更新08/06/11

落語コラム その9



 面白かった!落語とドキュメンタリー番組の融合
          人情噺「染みぬき屋峯造」

 
 名古屋の東海テレビ開局50周年記念で人情噺「染みぬき屋峯造」が8年5月24日にオン・エアされた。名古屋で有名な染みぬき屋峯造さんのドキュメンタリー番組。それに円丈が落語風にタンスの中に衣類たちが喋ると言う変わった味付けをした番組。

  正直、おもしろそうだと思うけど「本当に面白い番組になるの?」と聞かれるとおもしろそうだと思うけどわかんないよ。だって出来てみないとどうなるのか?だって落語の形式で内容はドキュメンタリー番組!世界初だよ。
 
  正直、不安もある。これは名古屋の東海テレビの放送。残念ながら東京に住んでる円丈は番組が見られない。それでビデオを送ってもらった。そして見た!!、いやいや、面白いね。いやあ、いいね。 三遊亭円丈

  収録当日、落語のセリフが頭に入ってない・・ヤバッ!

【収録が大須演芸場!!】
 この大須演芸場で今年のゴールデン・ウイークに円丈が独演会をした場所だ。ここで収録したけど、しかし記憶力が落ちてる!そこでの少しでも長いセリフは、2行ぐらいでカットして・・。なんとか、しのいだ。

  だからゴツゴツと部分部分の収録で・・これでつなぐとなんとかなるの?これも正直、不安だったね。
 しかも画面に絵が表示されるけど、別にアニメになってる訳じゃない。それで、大丈夫なの?う〜〜〜
ん、それが不安だよね。

  しかも番組自体はドキュメンタリーだろ?なんか不安だな。どうなんだろうねえ。

【絵は動かなくても・・落語だからいいんだよ!】
 送って来たビデオを見て・・。絵は基本的に全く動かなくても、全然OK!アニメじゃなくこれは落語だからねえ。静止画の方が正しい。東海テレビの制作者の皆さんは見識がある。

 しかも凄いのは、実際収録の時、あれほどブツブツ細切れだったセリフが、編集によって・・すらすらと円丈が喋ってる!もうまさに奇跡だね。

 この番組は染みぬき師奥田峯造さんのドキュメント部分を中心に円丈の落語でのナレーション部分とタンスの中の衣類たちのおしゃべり部分。
実写部分と落語部分が、妙に調和している。これが妙におもしろい。

【画像:衣類たちのおしゃべり・・】


  何と言っても峯造キャラがすばらしい!!
【峯造先生は、いい味持ってます!・・】
 もう染みぬきのために生まれてきたような峯造先生!染みを抜くためには、染めることから、洗剤を200種類自分で調合したり、しかもシミに話しかけながら仕事をする。 「君たち、少し頑固だね」なんて言いながら、仕事をする。

  しかもこの峯造師のところに随分通って、撮影した。丸2か月ほど通ったという。そんなに通ったから、良い映像も撮れたんだね。この峯造先生の素晴らしいのは、仕事を喜んで楽しんでやっている。
その顔がこれ!も染みぬきの没頭してる顔だもんね。
 
 この峯造先生のキャラがあってこそ、この番組が持ってる。

【画像:この方は世界一の染みぬき師奥田峯造さんだ】

【落語とドキョメンタリーで画期的な内容になった!】
 それにしても落語とドキュメンタリーを合わせると今までもなかった全く新しいジャンルのドキョメンタリーが出来てしまった。今度、この手のドキュメントありだね。とにかく凄いことは、落語というフィクションと事実を撮影したドキュメンタリーが合わさった時、全く別な新しいものが誕生したと言うことだね。

  もっと今後はいろんなことが、出来るかも知れないね。落語+サッカーの試合で・・どうなるの?落語なんて落語でしか、使えないと思っていたら、意外と汎用性は高いのかも知れないね。うん、落語は案外スゴイのかもしれない。

【画像:これがタンス界のドン、一張羅の背広のだんなです】




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