Xaaa5008.gif (2285 バイト) 千葉狛犬 其の三 Xaaa5008.gif (2285 バイト)

1998.10.5

おもしろ顔勢ぞろい
 町 田 茂

 

1 三度笠の狛犬

熊野神社  市原市平蔵 
年代不祥(大正時代?)

 この狛犬は頭が平らで、お盆をのせているようであり、三度笠の狛犬と名付けた。かなりデフォルメされた彫りとなっている。
全体的に角張った感じがして目の団子が二つ,鼻の穴が、特に目立ち、造形的には感心しないのだが。
 長南町星野美政の作である。

 

2 ブルドック狛犬

熊野神社 市原市不入斗 
大正12年10月吉日(1923)

 顔形は、典型的な大正型でブルドックそのもの容貌をしている。
獰猛な感じのする顔で、古くからある狛犬の顔とは違うが、如何にも「俺がこの社を護っているのだ!」
 と言う顔だ。全体のバランスから見ると顔が,大きく強調されている。良く見ると中々味のある顔だ。

 

3 メガネ狛犬

白幡神社 市原市姉崎 
昭和42年7月吉日(1967)

 目の上の眉毛が誇張されていて、まるで眼鏡をかけているように見える。
 実際の目は、大きな眉毛の下に僅かに分かる程度についている。
 石工の名前はない。多分地元の石工の作だと思うが、淡白な彫りで好感が持てる。

 

4 顔が潰れた狛犬

熊野神社 市原市深城 
天保8年9月吉日(1837)

 これが狛犬の顔かと思われるようなマンガチックな顔。

 平板的な顔で厳しさは全く感じられない。吽像の頭に二コブの角の跡らしい形残っている。

 

5 老人狛犬

諏訪神社 市原市原田 
明和3年9月吉日(1766)

 顔の表情が、非常にユニ−クで老人の顔と見間違う程である。大きな肉厚の耳が垂れているのと、顎髭が,なんとなく白髪のようにも見えるから不思議である。
 石工は江戸北八町掘松尾町 石工権六とあり、こんな片田舎にも江戸石工が,彫った狛犬があることに驚く。多分彫ったものを江戸から運んできたのだろう。(養老川から大分離れているから舟運だげでは済まない

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6 武蔵丸狛犬

人見神社 君津市人見
 文化元年孟秋(1804)

 顔を良く見てください。なんとなく武蔵丸の顔に似ていませんか。あるいは西郷隆盛でしょうか。
 人間臭い顔をしているが、何とも可笑しいのです。前肢のなんと太いこと。でも武蔵丸じゃ仕方がないか。


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