新作落語の作り方のプロといえば私、円丈なのだ。30年以上も前、既に日本ボールペン・クラブと言う新作落語を作る会を主宰し、また10年ほど前にも「落語作り方講座」と言うのも主宰し、さらに噺家の仲間にも新作落語の作り方を教えつづけきた。 そして円丈自身も300本近くの新作落語を作り、中に「グリコ少年」愛と感動の落語「横松和平」、「作家地獄」、 「悲しみ造りは埼玉に向けて」(今月発売の雑誌『笑芸人』に掲載)などがある。だから教えても良いよね。 円丈 |
【メニュー】 ◎こうすれば応募台本入賞確立がグーンとアップ ◎新作落語の作り方(まだ半分しか出来てないので・) |
こうすれば応募落語台本の入賞確率がグーンとアップする |
落語協会の募集台本まだ間に合うよ |
1・セリフのカギ・カッコには話す人物名、そしてト書きも書くべし! |
『金融道イブ』 04/11/10ネタおろし、04/04/29改作 三遊亭円丈 ・・・・最初の・・・・・・・ 盛り場近くの住宅地をクリスマス・イブの夜、柄の悪そうな 2人組の男がセカセカと歩いていた。 助手「兄貴、兄貴・・兄貴・・ねえ。闇金の兄貴!」 男 「シッ、大きな声を出すな。・・おれは、闇金じゃねえ。高利貸しだ」 助手「同じじゃないすか?」 男 「全然違う。いいか、闇金は人間のクズのやる仕事で高利貸しは、選ばれた男の仕事だ」 助手「・でどう違うんです?」 男 「全部違う。俺はなあ。葛飾亀有で代々続く高利貸し。金貸しの亀金だ!のれんが違うのよ。しかも創業が安政 5年で上野鈴本と同じ創業なんだ」 助手「えっ、そりゃ、すごいっすね。でも法外な利子を取って違法じゃないすか?」 男 「やかましい。うちは規定以上の利子は取ってねえ。それ以上の分はお車代、ご祝儀として貰ってる」 助手「芸人すよ。それじゃ、ねえ、兄貴!」 ・・・・・(つづく)・・・・・・・ |
以上は円丈の書いた台本。別にこのために丁寧に書いた訳じゃなく、普段からこう言う書き方をしてる訳なんだね。
最初の“盛り場近くの住宅地を・・”この部分も落語の台本で書かない人が多いけど、書いたほうが良い。状況が良く分かるし、
それからシーンの変りにも必ずト書きを入れよう。
シーンの変りを知らずに読んでるとストーリー自体が、分からなくて混乱する。すると審査員は「こんなのボツ」と落としてしまう。
また演者の方でそのト書きが要らないと思えば、演る時に取るだけのことだから。
2・作ってるアンタは分かっても読む方は全然分からん |
3・ストーリーがなくグチみたいなものは絶対落ちる |
4・シモネタは殆ど不採用だと思え! |
5・古典のパクリは通らない |
6・難しい言葉は使わない |
7・台本を書き上げてから必ず読み返してチェックしよう |
8・無駄な言葉を排除して簡潔にしてやさしい文章にする |
9・送る前に誰かに見てもらおう! |
10・テーマをあらかじめ書いておく |