更新日04/10/13

 総額賞金額、な〜〜んと135万円!

 落語協会、04年前期の落語台本募集は、なかなか好評のうちに終了した。そしていよいよ後期の台本の募集の締め切り。183本集まった。前期と合わせて400本ほど集まったことになる。
  今回は183本の台本を1本1本丁寧に読んだ。24時間は掛かった。サラリマーン3日分の労働をこれに費やしたことになる。もちろん、ノーギャラで!だって私が審査委員長だもんね。
  しかし前期と比べ凄いレベルアップをしてる。おどろいた。今回はその報告。 (円 丈)

【協会員の最終台本読みの状況・・左から彦いち、小ゑん、吉窓、正雀、清麿の各師匠・カメラ円丈】


 もう後期は力作揃いだよ
 

【レベルが高いので・・もう落すのがタイヘン!】
 183本の台本を読むのはタイヘンだけどでも楽しかった。原稿読みながら、選別して行く、残るモノと落すもの。ところが落す物と残る物のボーダーラインがあいまいなんだ。明らかに落すのが100本ほど、あとはもうどうするのか?それで残ったのが、50本!しかし最終的に残すのは5本だよ。

【多分、最後まで残るのは、毛ほどの差とアト運だね】
これで協会に持って行って皆の意見を聞き、最終的に5本だけど、まず15本ほどに搾ってから、次にただ単におもしろい順にはならない。
  そうなると作品傾向のバランスも取らなきゃいけない、バカバカしくておもしろいもの、少し聞き応えのあるもの、時代モノ、現代モノとか、演じるキャラクターも考えて5本選ぶ訳だから最終段階では、運が出てくる。
  これは申し訳ないが、演芸だから仕方が無い、勘弁してもらおう。発表会自体はおもしろくなきゃ意味がないからね。

【今回、全作品を読んだのは、柳家喜多八くんを円丈だけ】
 やはり183本を全部読んだ噺家となるとそう多くはない。今回は円丈と喜多八くんだけ。協会事務所で当日来た会員の人に20本ほど読んで貰って、大体あのことを決めた訳だね。あと数日内には最終的に決定することになる。しばらく待たれよ。
 【思わずこんなに力が入った原稿もあった・・】




 今回、こんな作品傾向だよ

【30本ほど大阪弁の台本!】
 前回もそうだけど今回も大阪弁の台本があった。今回も30本ほどあった。しかし東京の落語協会募集で大阪弁の台本が集まるととんなにか不思議な感じがする。「ことによると俺達は上方落語協会か?」と思ってしまう。でもその中に結構おもしろいネタもあるね。
【歌舞伎ファンの台本も多い】
  それから歌舞伎ファンの台本も20本までは行かないけどあった。ただ、正直、私は歌舞伎にそんな詳しくないから中身が良く分からない。しかも歌舞伎ファンの原稿は、落語ファンじゃないから、ギャグが少なくて、ストーリー中心になるので、正直、選考段階で漏れることが多い。次回からはもう少し落語も聞いてギャグを入れると通りやすくなるのでぜひそうしてチョウダイ。
【女性の台本が多くなった】
 今回は女性の台本が増えて来た。作者名と性別は、外してあるから分からないけど、読んでると明らかに女性の感性で書いたと思われるものが結構ある。女性の傾向は、ギャグはやや弱いけど、作品に暖か味にあり、ホンワカしててこれもいい。
【リベンジ作品が苦しい】
  今回、前期で評判になったけど落選したものを書き直したリベンジ作品があった。しかし後期は、前期に比べ確実に全体の作品が2段階ほどレベルUPしているから、結構苦しいと言うのが状況だね。
【4割は何らかの形で使えそう】
 今回、最終まで残らなかったものの中にまたおもしろいものがあったね。7〜80本は、直せば使えそうなものがあった。凄いレベルUPだね。
 【画像付き原稿まであった。・・中身もなかなかおもしろかった】




 とりあえず後期の発表会は11月29日に決定・・開場未定
 

【レベルが高いので・・もう落すのがタイヘン!】
 あと1回、会員で集まって、最終的に5本に絞込み。出演者を決定する。会場が未定だが・・実は12月1日に後期の発表会はやることになっていたが、私が仕事で出られない。それで審査委員長が一度もやらないのは、まずいと言うので、日程が11月末に変更になった訳だ。ゴメン!!
  でも私は正直でなくても良かったんだけど、まずいと言うことで変更になった。

【12月13日に年会優秀賞の発表】
 これで後期のあと、12月13日に年間優秀作品の発表会になる。果たして一体、誰が最優秀賞を受賞して50万円を手にするか、はっきり言って円丈審査委員長の胸ひとつ。だから佳作に選ばれた人の中で、50万を委員長と折半にしてと言う申し出あれば・・・するわけない。
そんなことしたら死ぬまで悪口言われるからね。絶対しない!!

【来年からは年に一度になる】
  来年度からはもう年2回はタイヘンなので年に1度変更予定。しかし正直、落語台本募集は、いくつかあるけど、われわれ落語協会の台本募集が一番内容的に充実してる筈、あと3〜4年続けてば、これが落語台本募集の定番になる筈、またそれだけの努力もしてるし、自負もある。乞う。ご期待!!!!!
 【中には会話にカギカッコがなくて読みにくいものも・・】



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