Xaaa5399.gif (1033 バイト)  第一回石仏の種類  Xaaa5399.gif (1033 バイト)

 

地蔵菩薩(じぞうぼさつ)
「地蔵菩薩」と呼ぶより、「お地蔵さん」と言って親しまれている。
頭は丸坊主で衣をまとい、の姿が一般的だが合掌像もある。彫り方には、丸彫り、浮き彫り、線彫りがあり、その形は、立像と坐像がある。
石の地蔵菩薩で1200年代は、都内でも指折りに古い部類に入る。


見分け方ワンポイント

先ず最初は取りあえず「右手に錫杖(つえ)、左手に宝珠(たま)」これだけをしっかり覚えておこう!

地蔵菩薩

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正嘉二年(1258)
増上寺
東京都港区芝公園
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千手観音

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元禄十年(1697)
光源寺
東京都文京区向丘2−
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千手観音(せんじゅかんのん)
正しくは「千手千眼観自在菩薩」と言う。千の慈眼、千の慈悲を持って、衆生を済度すると言う。普通は胸前(むなまえ)の合掌する両手を除き、左右二十手ずつの四十手像で掌中に各一眼を持つ。
一手は「よく二十五有界の衆生を救う」とされていることから、四十手で合計千手(25×40=1000)となる。また十六手のもあり、それらの手にはいずれも仏具類を持っている。頭上は一面、九面、十一面または二十七面もある。
写真の千手観音の両脇から出てるのは、翼ではない!念のため。
石は安山岩の新小松のようだ。

見分け方ワンポイント
これは手が多いので直ぐ分かるはずだ。

 

如意輪観音(にょいりんかんのん)
石仏の像容としては、一面二手、四手、六手像が一般的でいずれも坐像で右膝を立て、右手を頬にあてた形が多いがなかには数は少ないが立像も存在する。持ち物に宝珠と法輪があるので見分けやすい。
江戸時代中期以降、女性の熱烈な信仰の的になり、念仏供養や、月待供養の主尊として造像され、十九夜塔、二十二夜塔や墓標としても非常に数が多い。


見分け方ワンポイント
取りあえず「立て膝、頬に指」先ず大雑把なことから覚えよう!!

如意輪観音

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元禄三年(1690)
東光寺
東京都中野区上高田5丁目
少し古いお墓には、大抵はある。
今度から注意して見てみよう。

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庚申塔

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文化十一年(1814)
長命寺
東京都墨田区向島5−4
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庚申塔(こうしんとう)
庚申信仰(民間信仰)によって造立されたもの。
「庚申さま」として親しまれ、数が非常に多く、種類も豊富である。
庚申塔造立のは、長い歴史と変遷があり、儀軌や規則にとらわれない自由さがある。主尊は、地蔵、阿弥陀、如意輪、仁王そして手洗鉢、灯籠、五輪塔、石幢など、数え上げればきりがない。
江戸中期以降、主尊は青面(ショウメン)金剛が主流となった。
また、庚申塔の見分け方は、猿、邪鬼、鶏などが刻まれているので見分けやすく。猿、鶏は、三猿、二鶏が、主流となった。
写真の庚申塔は、中央に青面金剛。下に三匹の猿、左右に鶏が2羽。
これがもっともオ−ソドックスな「三猿、二鶏」タイプ。覚えとこう!

見分け方ワンポイント
まず江戸中期以降の青面(ショウメン)金剛のタイプを頭に叩き込んでおこう!

