【今回のお勧め狛犬】
神田明神の裏へまわると末社稲荷がある。なんだキツネかぁ…と思いつつも、ブロンズだから目を向ける狛犬ファンも少なくはない。ところが、それだけで通り過ぎてしまうとキツネにだまされたことになる?!さて、その秘密は?(阿由葉)
【ブロンズ擬き狐】
末廣稲荷 享和二壬戌歳正月吉日建立 昭和四拾一年二月吉日再建
千代田区神田鍛冶町 神統御剱教会 安井やす
日本参道狛犬研究会の会長三遊亭円丈師匠の目も欺いたブロンズ擬き(もどき)狐。私もだまされていました。ちなみに参拝に来られた方に「これは何で出来
ているか分かりますか?」と聞いたところブロンズと答えてくれました。
この狐の作り方は、まず番線と呼ばれる針金で狐の形を作りそこにモルタルを塗って、小さな専用の鏝を使い完成させます。これは左官屋の仕事で「モルタル彫刻」と云います。足の細さは石彫では出来ない見事な仕事と云えます。その後十分に乾燥させ青黒い塗料を塗ってブロンズ擬き狐の仕上がりです。 (写真・文;山田敏春)
写真/発見者:山田敏春 文:山田敏春/阿由葉
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