円丈緊急報告!落語協会台本募集で円丈はブチ切れた!!2005/12/14
落語協会台本募集:死ぬほど悔しかった「ピザ1枚」! |
円丈呪われた協会落語台本募集の辛酸の歴史! |
【その1:こっそり応募・・見事落選事件!!・・04年前期】 04年から始まった落語協会新作台本募集!その第1回前期、このH・Pにも書いたけど、公募はあったものの。あまりに作品数が少なくて、しかもレベルが低い。委員の古今亭志ん五さんから「兄さんさあ、碌なの来てないからて、もし良かったら、こっそり1本書いて送ってくれるいいんだけど・・。」と言われ、それでまあ、古典やってる噺家も多いので古典落語「湯屋番」の現代版「エステ湯屋番」を書いて見事落選! 中には「こんなに古典の焼き直しじゃない」っていいうんだね。内心「バカタレ!あんたたちのために書いたんだよ」 そこそこ仕上がったんだけど・・、ホント見る目がない連中だね。冗談じゃない。ホント、大体、これが協会台本募集、円丈のケチの付きはじめだね。悔しいから、その後、この噺は、2.3回ほどやったかね。それなりにはウケルけど、他の新作の方が受けるから自然にやらなくなった。いや、そんなにヒドイ作品じゃないよ。 【その2:作品が当日仕上がった・・でも覚えられず見事大コケ!・・04年後期】 後期になって今度は円丈が応募台本をやることになり、夢のある「クモの子」をやることになった。飛行機が不時着して、雲の上を歩いて行くというなんとなくホンワカして夢のある噺なのでやることになった。しかし作品を手直しするとどうもなんかシックリ来ない。中途半端で面白くない、!それで円丈の悪い点だね。台本を手直しを始めると際限なく手直してしまう。もう「台本手直し病」と言う病気だね。それで出来上がったのが本番当日になってしまった! かなりいい出来だと思ったけど、出来上がったその日の内じゃ覚えられず、惨敗!しかもこの日のお客さんは、古典好きの感じがして、お客さんとギャグのソリが合わずに最後喧嘩みたいな高座になってしまい。あえなく敗退いやあ、協会の台本募集は、円丈の鬼門だね。 【そして・・今回は?ニ度あることは三度ある・・05年度は??】 |
---|
【12月9日・・協会事務所での台本のリハ風景・・チャンとリハでも着物を着てする。】 |
【関西人が5人も出てきて・・どうすんの?】 |
---|
13日の本番まで・・ま、まずい。落語が覚えられん! |
【関西弁で落語をやるって、英語の落語をやるのと同じだね】 本番3日前にほぼカンペキな台本が出来た。それから覚え入ったが、全然、頭に入らないのだ。なにせ全員が関西弁!ところがこの関西弁が、曲者なんだ。以前、自作「月とじゃがりこ」は登場人物が、関西人。この時も覚えるにに結構時間が掛かったが、「ピザ一枚」かなり本格的な関西弁なんだ。「〜してへんかったけど・・」とか「〜してもうたやんけ」なんて殆ど聞きなれない関西弁が出てくる。 しかし、その時、関西弁と言うのは、アクセントも低音と中高音、高音と3段階のアクセントがある。そんなの出来ないよ〜〜っ。円丈の母国語名古屋弁より遥かに難しい。 【当日になってもなんかぼんやりとして覚えてない。ギャオ、どうすんの?】 それで3日間、一心不乱で稽古したが、当日になっても良く覚えてない!おいおい、どうするんだ?参ったね。かろうじてストーリーを追いかけられるかどうかの覚え方!参った。円丈の計算では3日あれば大抵の噺は覚えられる筈なのにダメなんだ。ああ、これは覚えるだけで1週間は掛かるね。こう言うことはやってみて分ることだからね。それにしても歳のせいで記憶力が年々落ちてるせいもなるね。もう参ったよ!!!!! |
---|
台本募集の当日の出番 |
---|
オープニンと出番抽選 |
司会三遊亭丈ニ |
|
---|---|---|
『ため息の行方』作高橋紫裕 |
鈴々舎わか馬 |
佳 作 |
『もてたい』 作山田浩康 |
無月亭清麿 |
佳 作 |
『ピザ一枚』 作井口守 |
三遊亭円丈 |
佳 作 |
仲入り |
||
『夏の縁側』作小林未(みゆ) |
入船亭扇冶 |
優 勝 |
『按摩の夢』作本田久作 |
金原亭世の介 |
準優勝 |
投票と表彰状(8人審査員で投票) |
(円丈怒って帰る) |
ついに円丈ブチキレ・・表彰欠席、怒りの帰宅? |
