みっきぃ昔ばなし

 【 語り部 と 作 三遊亭円丈 】


【あだちに犬好きのおじさんが・・】
 
 むかしむかし、 それはそれは犬好きの円丈と言うおじさんが、足立区にすんでいました。
ろっきぃとミッキーという2頭の犬と仲良く暮らしていました。それはある年のことでした。その年の冬はいつもよりズ〜〜ッと寒く。
 2頭の犬は夜とても寒そうでした。そこでおじさんは、自分の着ているとても暖かいユニクロで買ったベストを寝る時、ろっきぃに掛けてやりました。ろっきぃはとてもうれしそうでした。

【もうすっかりご満悦のろっきぃ】

【自分のベストを着せてやりました】
 ところがそんなベストを着てるろっきぃを横でミッキーが恨めしそうに見ていました。しかしベストは一枚しかありません。でもその1枚しかないベストをミッキーに掛けるとろっきぃのプライドはズタズタになり、心の病気になるかも知れません。

 そんなことが3日ほど続いたある日のこと。おじさんは、ベストの背中をハサミでジョキジョキと切って2枚にして、ろっきぃとミッキーに一枚ずつねる時 に掛けてやりました。するともう2頭の犬は大喜びで安らかに眠りましたとさ。

【半分に切ったベストで納得のミッキー、ホントに納得してんのか?もちろん】

【なんと娘が100円ショップからセーターを】
 めでたしめでたし・・・・となる筈だったのですが・・

  次の日におじさんの娘さんが、なんと100円ショップから犬のセーターを2枚買っきました。しかもそれは100円だけどとてもおしゃれでした。それを着せると犬はもっと喜びました。
するとあのおじさんが、切ったあのベストは要らなくなってしまいました。

【100円セーターを着て気取るミッキー】


【おじさんはもう一度、そのベストをきました】
 でも日が経つにつれてどんどんと寒くなり、おじさんは、あの半分に切ったベストが恋しくなりました、そこでおじさんは、ハサミで切ってベストを着たくなりました。そこでベストのファスナーを掛け、もう一度ひとつにして、今度はハサミで切った方を前にして、もう一度着たんだとさ。めでたし、めでたし!

--終わり--

【おじさんは、ハサミで切った方を前にして着ました】

【その後のはなし】
元野良犬だったミッキーは自分の着てる100円セーターをなぜか破ってしまい。再び2枚のベストが活躍しましたが・・さらに寒くなって。2頭は人間用ひざ掛けを占領して仲良く寝てるそうです。・・めでたし、めでたし。


◎落語TOPに戻る
◎ロッキーのTOPに戻る