円丈目下25年ぶりの衣装チェンジ中 |
円丈は、もう着物にワッペンを貼った衣装でもう25年!正直15年以上前から「もう変えたい」と思っていた。じゃ、その時変えればいいだろ? 【これが今までのワッペン衣装:高座前に沈思黙考なにか考えてる。・・で何を?忘れた!】 |
【着物デザイナー芝崎るみ氏】 とても落語好きの着物デザイナーで、儲けをどがえししてやって頂いてる、いやあ、ありがたい。以前、自分のHPで羽織と着物の色を比較で、どんな組み合わせの色が高座に映えるのかと言うページがあったけど・・。どこかに引越したみたい。とにかく、素人の私が、訳の分からないことを言ってもキチンとその関係の情報を集めてくれる。エライ人なのだ。白鳥の高座衣装のかなりの部分。芝崎氏が、手掛けている。 |
【舞台衣装デザイナー堂本教子氏】 |
【舞台衣装パーツ師・・小玉しお氏】 そのパーツ師ってなんなんだ?よく分からない。この小玉さんは舞台衣装の刺繍や、舞台衣装のパーツを専門してる方。年季が入ってる。 洋裁、和裁なんでもOK。ここをこんな風にと言うとその場でチョコチョコとやってくれる。とにかくプロ!その上ヒモをチョコチョコと編んでその場。羽織の紐のような物を作ってしまう。素人の私から見ると魔術師のように見えるね。 |
円丈羽織3枚目・・夏物一号完成! |
やっと合わせの羽織が2枚出来たと思ったら既に夏!すると合わせじゃ夏は着られない。そこで夏物の製作を依頼し、とりあえず原宿の古着屋さんに着物デザイナーの芝崎さんと夏物の素材を買いに行く・・。しかし夏物は意外と数が少なく、明るい色も少ない。4軒ほど廻ったがなかなかない。5軒目に紺の生地のやや地味目の物があって、贅沢を言ってられない。これを購入し、夏物1号を製作した。
夏物羽織の問題点はここ! |
【夏物羽織のここが問題なんだね】 ◎肩パットを入れると呂の生地は、透けて見えてしまう。 ◎しかも肩パットあると畳みにくくて、しかもかさ張る。 ◎とにかくかさ張らなくて、肩のラインが、ピシッと出るようにしたい。 【衣装パーツ師の小玉さんの答えはこう・・】 ◎肩のラインに竹ヒゴを入れる・・えっ、そんなんで大丈夫? ◎これだとかさ張らずしかも透けて見えることもない・・ホント? |
仮縫い・・夏物羽織は長〜〜〜〜〜いのだ! |
【今度はなが〜〜い羽織にしよう!】 |
それで円丈羽織第3号、夏物羽織完成〜〜〜っ! |
【こんどは、すごいコンパクトに畳めていいなあ】 それから2週間ほどで7月の中旬に夏物羽織が完成した。今度のはとにかくコンパクトになって、しかも肩のラインはピンとなってる。いいねえ。とても気に入ってる。 【では難点は?】 これは難点と言うか当然のことだろうけど、色がやや地味目の紺だから、合う着物が少し制限される。同じ紺か、薄い明るい色の着物だね。 しかしこれは難点と言うより、どんな羽織だって全てに合う訳はないんだから当然だね。やはり夏物も色んな色で3枚ほど作ってカバーしないといけないね。 【羽織の紐が問題?】 ◎羽織の紐が下過ぎて座るとヒザの上に羽織の紐を乗った形になってしまう。チョイ、情けない形になる。 ◎羽織の紐が、最初結んであったが、高座で解いたら、紐の結び方が分からなくなってしまう。いまだにキチンと結べない。自分が情けないね。 ◎考えたらホックを外せば良いんだから別に外す必要はなかったんだね。私ってバカだあ〜〜な! 【これがそう・・どうもモデルが良くないね・あっ、俺だ!】 |
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【こんなにコンパクトになった羽織3号】 いやいや、どう?羽織3号と最初の1号ではこんなに量がい違うんだ。1号はセットになっていて、丸い筒に肩パットが入っていて、上のケースには小物の飾り物が入ってる。もうこれだけでももって歩くのがタイヘン。 でも3号だとこれだけ!良いねえ。しかも呂だから単で薄い、軽い!人間の相違工夫によってこれだけコンパクトになる。でもこれ以上は無理だね。あとは羽織の丈を胸で切るとかしないとね。うれしい! |
円丈羽織改良2号完成! |
1枚目の羽織はピンク。これで高座に上がると中に女性客から「わ、きれい!なんて声が上がったりする。
なんか、照れるけど、少し嬉しいねえ。ただ、まだピンク羽織に自分が馴染んでいないせいか、少し緊張するね。
それに羽織を脱がずに落語に入ると手の仕草の時、肩パットが邪魔でしょうがない。そこで途中で脱ぐ。
とにかく、なんとかなる目途はついたので2枚目の発注することにした!
