【更新日・・・2005年2月17日】
狛研と会長円丈により、2001年12月18日、品川神社、末社浅間神社にくも狛犬が、建立されたこれはその建立写真館である。


 ジャーン!こうして04年12月18日15:00に狛犬の幕は切って落とされた。果たして一体、どんな狛犬なのか?・・詳しくは順に見ていってチョウダイ!・品川神社にて
【な、なんだ?これが序幕前の狛犬】
一目見るとなんだか、荷物にカバーが掛かっているいるだけのように見えるが、実はこれが円丈と狛研で奉納した雲に乗るくも狛犬の序幕式の前の状態なのだ。赤い綱はは、みんなで引っ張る序幕式の綱なのだ。
果たして一体、どんな狛犬が現われるのか?楽しみだ


【このシートの下にあのくも狛犬が・・・】

 



 【1・これが建立の経緯だよ】


まず実は03年4月に円丈があるテレビのクイズに出場した時に「賞金が獲得したら何に使いますか?」と聞かれ、うっかり「狛犬を建立をします」と言ってしまった。いや、まずかったかね。それでこの金を基金にして狛研で狛犬を建立しようと決意した。

◎それにもう一人の狛研で会員で石工の綱川氏が「狛犬が建立できたらタダでも彫る」って言ってたから・・。でも実際はタダじゃなかった。当たり前だよね。プロなんだからね。

◎それで狛研と相談して狛研で建立することになった。

◎もちろん円丈が綾瀬稲荷の狛犬建立でもお世話になった。石定さんが、狛犬プロデューサーとして、そして円丈が狛犬ゼネラル・マネジャー!なにがゼネラル・マネジャーだ?

◎実際は狛研と円丈が、一体ずつ建立と言うことになった。正確には阿の狛犬を円丈。吽の方を狛研となる。

◎どういう狛犬にするか?何回か相談したが今ひとつ良いのがでない。
まず奉納する神社を決めようとなり、狛研の会員から品川神社の声が上がり。品川神社さん(末社浅間神社の後宝前)に建立する了解をいただいた。

そこで円丈プランとして浅間神社だから悠然と雲の上に乗り、阿吽の狛犬が、それぞれ昇る朝日と夕陽をガッと押さえつけてる感じの狛犬にする。足座ではなく雲座とする。

2. 台石は富士山のレリーフで 10 cmほどの厚みのあるレリーフにする。
3. 富士山の中央には粋に“こまけん”と平仮名でマークを入れる。これは切り絵画家の風祭竜二氏のお願いして完成。

【絵は石工の綱川さん、彫れる人は絵もうまい!】




【2・碑文の最終チェックをする石定さんと円丈】
4. 雲座は一枚の石ではなく別に石にこの雲座だけ彫りボリュームを出す。
5. 狛犬の押さえる太陽だけは石を別にあとで嵌め込む
しかし、その後台石のレリーフの厚みは 10 cmから 3 cmになり、狛犬の下の太陽は難しいそうなのでやめになった。

【円丈の自宅で石定さんとチェック】
  途中であまり計画が進まなくなったが、とにかく04年年内に奉納しようと言うことになり、綱川氏の狛犬製作の順調に進みだし、一方、石定さんとふたりで狛犬のレリーフと碑文と書体の最終チェックに入る。
  碑文の文体が実に難しい。ややクセのある少し太い独特な文字がイインだけど、石定さんの知り合いに2回書いて貰い。ダメをだして3回目にK・Oとなった。

 【しかし正直、この写真は12月初め、こんな時期にこんな相談してて18日に間に合うのかね?なんか?不安だな??】




【3・いよいよ狛犬設置・・12月17日】



 建立の前日の17日、狛犬も届き台石設置が始まった。一番下の土台は、セメントではなくミカゲ石。なぜセメントをつかわないのか?

石定氏「セメントは100年もするとヒビが入って、土台の役を果たさなくなる。それで石を敷いた」
円 丈「でもどうせなら上と同じ安山岩の小松石を使っては?」
石定氏「いや、小松だと金が掛かるのでここは安く上げるためにミカゲにしました」
円 丈「へ〜〜〜え。そうすか!」

しかし下の根石とその上
の台石は、ただ乗せるだけ!
円 丈 「えっ、こんなんで大丈夫なの?」大掾ボ祭竜二氏より、円丈は、直筆狛犬を額に入れて石定氏「ええ、大丈夫です」
円 丈「はあ〜ッ・・」
いや、プロから大丈夫と言われるともうそれ以上はなにも言えなくなる。
きっと大丈夫・・・なんだろうね。石定さん!少し心配だな。

 

  【石の運搬はクレーンで運ぶ
    ・・・NHKの取材も来てたから3人ぐらいで手で運んで欲しいかった気もするね】


 






【5・いよいよ当日の序幕式のはじまり〜っ】



 そして序幕式の時間が来て、品川神社んも宮司さんふたりで祝詞!なんとなく牛にシーツを掛けたのが狛犬なんだね。

  しかし序幕式で紐を引っ張ると幕がちゃんときれいに落ちるのか?始まる前にテストしたら狛犬の前側の半分しか落ちない。ダメダコリャ!そこで後ろに2人の人間を配置して「イエイエイエ−」の掛け声とともにきれい落ちるように準備した。
この「エイエイエー」の掛け声は、栄えるの「エイ」でだから「エイエイオー」ではなくすべて「エイエイエー」で全部「栄」で行くことになった。