 

馬頭観音(ばとうかんのん)
馬頭観音は文字通り「馬の頭を持つもの」の意味である。そのお姿は、疾駆して魔物を打ち破ったり、衆生を救済することを示している。
形は一面二手、三面二手、三面四手、三面八像などいろいろある。
また見分け方は、法輪、数珠、鉞斧(まさかり)、羂索(けんさく)などを持ち、胸前の二手は、合掌するか、馬頭印を結んでいる。

写真の馬頭観音は、明治の建立だが馬による運送の発達とともに
馬頭観音は、その造立数は増えていき、自動車の発達とともに
今度は数を減らしていった。

見分け方ワンポイント
頭の頂に馬!まずこれだけを覚えればかなり見分けられる筈。

馬頭観音

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明治三十一年(1898)
青蓮寺
東京都板橋区成増4丁目
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道祖神

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天明四年(1784)
薬王神社
群馬県伊勢崎市阿弥大寺町
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道祖神(どうそじん)
男神、女神が、仲むつまじい姿をしてる道祖神(双体道祖神)が、集落の入り口や、三叉路、辻ばどに置かれている。疫病神などの侵入を防いだり、豊作祈願をしたり、旅路の安全や、子宝祈願など、願いはさまざまである。
写真は群馬の道祖神だが、残念なことに東京では、この双体タイプの道祖神は殆ど見掛けない。注意して見てみよう。


見分け方ワンポイント

この双体とともに丸い玉の道祖神があることも覚えておこう!

 

阿弥陀如来(あみだにょらい)
阿弥陀さまは、光明と寿命の仏で無量寿仏とも言う。
「南無阿弥陀仏」と念仏を唱えるだけで西方浄土の往生できると言う教えが大衆に浸透し、その信仰は、念仏講として民間信仰の核になり、多くの阿弥陀像が、造立された。
像容は、親指と他の指で輪を作っている定印は、見分ける目安になる。
石仏では、輪を作った部分が壊れやすく、良く欠けているが、残りの三本指の部分を見ればこの印であったことが分かる。

見分け方ワンポイント
金くれのような指の形、それが欠けても三本指が残る。これがコツ!
また「お地蔵さん」にも似てるが、こちらは錫杖(つえ)がない。

阿弥陀如来

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年代不明
金蔵寺
東京都足立区千住2-63
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大日如来

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元禄十四年(1701)
実相院
東京都中野区沼袋4−1
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大日如来(だいにちにょらい)
大日如来は、密教では、最高の仏でd真理あるいは、宇宙そのものとしている。大日如来の光は、太陽の光のように陰の部分がなく、遍照と言う言葉で表される。
大日如来には、金剛界と胎蔵界があり、金剛界は、智の世界を象徴する智拳印を結ぶ。
一方、胎蔵界は、悟り(さとり)の世界を表す法界定印(禅定印)を結んでいる。
胎蔵界大日は、法界定印を結んでいるので釈迦如来と間違われそうだが、頭の宝冠などで見分けることができる。
また多くは坐像だが、立像もある。智拳印も右手上が、一般的だがたまに逆の左手上も存在する。


見分け方ワンポイント
頭が、坊主ではなく宝冠。そして印を結ぶ。これがポイント!


薬師如来(やくしにょらい)
薬師如来は、阿弥陀如来の西方に対して東方の教主である。
「除病安楽」すなわち、衆生の病気を除き、安楽に菩提を得ることから薬をつかさどり、万病を治す仏として多くの信仰を集めた。
形は両手で薬壷を捧げ持つか、左手上に薬壷を持ち、右手で印を結んでいるので見分けやすい。

 

見分け方ワンポイント
一見、地蔵菩薩にも阿弥陀如来にも見えるが「小さな壷は、薬壷!」これが薬師如来。覚えとこう!

薬師如来

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寛文三年(1663)
氷川神社
埼玉県比企郡吉見町
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普賢菩薩

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正嘉二年(1258)
増上寺
港区芝公園
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普賢菩薩(ふげんぼさつ)
普賢延命菩薩とも言い。脇侍(きょうじ)として文殊菩薩とともに釈迦三尊を構成している。像容は通常、白象に乗って二手で合掌するのが、普通であるが、右手で印を結び、左手で経巻を持つのも存在する。
石仏として数が少なく、なかなかお目にかかれない。

 

見分け方ワンポイント
「象が普賢で文殊が獅子!」と覚えとこう。

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