2004年は円丈落語家40周年+還暦W記念だよ

 2004年は噺家になって40年!そして還暦、ひとつの完全な節目の年。考えたら40年良く持ったね。同級生に「お前は不安定な職業を選んだな!」と言われ、「ホントその通りだ」と思ったけど、そう言った同級生の方が今や不安定になった。世の中、不思議なもんだね。さあ、その40年の節目にどうする円丈!このままそっと生きるのか?いやいや、噺家としての総仕上げの段階に入った。死ぬ前にもうひと暴れしてくたばるか?その前に死んだりして・・ならそれは円丈の不徳とするところ、これもまた善き哉!!
  
    死なば去るのみ
           生きればやるのみ
                          平成十五年十一月吉祥日               三遊亭 円 丈


やってるその1

 40周年を期に円丈高座衣装をモデル・チェンジ!

 
 正直、今のワッペン・スタイルの着物をもう二十数年やってる。最初は着物にワッペンは結構衝撃があったけど、20年も経つといくらなんでももう古いよねえ。それに今時ワッペンなんて殆ど売ってないもん。いやいや、反省しとります。実は15年以上も前から止めたかった。すっかりあきていた!それでもなかなかキッカケがなくてそのままズルズルと今まで来てしまった。
  それで60才、40周年を期に止めようと思う。そこで高座衣装をオリジナル羽織を目下製作中!一応、ワッぺンを取った着物にニュー陣羽織のスタイルになる。デザインは、白鳥くんの高座衣装も手掛けたことある芝崎着物デザイナー!陣羽織とチャンチャンと混ざったような・・物だね。目下、両者で話し合ってイメージを固めて入る段階で今年中に第1回のテスト衣装を製作。それを元に更に2回目テスト衣装を作ってから、いよいよ実際の衣装に取り掛かる。

  【その円丈羽織の特徴は?】
  (1)イメージ的には不良ジジィ!「な・・なんだ。このジイサンは?」てな感じでしかもどっかカッコイイものにしたいね。
  (2)どこか羽織に現代の臭いのする仕上がり!ポッケットを付けるとか、扇子入れなんかも付けるつもり、なんかワンポイントのひねり。
  (3)颯爽としてカッコイイものだね。お客さんが「おれも着てみたいなあ」と思えるようなものになればと思っている。
     そのうちにHPでも公開するつもり。乞う、ご期待!


やるぞ2

 これが幻となった手拭いデザイン


【グエ、線の幅が5mm以内にならない?それで幻のデザインに
 漫画家バトルロイヤル風間氏に頼んで来年還暦用に手拭いを書いてもらった。上の画像の感じだが、これでも本物はまだ4体ほどキャラがいる。結構おもしろいのだけど、ところが手拭い屋さんが言うには「線の太さは5mm以上欲しい!」それで図ったみたら、太い線でも2mm!細いのは1mm!これを5mmに広げるともう円丈キャラが良く分らなくなる。じゃ無理だよ〜〜ん。そこで急遽、もっとザバッとしたキャラで書き直すことになった。


そこでこんな感じのデザインになる

 落語40年と還暦W記念の手拭いにデザインに変更

そうそう、実は還暦と共に芸歴40年と言うのをスッカリ忘れていた。ボケたか?いやいや、よく「芸能生活40周年」なんかやるけど、あまり好きじゃないんだ。40年やってなにをしたかが大切なんだ。長けりゃ良いと言うもんじゃない。それでポカッと忘れていた。漫画家バトルロイヤル風間氏と相談した結果、還暦と落語40年の二つをデザインをひつの手拭いにする。左から見ると還暦祝いで右から見ると落語家40年の記念手拭いになる。中央円丈は、それがドッキングした円丈。具体的には一体どんなデザインになるのか?風間氏に聞いて欲しい。私には分らん。


やってるぞ3

来年還暦だからこそ、円丈式手抜き足鍛え「リスト・アンクル・ウエイト」使用

 老化は足から今、足に「リスト・アンクル・ウエイト」と言うオモリを付けて歩いている。実は先日仕事を頂いた社長さん、血色が良くて若々しい、私より、年下だと思ったらなんと63才!
  その社長が「円丈さん、私は今、コレを付けているんですよ」と見せて貰ったのが、この「リスト・アンクル・ウエイト・1kg」なんだ。いやいや、悔しいね。早速700gの重さを買う。社長は1kg!もう既に300g負けてる。
  しかしたった700gだと思って付けて見ると重いのなんの。これで毎日仕事はつけて出かける。でも犬の散歩は走るから付けない。こんなの付けて走ったら絶対、足を痛める。それで効果は?まだ2週間ほどだけど取って歩いた時、いつもより、心持ち、素軽いフット・ワークになった気がする。とにかくわざわざ鍛えるんじゃなく外出ついでに付けてついでに鍛える、これ円丈式!