【オープニングの出番順を抽選で決めてるとこ・・この辺は和気合い合いだったけど・・最後に円丈ブチキレ】 |
【ダメだ!正直、ヒドイ高座、全く集中力がない、歳のせいか?】 |
---|
表彰式!ブチキレた円丈、出席を拒否で帰宅! |
【関西弁で落語をやるって、英語の落語をやるのと同じだね】 この優勝、準優勝を8人の審査員に、それぞれ1人2票投票して高座で決定した。その結果は唖然とするものだった。圧倒的に「夏の縁側」と「按摩の夢」(儀古典と情感落語)の一騎打ち。屋ハイ話。円丈が、リハでアドバイスした2作品の2本で決定。そして円丈の「ピザ一枚」は殆どなし!最後に審査委員長の志ん五さんは円丈に投票してやっと3票になっただけ。そしてついに円丈がブチ切れた。 【ふざけるな。おれは死ぬほど努力したんだ!・・くやしい、くやしい、死ぬほどくやしい】 別に優勝も準優勝しなくてもいい。しかしこの大差はねえだろ?ふざけるな。俺は41年新作一筋でやってきたんだ。一体、この8人の噺家の審査員は、どれほどの新作に造詣があるんだ。どれほど理解があるんだ。ふざけるな。あんた達に審査されたかねえ!くやしい、くやしいよ、おれはホントにくやしい!俺は新作に命を懸けてるんだ。円丈のプライドはズタズタにされた。 【「笑いを中心した寄席出来るもの」で始またんだ。あの2本で笑えるのか?】 そもそもこの協会台本募集の精神は、「寄席で出来る笑いを中心とした作品」だったはずしかし今回、作品本は2本とも笑いはねえぞ!審査員はなにを考えているんだ。バランス感覚がなさ過ぎる。ある新聞記者が言ってぞ。今回の結果は全く意外だった」って。俺は、情感に訴えるのも否定しないし、「按摩の夢」も「それなりに良いだろ?だが落語の王道はギャグだぞ。審査員の何人かにギャグそのものがわかっていなかったんじゃないのか?もし反論があったらいつでも受け付けよう。 【噺家になって今日が一番くやしい・・もう一度問う!あんた達に円丈を審査できるのか?】 もう本当にくやしくて、くやしくて、噺家になって、こんなにくやしい日はなかった。大体、今まで結構、新作では、優勝を決めるなんて良くやって来たが、今まではみんな納得できた。だが今回、だけは絶対に納得出来ない。お客さんに決められたら、納得しよう。もっとキチンと新作をやって来た人に決められたら納得しよう。だが新作を良く知らないあんた達に決められたくない。来年はシステムを変えるぞ!断言する。 【もう一度、リターン・マッチ「ピザ一枚」!・・くやしさをバネにして】 しかし、寝てもくやしさがこみ上げる。翌日もくやしさが、こみ上げる。ふざけるな。もう・・。もう一度、リターン・マッチをしてやる。それでウケてから寄席でやって円丈の正しさを実証してやる。おれは新作一筋確信犯円丈だ。 【ただこの日のお客さんと「ピザ一枚」の作者井口さん、ごめんなさい】 ただそれでも怒って帰ったことに対して、この日きていただいたお客さんと、そしてこのネタを応募してくれた井口守さんには、ホント申し訳ないと思っている。申し訳ない。すいません!! |
---|
この日の集中力欠如、これは円丈の断末魔のはじまりなのか? |
【どうも集中力欠如は歳のせいらしい】 でも怒ってばかりいても仕方がない。この日の円丈も集中力の欠如。そして翌日、仕事先で一番良くやる「新寿限無」をやったが、3.4箇所、いつもならスンナリ出てくるセリフが出ない。なんだっけ?別な言葉ではなしたが、やはり翌日の高座も集中力を欠いた。これはどうも歳のせいのようだ。 この延長線上に高座に上がって、分らなくなって同じところをグルグルなんども演じるようになるんじゃないかね。熊さんが歩いていて、「アレ、おれはどこへ行くんだろう?」と演者自身が分らなくなることが、ありそうだ。するとこれは円丈の断末魔の始まりなのか?だから長生きなんてしたくないんだ。みっともねえ! 【だめになって作り続けるぞ】 歳を取るともっと分り易い年寄り用の固有名詞が、3つで登場人物が2人でギャグが2つしかない噺を作るってやるようになるのか?くやしい。だから歳なんか取りたくないんだよ。もうとにかくなんとか70まではどんなにセコクなっても忘れても新作を作り続けよう。断末魔になったら、その断末魔を見せてやろう!弟子が「師匠、もうみっともないから新作を絶対作らないで下さい」と言われる日までは作り続けよう。(円丈 |
---|