羽織第2号の改良点 |
【円丈羽織1号のここが難点】 ◎肩パットが、大きいので持ち運びが面倒! ◎肩パットが、でかくてすれ違うと人に当る。 ◎肩パットを持つ運びの時、いちいち外さないといけない。 【そこで2号はこうする】 ◎肩パットを入れたまま畳めるようにする。 ◎肩パットの幅を出さない。 ◎色は、薄グリーンのもので作る。 大体、こんなところで第2号に製作を依頼、しかしいいねえ。舞台衣装を中心にしてる堂本さんや、縫い子の**さんは、とにかくすばやく対応してくてくれる。こうしたいと言うと直ぐそうしてくれる。ありがたい、これが和裁オンリーの人だったら、こうは行かないもんね。 |
円丈羽織第2号、最終仮縫い風景! |
【これが仮縫い風景】 |
これが完成した円丈羽織第2号だよ! |
【とってもGood!気に入ってま〜〜す】 |
これが実際着てるところの円丈羽織第1・2号 |
【ピンクとブルー】 合いそうもない感じだが、そうでもないね。結構違和感はない。 |
【グリーンとグリーン】 羽織も着物もグリーン!とてもよく会う。肩パットで出てない。落ち着く。 |
【ピンクとピンク】 羽織も着物もピンク。当然あう。座った時。やや紐の位置が低いかな。 |
夏場はどうする・・呂の羽織がないよ! |
さて6月で衣替えになり、するとやっと作った羽織も秋まで使えない。そうなると着る円丈羽織がない。夏は透けて見える絽(ろ)の生地になるけど。少し派手な柄の生地があるかどうか? しかしあってもあまり透けて見えると肩パットが丸見えになるし、結構むずかしい。じゃどうするか?う〜〜ん、どうしたら良い。 【3人の女性に囲まれてうれしい!アホか?撮影:芝崎氏】 |
前掛けを考慮中・・。 |
そのうちに着物の下の前掛けをしようと考え中!以前、大阪なんかでは、高座返しは女性のお茶子さんが、座布団をヒックリ返していたけど、前掛けをしていたけど中々良かった。噺家と言うと着物に袴になるけど、みんなやってて平凡! |
円丈羽織第一号ほぼ完成! |
とにかくまずお互い意見をぶつけて調整するのに2ヶ月ほどかかった。とにかくこちらは素人だからいろんなこと言うんだね。
そしてその内容は以下のようなもの・・。
これがその円丈羽織だよ〜〜っ! |
【これがほほ完成間じか円丈羽織】 |
【悩んだ羽織の背中のデザイン】 |
【早くも2枚目、色は黒!果たし合うのかね?】 |
【今、円丈前掛けを検討中!】 |
◎さて問題は、これを着て高座に上がってキチンとお披露目する場所考えないといけない。
取り合えず4月ごろまでにはお披露目をしたいなあ。
高座衣装は2タイプ考えてる! |
(1)着物と洋服の中間のような衣装 現代モノの新作落語をやっていると果たして着物で良いのかと言う疑問がいつもあった。でもやはり落語は座った方が聞く方も演る方も落ち着ける。そこで洋服で座る?これもどこかのお寺の法事みたいなものでバカみたいだ。するとやはり着物と洋服の中間のような衣装がいいのでは?と考えたが、なかなかこれは実現が難しい。そこで今回、これは後回し! |
(2)今あるものを利用して少しだけ変化を付ける まあ、現実的には、今まで着てきたワッペンの着物がある訳だから、その財産を生かしてイメージ・チェンジを図る。新作をやる噺家で一番多いのが着物に袴!しかしあまりにも多くの噺家がこのタイプ。今更、これを円丈がやる意味がない。やはり、他の噺家と差別化する意味でも人がやっていないのは陣羽織のような羽織だね。 この新しい陣羽織でその下にワッペンを取った今までの着物。これが一番現実的だ。そこで少し新しいチャンチャンコと言うか、陣羽織と言うこれをとりあえず「円羽織」と言う名前にしよう!今回は円羽織を作ることにしたのでした・・。 |
これが円丈の考えた「円羽織」? |
【これが空想の世界の中の円羽織】 どう空想の世界だと色んなことを考えるね。羽織の両サイドが、帽子のように広がって、しかも脱着可能。しかも頭にかぶると帽子になる。 5千万円入るポッケだの!アンテナだの・・もう大変だね。こんな感じだよ。えっ、お前の頭はこどもか?そう子供なんだもん・・・多分。これで実現できるのは、ゼロだね。 |
作ってくれるのはこの人たち |
ワガママな注文人・・・・・・・三遊亭円丈 |
コーディネーター・・・・・・・・芝崎 る み |
デザイン・製作・・・・・・・・・堂本 教 子 |
とにかく陣羽織スタイルで! |
とにかくまずお互い意見をぶつけて調整するのに2ヶ月ほどかかった。とにかくこちらは素人だからいろんなこと言うんだね。
そしてその内容は以下のようなもの・・。
円丈「まず陣羽織にポケットを付けて欲しいですね!それに胸に扇子差す扇子差しも欲しいなあ!」 |
ついに仮縫いする前の仮仮縫いを実行! |
とにかく「ああだ、こうだ」と何時までも議論しててもしょうがない。とにかく仮縫いの仮仮縫いを行って
ドンドン本人の意見を取り入れながら基本的な形を決めてしまい。それでとりあえず仮縫いまで漕ぎつけ
ようと作戦だ。しかし堂本さんはさすがに舞台衣装デザイナー。普段から無理難題をふっかけられているから、
こうして欲しいと言うと直ぐ実現してしまう。芝崎氏が悩んでいたことは、まさにそこだね。
着物を縫える人に「ポケットを付けて欲しい!」と言っても出来ない。ではだれにそれが出来るか?
それで堂本氏を指名したが、まさにぴったり、大正解だね。
【仮仮縫いでこんな感じになった】 |
◎さあ、仮仮縫いの次は、仮縫い。果たしてどうなるか?楽しみだねえ。
と言うことでこの「円丈羽織」が一体、どうなるか?次回に続く・・。いや、引っ張るなあ。