【「リスト・アンクル・ウエイト」で新幹線の乗る円丈】
 この「リスト・アンクル・ウエイト」はミズノの製品(3200円)で重さは700g・1kg・1200gの3タイプ(重くなるほど値段は高い)ある。700gでも実際やって見ると結構きつい。ところが70才でヒマラヤ登山した三浦雄一郎氏は、足に10kずつのオモリを付け、背中に30kgのリュックを背負ってトレーニングした。もう化け物だね。とんでもない。そんなのやったら死んじゃうよ。だから私は決してヒマラヤに登らないぞ。
  一応、700gで半年ほどやって慣れた段階で1kgをパスして1200gに挑戦するつもりだ。ただし、コレを付けて飛行機には乗らない方がいい。先日、北海道に行く時、そのまま乗ったら、チェックに引っ掛かって、そのアト厳しい検査を受け、危うく爆弾テロと間違われそうになったから、絶対、外してカバンに入れてから搭乗しようね。手作りでも行けそうだけど、上手く足にフィットしないと怪我の原因にもなるから気を付けたほうが良い。また一日中付けないようにしてる。
 
【こんな感じのモン。これを足に巻く歩く時だけに限定した方が安全だね】

やりつつあるぞ4

円丈落語を芸として仕上げる時期に来た

 【今までギャグにこだわり過ぎ、作品を殆どケイコしなかった】
 新作に切り替えて25年!それ以来、あまり自分のネタのケイコをしていない。なぜしないのか?答え「する気がしない!」バカタレッ、それでもプロか?全くだね。今までは受けなかったら、ケイコをするんじゃなくて、ギャグを新しくする。この方法で処理してた。ネタを作るのは大好きで、何度書き直しても完璧に台本が仕上がるまでトコトン書き直した。そのため台本が仕上がるのが口演ギリギリになって、覚える時間がなくて、ウロ覚え状態になってしまう。だから上下とか、仕草をあまり考えるヒマもなく上がるから。上がってから「ええとコイツは、上を向いてやろうか?」なんて高座で決めていたぐらい。ホント、幾らなんでもこれじゃマズイよね。

 【台本に予め演じてウケル部分を入れて書くようになった】
 最近の新作の作り方に微妙な変化が起こった。それが、台本に予め演じてウケル部分を入れて書くようになったことだね。最近でネタで言えば合唱つき「またぎの里」の東海林太郎キャラ(直立不動で“起立”なんて言いながら歌う)、「」金融道イブ」浪花の田島のいくつもの携帯を次々にとって違うタイプを演ずる部分。携帯取り分け!そしてこの2つのキャラは完全にハマッタってキッチリ受けた。
それに本番までに演ずる部分は結構ケイコをもした。それに独演会で演じた「わたし犬」の中でも台本は変ってないけど、今回キッチリ仕草や表現をして、ウケタ部分が何箇所もあった。今までギャグが受けないと思っていたのが、ケイコ不足でお客さんに良く分らず受けなかったものがかなりあるのだ。反省〜〜っ!

【もう一度、落語ハマろう!円丈落語は、収穫期を迎える】
 昔の円丈の新作はギャグに走り過ぎていて、キャラクターが、不完全でケイコしてるといやんなった。でも最近のは、ギャグより、作品全体としての方に比重を置いて来ているので無理のない作品に仕上がってきてる。ケイコをしててもあまり違和感がなくなり、最近は結構ケイコをしてるんだよ。不思議なkとにもっとケイコをしたいと思うようになった。
  今まで新作に対する非難の多くが、この芸としての新作の未熟さにある。しかし今、円丈はケイコでもその芸をクリアしようとしてる。演ずる部分でも古典を凌駕しようと考えている。正直、ケイコしなくても一応の評価は得てきた。これでケイコをすれば、誰にもなにも言わせない。

【3年落語三昧をしてみよう】
 40年も芸人やってるとアト5年で私が円生に入門した時、師は64才だった。その年になる。だからなんなんだ?その時までに円丈落語の一応の完成をさせたい。そして円生と自分を比較しようと思ってる。どの部分が円生より、上でどの部分が、円生より足りないのか?自分自身でその評価を下したい。弟子は師匠を抜かなければならない。それが師匠の恩返しなのだ。一体、どの程度の恩返しになるのか?今から楽しみだ。比べて見たら全然、恩返しになっていなかったりして・・。



できそうだぞ5

持つべきものはお弟子さん!「還暦+落語40年円丈の会」企画を浮上中!

 
 いやいや、先日、弟子の白鳥が来て、来年の還暦には弟子全員で協力して師匠のイベント落語会をやりたいと言う申し出があった。うれしいねえ。持つべきものはお弟子さん!なんでもこんな時だけ「さん」を付ける?まあ、それはともかくとして自分が一生懸命指導してきたお弟子さんから、そう言う申し出はなんか感慨深いものがあるねえ。正直、感動物だよ。

もしこんなイベント落語会で弟子全員から高座で花束なんか貰ったら、絶対泣いちゃうな。もう年で涙腺も緩んで涙もろくなってるからね。堪えるどろうけど泣くなあ。もう結婚式の花束贈呈みたいなもんだ。

 実際、お弟子さんだけには負担を掛けられないので。いろんな方面に少しずつお願いして、それで3〜400人入る会場でやりたいと思っているところ。場所、会の名前など未定だが、やるよ!とにかくその気持ちがうれしい。お弟子さんに感謝!感謝!

池袋演芸場6月の一門会・・撮影横井氏】



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