【やはり宮司さんが出てくるとみんな神妙になってピリッとしまる】




【6・うお〜っの歓声が上がるか、どうかが序幕式の成否だ】


 そしていよいよ序幕式で狛犬のお披露目になる。しかし円丈が、最初に狛犬を奉納した綾瀬稲荷の序幕式では、パラリと「落ちた瞬間、期せずして「見物客から“お〜〜う”と言う歓声が上がった。いや幕が落ちた途端に「えっ、これ?」と言われたらもう終わりだね。そこで序幕式の司会で弟子のぬう生と小田原丈は
「それでは良いですか?幕が落ちたらう〜〜おと歓声を上げて下さい!それではうお〜〜っの練習を!」
なんと序幕式の前にう〜〜おの練習を4.5回ほどして、ついに序幕となった。

すると序幕と同時に期せずして
「うお〜〜〜〜っ」と言う声が上がった。当たり前か?でもこのぬう生と小田原丈は、良く盛り上げてくれて、笑いの絶えない賑やかな序幕式となった。
 

【左から:ぬう生、小田原丈、円丈・・後ろに少し見えるのがテレビカメラ。もうテレビが入ると途端に張り切るのが芸人だね。円丈は序幕の前にパラリと幕が落ちると困るから幕のストッパー役で綱を押さえている】





7・序幕式の最後の仕上げ、くも狛犬と記念写真




 
序幕のあと、ふたりの石工さんと円丈の3人が、司会から質問を受けて。わきあいあいの内に序幕式は終った。そのあと狛犬好きには見逃せない。狛犬との記念写真。そして阿の狛犬の台石の裏に以下のような碑文が彫ってある。
  建立までの間には実は色々トラブルもあった。しかしこうして出来てみるとみんな狛研の会員はうれしそうだった。みなさん、お疲れさまでした・・。

  「 くも狛犬の碑

  狛犬好きの者ども集まりてここに狛犬を立てんとす。
 その想いあふれ、ついに天にまで届き、狛犬も雲に乗る。
  これを雲こまいぬと言う。
    われらもまた天の昇る想いなり。
  平成十六年十ニ月吉日
         狛犬好き世話人
              三遊亭 円 丈 」

【狛犬の記念写真だけは営業用の顔からホントにうれしそうな顔になる】



8・品川神社建立の真実・実は完成してなかった・・



  序幕式も無事に終ってあとは狛犬奉納落語会があるだけど。実は重大な問題があったのだ。実はあの狛犬は完成していなかったのだ。
前7の写真を見てもらえば分かると思うけど、台石のレリーフが彫りかけなんだ。前日、石定さんが「師匠、大丈夫、キッチリ時間までに彫っときます」と請合ったけど、当日みたら、そのまんま・・。でも延期する訳に行かないからね。そのまま序幕になってしまった。

「でいつやるんですか?」
「まあ、来年2月までには!」
「そんなアホな!とにかく年内に完成させて」
と言うことで1週間以内には完成することになった。
  しかしわりとのんびり屋の石定さんだから少し心配だけどね。

でも今回の狛研のマークが富士山に描かれたけど、マークが小さくて良く見えない。そこで
「ねえ。石定さん、この横が空いてるからここに大きく狛研のマークを入れてくれる?サービスで」
「ハイ、タダで入れときましょう!」
ただで入ったこのマークは評判がいい。

【サービスでタダで入れてもらった狛研マーク・製作風祭竜二氏】




【おまけ・狛犬奉納落語会・・もうクタクタだった・・



  正直、狛犬建立は、序幕式全体を見て、狛犬の最終チェックをして、あれをしてこれをしてともうスッカリ疲れてしまった。もう奉納落語の時は、腑抜けになっていた。もう落語を奉納するスタミナは残ってない。出来れば後日、奉納したかったね。

 それでこの日は「ランゴランゴ」と言う落語を奉納して結構受けた。とにかく疲れました。

 【その後は狛研の忘年会】

 このあと狛研の忘年会を近くのお寿司屋さんでやったけど、普段は会員の挨拶やら円丈の狛犬ばなしやらあるんだけど、狛研の会員も疲れていたせいか、みんなただ雑談で終った。 しかし会員はみんなうれしそうだったのが、一番うれしかったね。


【「ぬう生」のビラが、「かぬ生」になっていた。前座名が「かぬう」で「ぬう生」は「かぬ生」になってしまった】




【これが品川神社・狛犬建立記念手拭だよ
                ・・橋本悦代さんデザイン 】





 デザインはイラストライターの橋本悦代さん!先月、浦島亀子さんより、額に入った絵を頂いた。これだよ。そのえが実にほのぼのとしていい感じ。


  それを描いたのが、この橋本悦代さんだった。もうとても気に入って。手拭のデザインをお願いした。この橋本さんは才能おある人だね。文章の方もなかなかのもん。



【絵の意味】

 奉納するのは、末社の浅間神社で富士信仰なんだね。そこで富士山の上に還暦になった円丈と愛犬ろっきぃとミッキー(額にマークのある方)を抱え、下の方には雲に乗ったくも狛犬(これを今度を奉納する訳)がいる。

【品川神社の場所】

 品川神社は、東京七社とか、十社に入るなかなかの神社で都内で唯一の備前焼狛犬など見所もなかなか多いよ。


東京都品川区北品川3-7-15  TEL03-3474-5575
(交通) 京浜急行新馬場駅(品川駅二ツ目)下車3分


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